刺客

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刺客(しかく、しきゃく、せっかく、せきかく)は、暗殺をする者、若しくは犯罪組織殺害を担当する者。単純に暗殺者と言われる場合もある。ヒットマン(Hitman)ともいう。

刺客の読みかた[編集]

刺客の本来の読みは「せっかく」であるが、現代では「しかく」、「しきゃく」という読みかたが一般化している。日本漢字能力検定協会発行の『漢字辞典』は「しきゃく」をメインとして載せ、補足として「『せっかく、しかく』とも読む」としている。パソコンの変換でも「しかく」、「しきゃく」でも変換でき、『広辞苑』でも正しい発音として記載されている。なおNHKの用語用字集は「しかく」、時事通信社の用字用語集は「しかく、しきゃく」としている。

歴史上の「刺客」[編集]

中国古代歴史家司馬遷の『史記』には、「刺客列伝」に5人の刺客の伝記が収録されている。 ここで言う刺客とは、大義や義理により暗殺を行った烈士のことで、職業的暗殺者ではない。もともと、中国古代封建制の下で、領土を持たず有力者に寄宿した『』が、主人への恩義を、主人の敵を倒すことで果たそうとしたもの(「剣客」「論客」と同旨)。「士は己を知るもののために死す」の豫譲始皇帝暗殺未遂の荊軻も含まれている。『史記』では「刺客列伝」以外にも刺客は多数存在し、管仲張良も該当する。

日本の歴史では源義経源頼朝が送った刺客、戦国時代の織田信長暗殺未遂、幕末の坂本龍馬暗殺などが有名である。

国会議員については、戦前に発生した山本宣治暗殺など、文字通りの刺客に殺されたケースもあるが、選挙で特定候補を狙い撃ちするために立てられた候補を「刺客」と呼んだ例がある。#選挙用語としての「刺客」参照。

物語上の「刺客」[編集]

時代劇において刺客は良く扱われる題材である。最近の作品では忠臣蔵赤穂浪士を刺客に例えた「四十七人の刺客」など。

選挙用語としての「刺客」[編集]

日本における選挙において、政党(主に自由民主党民主党)を何らかの理由で離党した(または除名された)政治家が選挙に立候補した際に、その旧所属政党が対立候補を擁立して選挙戦を行うことがある。その候補者を俗に「刺客」、対立候補を立てることを「刺客を送り込む」という。

対立候補には主に有名人やある程度実績があるものの、自身本来の選挙区が不安定な政治家が多い。当然ながら、候補者を出した政党は候補者を資金や政党幹部による応援演説などで強力に盛り立てる。

なお、この用法は以前はあまり一般的ではなく、後述の2005年の総選挙までは日本テレビ系テレビドラマ『レッツ・ゴー!永田町』などの一部のメディアで使用されたのみであった。

だが、2005年の総選挙において、与党の自民党が郵政民営化関連法案に反対し、公認を得られなかった政治家に多くの刺客を送り込んだことをマスコミが大きく取り上げたことをきっかけにして、一般的な用法となった。

詳細は小泉劇場#刺客を参照。

なお、旧所属政党を離党した候補者の穴埋めとは異なるが、2009年の総選挙で、当時の野党第一党だった民主党が与党の有力政治家に対して送り込んだ候補者も、マスコミによって刺客と呼ばれていた。

「刺客」を題材にしたフィクション[編集]

関連項目[編集]