ラスティ・イーガン

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ラスティ・イーガン
生誕 (1957-09-19) 1957年9月19日(66歳)
出身地 イングランドの旗 イングランドロンドン
ジャンル パンク・ロックシンセポップニュー・ウェイヴ
活動期間 1977年 – 現在
レーベル ユニバーサル ミュージック グループ
共同作業者 リッチ・キッズ、ザ・ミスフィッツ、ザ・スキッズヴィサージベット・ブライト英語版・アンド・ジ・イルミネーションズ、ローラン・ロマネリフランス語版
公式サイト http://www.rustyegan.net

ラスティ・イーガン(Rusty Egan、1957年9月19日[1] - )は、ロンドン出身のドラマーで、イギリスニュー・ウェイヴ・バンド、リッチ・キッズの元メンバー[2]リッチ・キッズは、元セックス・ピストルズグレン・マトロック(ベース、バックボーカル、まれにリードボーカル)を中心に、スティーヴ・ニュー英語版(ギター、バックボーカル、まれにリードボーカル)、フロントマンのミッジ・ユーロ(ギター、リードボーカル、まれにバックボーカル、キーボード)[3]とイーガンという編成で、1977年3月の結成から1978年12月の解散まで活動した。その後もイーガンはユーロと活動を共にし、ザ・ミスフィッツ (The Misfits)、ザ・スキッズショック英語版ヴィサージで協力した[4]。ただし、2004年の新たな編成によるヴィサージの再結成には、イーガンは参加しなかった。

1979年から1981年にかけて、イーガンはスティーヴ・ストレンジとともに、ロンドンの影響力の大きかったニューロマンティックナイトクラブだったブリッツでDJを務めた。そこで彼は、ドイツクラフトワーク日本イエロー・マジック・オーケストライギリスブライアン・イーノウルトラヴォックスランドスケープ英語版といった電子音楽/シンセポップ系の音楽をイギリスのクラブ・シーンに持ち込み、ほとんど独力で様々なものを集成してニューロマンティックの動きを支えるサウンドを生み出した[5][6][7][8]。イーガンはまた、ニューロマンティックの時代を象徴したレコード店「The Cage」をロンドンのキングス・ロードに構えていた。このクラブの人気が高まるにつれ、イーガンはロンドンのナイトライフの中心人物のひとりと認知されるようになっていった[9][10][11]1982年、イーガンはストレンジとともに、ロンドンのカムデン・パレス(Camden Palace:後のKOKO)にナイトクラブを開き、そこを拠点にイギリスにおけるエレクトロニカの発展を進め、影響を与え続けた[12]。その後しばらくの間、彼はレコード・プロデュースの活動に注力し、かつてDJとしてレコードをかけていたバンドの多くを手がけたが、その中には、スピアー・オブ・デスティニー英語版、ショック、ヴィサージ、ザ・セネト (The Senate) などがあった。

やがて、音楽を共有するメディアとしてインターネットが普及してくると、イーガンは、元のディスク・ジョッキーとしての仕事に引き戻された。現在、彼はDJとして、1980年代のスタイルによるシンセポップ電子音楽をかけて、その普及を進めている。

2008年6月13日、イーガンはワイト島音楽祭 (Isle of Wight Festival 2008) の一環として開催されたイベント「Big Top」に、DJとして出演した[13]

2009年はじめ、リヴィングTV(Living TV:後のSky Witness)のメイクオーバー英語版番組『Pop Goes the Band』に、かつてのヴィサージのバンドメイトであるスティーヴ・ストレンジとともに出演した。

イーガンは、2009年のロンドン・クラブ&バー賞 (the 2009 London Club and Bar Awards) において生涯功労賞を受賞した[14]

2011年1月、イーガンとストレンジは、長らく普通の顧客のための場所となっていたかつてのブリッツ・クラブの跡地、レッド・ルームズ (the Red Rooms) で、夜のイベント「Return to the Blitz」を開催し、ローマン・ケンプ英語版のバンドであるパラダイス・ポイント (Paradise Point) や、エレクトロパンクのアーティストであるクイラ・コンスタンス英語版が出演し、イーガン自身のDJも披露された[15]

脚注[編集]

  1. ^ Rockdetector.com”. Rockdetector.com. 2011年4月16日閲覧。
  2. ^ Ankeny, Jason. Biography for Rich Kids - オールミュージック. 2012年4月24日閲覧。
  3. ^ Nfo.net/calendar”. Nfo.net. 2011年4月16日閲覧。
  4. ^ Credits for Rusty Egan - オールミュージック. 2012年4月24日閲覧。
  5. ^ "Youth guilty of mugging Strange for Kylie bangle", 17 January 2003, Western Mail
  6. ^ Bevan, Nathan. "Stranger than fiction", 26 March 2006, Wales on Sunday
  7. ^ "John McGeoch", 14 Mar 2004, Daily Telegraph.
  8. ^ Hodgkinson, Will. "Home entertainment", 29 June 2001, The Guardian
  9. ^ "Three wizards who changed the course of the 80s". Shapersofthe80s, 5 October 2009.
  10. ^ Stokes, Ali. "The '80s...", 14 December 2002, South Wales Echo
  11. ^ Duncan, Alistair. "The night shift", 25 August 2005, The Evening Standard
  12. ^ Barrow, John. How Not to Make It in the Pop World (2003), Trafford Publishing. p.182. ISBN 1-4120-1413-1
  13. ^ Safeconcerts.com”. Safeconcerts (2011年3月31日). 2011年4月16日閲覧。
  14. ^ Caffell, Paul (2009年6月2日). “The London Club & Bar Awards 2009”. Fluid News. Fluid London. 2012年4月24日閲覧。
  15. ^ "Strange and Egan return to the Blitz". Shapersofthe80s, 8 January 2011.

外部リンク[編集]