前田愛 (文芸評論家)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

前田 愛(まえだ あい、男性、1931年4月20日 - 1987年7月27日)は、国文学者文芸評論家。本名は前田 愛(よしみ)。

目次

[編集] 来歴・人物

東京大学文学部・同大学院博士課程を修了。立教大学教授。1979年ごろ、河合隼雄中村雄二郎山口昌男ら共に研究会「都市の会」に参加。

元々の専攻は日本近世文学だが、幕末・明治期の文学を扱い、次第に近代日本文学に進出。1976年に『成島柳北』で第8回亀井勝一郎賞受賞。1979年に『樋口一葉の世界』を刊行。小学館で一葉の『全集』編さんを担った。テクスト論記号論など新しく興った文学理論を次々に研究に取り入れていった。都市小説論の集大成として『都市空間のなかの文学』を著した。没後、筑摩書房より『前田愛著作集』が刊行されている。近年、文庫等で新版が出され、改めて50代半ばでの急逝が惜しまれている。

[編集] 著作

  • 1972年『幕末・維新期の文学』 (法政大学出版局
  • 1973年『近代読者の成立』 (有精堂) のち岩波現代文庫
  • 1976年『成島柳北』(朝日新聞社)(新版は朝日選書)のち同オンデマンド版
  • 1978年『幻景の明治』(朝日選書) のち岩波現代文庫
  • 1978年『樋口一葉の世界』(平凡社選書)のち平凡社ライブラリー
  • 1982年『都市空間のなかの文学』(筑摩書房)のちちくま学芸文庫
  • 1983年『近代日本の文学空間』(新曜社) のち平凡社ライブラリー
  • 1984年『女たちのロマネスク』(光村図書出版)、「近代文学の女たち」岩波現代文庫
  • 1986年『幻景の街』(小学館) 「幻景の街 文学の都市を歩く」 岩波現代文庫
  • 1988年『文学テクスト入門』(筑摩書房 ちくまライブラリー9)のちちくま学芸文庫
  • 「前田愛著作集」 全6巻、筑摩書房、1989-90年

[編集] 共著

  • 1980年「明治メディア考」加藤秀俊 中央公論社, 中公文庫、新版で河出書房新社
  • 1984年「名作のなかの女たち 対談紀行」瀬戸内晴美 角川書店 、「愛ありて 名作のなかの女たち」角川文庫、のち岩波同時代ライブラリー
  • 「前田愛対話集成」 1.闇なる明治を求めて 2.都市と文学、みすず書房 2005-6年

[編集] 関連項目