ポメラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索

ポメラ(pomera)は、キングジムが製造販売するデジタルメモである。製品名は「ケット・モ・イター」の頭文字から取られている。

目次

[編集] 概要

ポメラは、キーボードによりテキストの入力を受付け、それを記憶する機能に特化した、メモや文章作成を手軽に行うためのメモ専用機である。 そのため、以下の仕様が採用されている:

  1. 左右17mmピッチ、パンタグラフ式の本格的キーボード、
  2. 日本語入力システムとしてATOKを搭載、
  3. 文庫本程度のサイズ(DM10,20,5の折りたたみ時)、軽量ボディの携帯性、
  4. 入手性の高い乾電池による長時間駆動。

他方、インターネットメールなどの通信機能はない。

ポメラの使用場面として想定されているのは、たとえばビジネスマンが会議中に議事録のために記録したり、移動中にメモを作成したりする場面である。逆に一度に大量の文字を含むファイルを作成・編集することは想定されていない。じっさい各ファイルには、全角8,000文字(DM10、DM5)のような文字数制限が設けられている[1][2]

ポメラの機能的はあくまで「メモ帳」であり、テキストエディタワープロソフトのような高度な使い方はできない。たとえば、行番号は表示されず、改行位置を任意に設定することができない[3]などの制約がある。このため、文書の作成の全体像は、書式や段組などを考慮せずにポメラを利用してキーボードから文字を入力して保存しておき、それをパソコンに転送して以降の文書の編集を行うことになる。

[編集] 開発経緯

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

1990年代以降、日本語の文書作成のためにキーボード入力したテキストを活用することが極めて一般的になった。ところが、2000年代後半にはワープロ専用機も途絶え、市販されているキーボード入力の可搬型機器は、実質的にはノート型パーソナルコンピュータ(ノートPC)に限定されていた。ノートPCも精力的に技術開発されており、たとえば、Ultra-Mobile PCネットブックなどの登場により、小型軽量化が進んでいた。しかし、たとえば会議や打ち合わせなどでメモを取る道具としてみると、ノートPCは依然として不必要な機能を多く搭載していた。つまり、質量が大きい、バッテリー持続時間が短く電池残量を気にしたり電源の確保が必要といった手軽さに欠けるハードウエア仕様であった。しかもソフトウエアを見ても、キーボード入力により日本語のテキストメモをとるという目的のためには、ノートPCは起動に時間が必要であり、ハードおよびソフトの両面から大掛かりなものとなっていたのである。さらにノートPC以外に目を向けても、たとえば携帯電話でも日本語テキストを入力する機能が一般的になっていた。しかし携帯電話は長文の入力に向くものとはいえなかった。 このように、キーボード入力によるテキスト文書活用の一般的素地が出来上がっていたにもかかわらず、むしろ、メモの目的に見合う手軽な日本語入力機は皆無であった。

このような背景のもと企画・開発されたのがメモ専用機のポメラである。そのコンセプトは、キーボード搭載、軽量コンパクト、乾電池による長時間動作のメモ専用機という上記各不満を解消することであった[4]

ちなみに開発者へのインタビューによれば、製品化までの社内の会議やプレゼンテーションでの反応はかならずしも芳しくはなかった。しかし、企画承認の際に参加した人のうちの一人による「お金を出してでも欲しい」という強い賛同が商品化の決定に大きく寄与したという[5]

[編集] 機種

[編集] DM10

2008年11月10日、初代ポメラであるDM10が実際に発売されると販売元の予想を超える出荷台数を記録した。

[編集] DM20

その後、上位機種のDM20が発売された。

[編集] DM5

より手軽なDM5がラインナップに追加された。

[編集] DM20Y

2010年6月には数量限定のプレミアムモデル「DM20Y」が発売された。なお、このDM20Yではキーボードの刻印のうち「ひらがな」が「ひがな」になっているという誤植があったため、8月9日に無償で部品交換を行うと発表された[6][7]

[編集] DM11G

2010年12月22日、数量限定の機動戦士ガンダムコラボレーションモデル「DM11G」が発売された。DM11Gはキャラクター3モデルを取り入れてデザインされ、たとえば、起動・終了時の画面表示がそれぞれ異なり、ガンダム用語が変換候補に登録済(例:「ずごっく」を「Z'GOK」や「MSM-07」に変換)、キャラクター別専用ケース同梱、といった特徴がある。

