メガロドン

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メガロドン
保全状況評価
絶滅(化石
地質時代
中新世 - 鮮新世
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 軟骨魚綱 Chondrichthyes
亜綱 : 板鰓亜綱 Elasmobranchii
: ネズミザメ目 Lamniformes
: Otodontidae またはネズミザメ科 Lamnidae
: カルカロクレス、またはホホジロザメ属 Carcharodon
Smith, 1838
: ムカシオオホホジロザメ
C. megalodon
学名
Disputed; Carcharodon megalodon or Carcharocles megalodon
和名
ムカシオオホホジロザメ
英名
Megalodon

メガロドンは、約1,800万年前から約150万年前[1]新生代第三紀中新世半ばから鮮新世)にかけての、海が比較的暖かった時代に生息していたサメである。

現生のホホジロザメと近縁という考えから、カルカロドン(=ホホジロザメ属の)・メガロドンCarcharodon megalodon)という学説が主流であったが、完全に置き換わっていはいないものの近年では学問レベルにおいてはカルカロクレス・メガロドンCarcharocles megalodon)の方が広く受け入れられている[2]。カルカロクレス・メガロドン(Carcharocles megalodon)に対応する和名は特に合意されていないため、どちらにせよ和名ではムカシオオホホジロザメ(昔大頬白鮫)という。なお本種がカルカロクレスであるとする学説では、ネズミザメ目ではあるもののホホジロザメの属するネズミザメ科ではなくメガロドンを最後に絶滅したotodusという古代ザメの系統に属するとする。

サメは軟骨魚類でありその歯しか通常化石に残らない。本項目の内容は本種がカルカロドンということを前提に、『X倍の歯を持つホホジロザメだから体のサイズもX倍』という前提に行われたものがほとんどである。なお、シノニムには他に Procarcharodon megalodonCasier, 1960)もある。

目次

特徴 [編集]

全長は最大個体の推定値13メートル[3][4]またしばしば取り上げられるものとして約20メートル、100トン[5]と幅が広いがいずれにしても、通常値で現生ホホジロザメ(全長約4.0- 4.8メートル、最大個体の推定値約6.0メートル)よりはるかに大きく、最大個体ならば平均的メスのマッコウクジラ(通常約12-14メートル)と同大である。なお、一時主張された40メートル説などはすべての歯が最大化石で構成されているとして復元したもので、現在では否定されている。

Carcharodon megalodonメガロドン 18m:灰~ 15m:赤紫)、Rhincodon typus(ジンベエザメ:紫)、Carcharodon carchariusホホジロザメ max6m:緑)、およびHomo sapiens(人:青)

学名と分類 [編集]

megalodon古典ギリシア語: μεγάλος (megalos) 「大きい」 + ὀδούς (odous; 語幹: odont-) 「歯」の合成語。 もっとも、megalodon種小名であって属名ではない

日本語でもこれは通称であって、標準和名ムカシオオホホジロザメ(昔大頬白鮫)である。正式にはメガロドンこと Carcharocles megalodonカルカロクレス・メガロドン)という。なお、 Carcharodon megalodonカルカロドン・メガロドン)は、現生 Carcharodon carcharias (ホホジロザメ)の同属異種とする説に基づく学名である。

出現 [編集]

新生代第三紀始新世(約5,500万-約3,800万年前)に登場したクジラの仲間は、中新世(約2,300万-約500万年前)にはさまざまな種類に進化し生息数も増加した。現在のハクジラヒゲクジラの仲間のほとんどは中新世末期に登場している。中新世から鮮新世にかけての脊椎動物が豊富にいたと思われる海域の地層からは、メガロドンとクジラの化石が大量に見つかっており、大型のクジラの背骨やヒレの骨格の化石にはノコギリ状の縁が特徴的なメガロドンの歯による噛みあとが見られる。

メガロドンの歯(左)とホホジロザメの歯(右の2つ)

絶滅 [編集]

メガロドンは鮮新世(約600万-約200万年前)中期に絶滅したと考えられている。これは、大陸棚の海水温低下と、クジラが寒冷な海域に逃げ込んだことによって、その生態的地位が存在しえなくなったためとされる。変温動物であるサメは恒温動物であるクジラのようには低温の環境に適応できない。

ただし『アニマルプラネット[6]などで放映された異説に

  • メガロドンが属するとされるネズミザメ科は一般に奇網と呼ばれる体温維持システムを備えている。
  • ある程度寒冷化が進んだ後の高緯度地方からも本種の歯牙化石が発見されている。

ゆえに寒冷化が主因という見方はおかしく

  • 同じくクジラを捕食するシャチがクジラ類から出現するのとほぼ同時に本種が絶滅している。
  • サメ類は浮袋を備えないため巨大化するほど遅くなる傾向がある。奇網がなかったのならウバザメジンベエザメより著しく素早く機敏であったと考える合理的根拠は無い。奇網があったにせよ速度などではホホジロザメ[7]より劣るはずである。
  • しばしば現生ナガスクジラと同大の鯨類を捕食していたように語られるが、外洋に適応したばかりの4m程度の原始的なクジラ類ケトテリウムなどが主食だったはずであり、彼らも現生のクジラ類に淘汰されメガロドンにやや遅れて絶滅している。

つまりメガロドンにとって餌も対抗種も急激に強力になり、進化について行けず淘汰されたという異説もある。

特にシャチの出現がとどめになったとする見解が強い。メガロドンは出生時既に成体のホホジロザメより巨大と考えられ、そのためメガロドンの絶滅寸前までクジラ類、魚類を含め幼体であれメガロドンを狙うような捕食者は存在しなかったと予想できる。しかし、シャチならば少なくとも幼体のメガロドンは捕食出来たと考えられる(現生のシャチもホホジロザメを襲う観察例が幾つもある)。つまり単に同じニッチでの競合というだけなく、直接シャチに捕食圧を受け、淘汰された可能性がある。

メガロドンの顎歯の復元模型(京急油壺マリンパークに展示)

生存説 [編集]

海中の大型捕食動物は、陸上よりも気候の変化等に影響されにくいと考えられており、1918年オーストラリアの巨大ザメ目撃談や1954年に船に突き刺さった“ホホジロザメの物と同様の形状を持つ巨大なサメの歯(長さ10センチメートル)”などから、今でも未確認動物学者などが生存説を主張している。約6,000年前のものと思われる歯の化石も発見したと主張されているが、学問的には捏造とされている。またその個体数を維持するための獲物として不可欠であろう小型の鯨類がほぼ存在しないため、生存していたとしても生息数は非常に少ないとみられる。

一部で「メガロドンの映像」として知られる映像は深海潜水艇ノティール(フランス)によって駿河湾の水深1,315メートルで撮影された約7メートルのオンデンザメのものである。

日本とのかかわり [編集]

日本においてメガロドンの歯の化石は長らく「天狗の爪」とされていた。

完全に近いと思われるメガロドンの歯が1989年、埼玉県で出土している。また埼玉県自然史博物館にはこのセットを用いたメガロドンの顎の復元がある。この復元はカルカロドン説に基づき復元され全長12メートルの個体であったと考えられている[8]


関連項目 [編集]

注釈 [編集]

  1. ^ 生息年代については諸説あり、2800万年-150万年前とされることもある(英語版Wilipediaより)。
  2. ^ http://www.fossilguy.com/topics/megshark/megshark.htm
  3. ^ Helfman, Gene; Collette, Bruce; Facey, Douglas (1997). The diversity of fishes. Wiley Blackwell. ISBN 978-0-8654-2256-8.
  4. ^ Randall, John (July 1973). "Size of the Great White Shark (Carcharodon)". Science Magazine: 169–170.
  5. ^ Klimley, Peter; Ainley, David (1996). Great White Sharks: The Biology of Carcharodon carcharias. Academic Press. ISBN 0124150314.(よくインターネット上で取り上げられる15ないし16メートル説も同著の発見された最大化石からの推定が根拠である。なお、20メートルはこのくらいの歯があるかもしれない、さらにその位の歯が存在すれば~という論法。だが同著自体が、ホホジロザメの成長カーブをそのまま適用してこれらのサイズを算出する手法を空想的で恐らくやり過ぎと書いている。そもそもメガロドンは同著の主題ではない)
  6. ^ http://animal.discovery.com/
  7. ^ イメージと異なり、人間に比べれば圧倒的であるものの魚類の中で遊泳能力が高いとはいえない
  8. ^ http://www.kumagaya.or.jp/~sizensi/exhibit/shark/sharktop.html

外部リンク [編集]