ポルボ・ア・フェイラ

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ポルボ・ア・フェイラ
Festa da Istoria 2011 (6089203513).jpg
別名 プルポ・ア・ラ・ガジェーガ
種類 前菜
発祥地 スペインの旗 スペインガリシア州
主な材料 タコ
タコを茹でる工程
パン、ワインと共に提供されるポルボ・ア・フェイラ

ポルボ・ア・フェイラ(ガリシア語: Polbo á feira)は、タコを用いたスペインガリシア州の伝統料理である。ガリシア州以外のスペイン語圏ではタコのガリシア風を意味するプルポ・ア・ラ・ガジェーガ(Pulpo a la gallega)という名前で知られる。現代ではスペイン国内で広く親しまれており、スペインではタベルナバルでの定番料理のひとつに位置づけられている[1]

調理法[編集]

この料理はまず初めに銅製のでタコを茹でることから始める。実際にタコを茹でる前に、タコは繰り返し湯に出し入れする[2]。この作業の目的は触手の先端を曲げることにある。触手は廃棄することのある頭部より上に配置することが好まれる。タコが茹で上がった後、ハサミを用いて一口大の大きさに切り、その上から粗塩パプリカ(ガリシア語:pemento picante[3])をちらし、オリーブオイルをまわしかける[2]。この料理の重要な点としては、タコは弾力が無いが茹で過ぎてはいけないということである。これはイタリア料理においてパスタを茹でる際のアルデンテの考え方と似ている。約20分間茹でた後に取り出し、火にかけていない湯の中でさらに20分休ませる。

ポルボ・ア・フェイラは伝統的に木の皿で供され、薄くスライスした茹でたジャガイモ(ガリシア語:cachelos[3])とパンともに供される。このような伝統的な木の皿は衛生上の理由によりいくつかの場所では見られなくなっている。伝統ではこの料理は飲料水とともに食するべきではないと記述されており、この料理は通常若い赤ワインとともに供される。地域によってレシピは多少異なり、玉ねぎとピーマンのみじん切りを炒めたものを添える地域などもある[2]

文化[編集]

矛盾しているようであるが、タコの使用は歴史的にガリシア州の沿岸地域よりも後背地で広く見られる。これは、伝統的に内陸部においてタコが干物として広く利用されていたことに起因している。過去数十年間で、冷凍タコがタコの干物の代わりに使用されるようになった。生のタコは現代になるまで広く用いられることはなかった。これはポルボ・ア・フェイラに用いるタコが硬くなることを避けるため、料理する前に十分に叩くことが必要であったためである。この工程は冷凍タコを使用するようになった後は省略することができるようになった。

ガリシア州内のオウレンセ県ルーゴ県では良質なタコ料理に対する評価が高い。ポルボ・ア・フェイラはルーゴの祭り(San Froilán)の象徴的な料理である。ガリシア州の中にはこの料理に特化した料理人がいる。彼らは通常女性であり、「ポルベイラス」(ガリシア語:polbeiras[3])という名前で知られている[4]。現代になり地方の伝統的な縁日の屋台が衰退すると、ポルベイラス(タコ料理レストラン)[4]がガリシア州一帯に多く設立されるようになった。ポルベイラスは洗練されたレストランというよりもすぐに料理を提供する軽食店である傾向にある。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 立石博高『世界の食文化 14 スペイン』石毛直道監修 農文協 2007年 p.156
  2. ^ a b c 坂東省次・桑原真夫・浅香武和『スペインのガリシアを知るための50章』明石書店 2011年 pp.150-151
  3. ^ a b c pemento picante、cachelos、polbeirasはガリシア語で、対応するスペイン語はpemento (picante)、cachelo(単数形)はそれぞれpimentón、patata cocida(現在ではガリシア語の借用語cachelosとしてスペイン語にも入ってきている[1])で、polbeira(女性単数形)の場合は料理人を意味する場合はpulpera(女性単数形、[2])、レストランの場合はpulpería(単数形)。
  4. ^ a b http://www.realacademiagalega.org/dicionario/#loadNoun.do?current_page=1&id=293203

外部リンク[編集]