[編集] DM100

2011年11月25日、初代発売後約3年を経て、ストレートタイプのキーボード、電子辞書機能、バックライト付液晶などを新たに搭載したDM100が発売された。

[編集] 特徴

『いつでもどこでもすぐ「メモる」』をコンセプトとして、以下のような特徴がある。

  • 電源ボタンを押してからおよそ2秒後には起動完了
  • 市販の単四電池2本で、およそ20時間駆動(DM100では単三、30時間)
  • 日本語変換にATOKを搭載
  • 17mmキーピッチキーボード(DM10、DM20、DM5は折りたたみ、DM100はストレート)
  • モノクロ液晶(DM10、DM20はTFT反射型、DM5はSTN反射型、DM100はTFT透過型)
  • USB・microSDによるパソコン連動(DM100ではSD/SDHC、Bluetooth接続)

[編集] 仕様

項目 内容
品番 DM10 DM20 DM11G[8] DM5 DM100[9]
キーボード 折りたたみ式、日本語対応、キーピッチ約17mm ストレートタイプのキーボード、キーピッチ17mm
1ファイルの文字制限 約8,000文字 約28,000文字 約8,000文字 40,000文字
本体メモリ 48,000文字、ファイル数制限6[10] 28,000,000文字、ファイル数に制限なし 48,000文字、ファイル数制限6 128MB、ファイル数制限1,572
最大保存可能数 約48,000文字分(複数ファイルの文字数の合計) 制限なし(SDカード使用時) 不明
ファイル形式 テキスト(.txt) テキスト(.txt)、表(.csv)
LCDパネル 4インチTFTモノクロLCD、VGA 5インチTFTモノクロLCD、VGA 4インチTFTモノクロLCD、VGA 4インチSTNモノクロLCD、QVGA 5.7インチTFTモノクロLCD、SVGA、バックライト搭載
インターフェイス USB接続(A-ミニBタイプ) USB接続(A-ミニBタイプ)、Bluetooth 無線方式
メモリーカードスロット microSD(最大容量2GB)※SDHC非対応 microSD(最大容量2GB)、microSDHC(最大容量16GB) SD(最大容量2GB)、SDHC(最大容量32GB)
電源 単4アルカリ乾電池×2 単4アルカリ×2、又は単4エネループ×2 単3アルカリ×2、又は単3エネループ×2
電池寿命 約20時間 約20時間(エネループ15時間) 約25時間(エネループ20時間) 約30時間(エネループ25時間)
バックアップ電池 コイン型リチウム電池(CR2032×1個)電池寿命約60時間 コイン型リチウム電池(CR2016×1個)
折りたたみ時寸法(mm) 約W145×D100×H30 約W145×D100×H33 W147×D104×H30(s)、H32(r)、H28(z) 約W145×D104×H31 W263×D118.5×H24.6
使用時寸法(mm) 約W250×D100 約W250×D110 W252×D104 約W250×D104 W263×D不明
質量 約340g(乾電池別) 約370g(乾電池別) 340g(s,z)、350g(r) 約285g(乾電池別) 約399g(乾電池別)
PCリンク時対応OS 日本語Windows 7/Vista/XP(32bitのみ対応) 日本語Windows7/Vista/XP(32bit/64bit対応)

[編集] 脚注

  1. ^ デジタルメモ「ポメラ」開発者インタビュー 第二部 仕様編 Engadget Japanese 2008年11月11日付
  2. ^ なお、後継機ではこの制限は緩和され、最大28,000文字(DM20)および40,000文字(DM100)となっている。またいずれの機種も、ファイルを分割すれば本体メモリに多量のテキストを保存できるほか、メモリーカードを利用すれば実質的な制約なく作成したテキストを保存することができる(各機種の保存容量については、後述の仕様表を参照されたい)
  3. ^ DM20には自動改行設定あり
  4. ^ デジタルメモ「ポメラ」開発者インタビュー Engadget Japanese 2008年11月9日付
  5. ^ ポメラ(pomera)はテプラに続くヒット商品となるか--キングジム開発者に聞く - page2 - CNET Japan 2008年12月5日付
  6. ^ 「ひながな」と誤植 人気電子メモ、キーボード無償交換へ MSN産経ニュース 2010年8月9日付
  7. ^ キングジム、6月発売の限定版ポメラのキーボードに刻印ミスで交換 ~「ひらがな」を「ひながな」と刻印 PC Watch 2010年8月9日付
  8. ^ 機動戦士ガンダムコラボレーションモデル。シャア・アズナブル モデル(s)、ランバ・ラル モデル(r)、ジオン軍 モデル(z)。この表ではモデルによる違いを()内各表記で記載。専用ケース同梱される。
  9. ^ 薄さ・軽さ・打ちやすさを追求した「ポメラ」の最上位機種 DM100 発売
  10. ^ よくあるご質問(Q&A) 8,000文字のファイルの場合6個までですが、文字数の少ないファイルであれば、それ以上登録可能です。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス