ブリー・バン・デ・カンプ

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ブリー・ヴァン・デ・カンプ(Bree Van de Kamp)は、アメリカ合衆国ABCで放送されている『デスパレートな妻たち』に登場する架空の人物。このドラマの主人公の1人である。演じるのはマーシャ・クロス。日本語版吹替えは渡辺美佐

人物・経歴[編集]

1962年生まれ。ウィステリア通り4354番地に住む。旧姓はメイソン(Bree Mason)。オーソンとの再婚で現在はブリー・ホッジ(Bree Van de Kamp Hodge)と名乗っている。保守本流の共和党員で、全米ライフル協会に所属し4丁の銃を所有する。信仰心は深く、長老派教会に通い、キリスト教保守派に近い倫理観を抱いている。またロナルド・レーガンの肖像写真を家に飾っている。主婦業ではマーサ・スチュワートばりの家事能力を発揮し、友人たちに一目置かれている。完璧主義者で、自分の価値観を過信するあまり、それを家族にも押しつけて反発を買ってしまう。育ちがよく淑女の振る舞いを身につけているが、世間知らずな面もある。フェアビューの上流社交界の一員で、パーティーを開くのが好き。再婚したオーソンとは互いの潔癖で完璧主義な性格に共感しており、またリバタリアンのオーソンとのセックスで、初めてオーガズムを経験した。

東海岸のロードアイランド州WASPの上流家庭に生まれたが、幼い頃に母が事故死。厳格で万事に高いハードルを設ける継母に育てられたことが、神経質なまでに完璧さを追求する彼女の性格に大きく影響しているらしい。大学時代に党の青年大会でレックスと知り合い、政治的共感から恋に落ちる。父の反対を押し切り、当時の婚約者を捨ててレックスと結婚。アンドリューダニエルの一男一女をもうけ、ウィステリア通りに越してくる。

自家用車はシルバーのクライスラー・300Cだったがシーズン5からは仕事が好調でダークブルーのレクサス・LSに買い換えた。

シーズン1[編集]

突然レックスから離婚を切り出され、結婚カウンセリングに通うことで解決しようとするが、夫の言い分に納得できない。夫婦関係はこじれる一方で、ついにレックスが別居しモーテルに移る。夫が自分に抱く不満は性的なものだと直感するが、打ち明けて貰えない。夫が離婚する方向で話を進めようとし、子供達も平然とそれを受け入れる様を見て、家族の絆の脆さを痛感する。しかしアンドリューが轢き逃げ事故を起こしたことで、レックスは家に戻り、皮肉な形で家族は元通りになる。ブリーは一計を案じて息子の犯罪をもみ消すが、アンドリューが自分のしたことに全く罪悪感を覚えないことに道義的な怒りを覚え、罰として息子のマリファナ所持を学校に密告する。

レックスの不倫を悟るが、その相手は社交仲間の一人で、密かに自宅売春をしているメイシーだった。彼女から「まだレックスは貴女を愛している」と聞いたブリーは怒りと屈辱から離婚を決意。ところが父親の不倫を知らない子供達の手前、メイシーの家で心臓発作を起こし病院に運ばれたレックスを、引き取って看病せざるを得なくなる。夫への復讐のため、手始めに掛り付けの薬局に務めるジョージとデートを始めるが、銃の試し撃ちの最中にジョージに迫られたため、驚いて彼の足を撃ってしまう。ブリーはジョージには気持がないことを伝え、夫を愛していると告白する。ジョージは表向き許すが、密かに彼女への執着心とレックスへの嫉妬心を育て、レックスの治療薬をすり替え始める。レックスへの愛情を否定出来ないブリーは、夫とやり直す決心を固める。レックスが隠す性的な悩みがマゾヒズムだと打ち明けさせ、動揺しながらも彼を満たすためにSMを夫婦生活に採り入れる。

一方、子供達が家庭に新たな問題を持ち込む。ダニエルがジョン純潔を捧げるつもりなのを知り、ジョンに頼んで娘を手ひどく振らせる。また非行や母への反抗を重ねるアンドリューを、不良更生キャンプに送らざるを得なくなる。ところがアンドリューはゲイだと告白。激しく動揺したブリーは息子を家へ連れ戻し「矯正」を試みるが、その過剰反応が息子との間に禍根を残してしまう。

ジョージとの友達付き合いを再開するが、やがて夫の指摘する通りジョージがまだ自分を慕っていると気付き、交際を断つ。ジョージは家人不在のヴァン・デ・カンプ邸に侵入し、体の弱ったレックスの薬を(証拠隠滅のため)元に戻すが、ついでに入った夫妻の寝室でレックスのSM嗜好に気付く。ブリーはジョージから、夫が夫婦でのSMプレイを同僚に吹聴していると(嘘を)聞かされ、衝撃を受ける。このことで夫と口論になり、レックスが二度目の発作を起こし入院。病室でこれまでのことを水に流し、手術を待つ夫との絆を確かめ合う。しかし手術の前日、病院から家にレックス死去の報が入る。あふれる悲しみを抑え切れず、一人涙を流すブリーの姿がそこにあった。

シーズン2[編集]

レックスの葬儀に呼んだ姑フィリスが、ブリーとジョージとの関係を不倫と誤解して警察や保険会社に密告、ブリーは夫殺しを疑われるはめになる。レックスの遺体が掘り起こされ解剖に回されたと知ったブリーは、疑いを晴らすべくポリグラフを受けるが、その質疑応答でジョージへの自分の隠れた気持ちに気付く。またレックスの遺体を引き取った際、刑事に夫が自分に毒殺されたと思っていたと聞き、激怒。夫の棺を墓とは別の場所に埋め、友人たちの前で結婚指輪を投げ捨てる。さらにレックスを忘れようとジョージとの本格的な交際を始めるが、夫への貞操観念を払拭出来ずに悩む。やがてジョージの不意のプロポーズを許諾してしまうが、ジョージを深く愛してはいない自分に気付く。婚約後ジョージはブリーへの異様な執着心を露わにし、恐ろしくなったブリーは婚約を破棄するが、ジョージは執拗に復縁を迫る。

そんな中、怪我をしたゴールドファインの見舞いに出向いたブリーは、彼がジョージに襲われたと悟り、警察に通報する。その夜、街のホテルの慈善晩餐会に出席していたブリーは、階上の一室にジョージが隠れていることを知り、直後に警察から夫を殺害したのはジョージだという証拠が見つかったと電話で聞いて、愕然としながらもジョージの部屋へ向かう。ジョージは睡眠薬を大量服用して狂言自殺を試み、ブリーに彼を救わせようとしていた。真実を話すよう求めるブリーに、レックス殺害は「君が望んだ」ことだとジョージは返答する。激昂したブリーは、救急車を呼んだとジョージに信じ込ませ、そのまま死に至らせて部屋を後にする。

ジョージによるレックス毒殺が表沙汰となり、その原因が母親をめぐる嫉妬と知ったアンドリューの激しい反発に直面するブリー。ストレスから深酒に走るようになり、失態が目立ち始める。やがて口論でアンドリューをぶったために、これを虐待にこじつけたアンドリューが独立を求めて訴訟を起こし、窮地に立たされたブリーは、アルコール使用障害患者として断酒会に通い始める。ブリーはそこで断酒会の世話役ピーターと知り合い好意を寄せるが、彼がセックス依存症を患っているために交際はプラトニックな形になる。アンドリューとの訴訟問題をなんとか優位に切り抜けたブリーだったが、ピーターの依存症を知ったアンドリューは母への復讐心からピーターと関係を持つ。息子との確執に疲れ果てたブリーは、「もう一緒には暮らせない」とアンドリューを遠方の山の中に置き去りにしてしまう。

さらに娘ダニエルが精神的に不安定な母との生活に息を詰まらせ、恋人マシューと共に家出。家族を失い途方に暮れたブリーは、茫然自失のまま精神病院に自ら入院する。しかしマシューの母親ベティから、マシューが殺人犯だとわかったと聞かされ、娘を助けようと退院を許可しない病院を強硬手段で脱出する。ダニエルとマシューが生活資金を補充するために戻っており、ダニエルが引き止めようとしたブリーは、マシューに銃口を向けられる。間一髪でマシューはベティの呼んだ警察に射殺され、ブリーは娘を守り切ることに成功した。数日後、病院での脱出劇に居合わせた歯科医オーソンの訪問を受け、ブリーの新たなロマンスが始まる。

シーズン3[編集]

半年後、ブリーはオーソンのプロポーズを受けて婚約。しかし婚約披露パーティーに現れたキャロリンに、オーソンには失踪中の先妻アルマを殺した疑いがあると聞かされる。不安をかき消すため結婚を急ぐが、スーザン達からオーソンの殺人容疑にかなり信憑性があると聞き、思わず結婚式の最中にオーソンに先妻を殺したか尋ねてしまう。その後もオーソンを人殺し扱いするキャロリンに腹を立て、仕返しにキャロリンの夫と死亡したモニークとの不倫を教えたところ、キャロリンの立てこもり事件を招くことになる。

ブリーはオーソンの母グロリアが近くの老人ホームにいると聞いて彼女を訪ね、そこでオーソンとグロリアが深い確執を抱えていると知る。オーソンの反対を押し切って姑グロリアを家に迎えるが、当の姑から、オーソンもまた先妻アルマを裏切りモニークと不倫していたことを教えられる。オーソンの周囲の女性が次々に殺されたり、失踪しているため、不安になったブリーはオーソンを追い出す。モニーク殺害容疑でマイクが逮捕された後、オーソンに不倫の事情を聞いて和解し、反対にグロリアを追い出す。ついに失踪中のアルマが現れ、オーソンの先妻殺害の容疑は晴れるが、グロリアと結託するアルマが向かいの家に引っ越し、ブリーは不安を隠せない。ブリーはアルマの家からモニークの歯を見つけ、さらにアルマはオーソンをレイプ、ブリーの怒りと不安は最高潮に達する。ついにオーソンは母をかばって隠している、モニークの死に関わる秘密の全容を明かす。またブリーはグロリアがオーソンとアルマとの復縁を画策し、自分を除こうとしていると知る。

ブリーの命を狙うグロリアは、彼女を罠にかけ転落事故に遭わせる。さらに退院して家で療養していたブリーが一人きりになると、自殺に見せかけてブリーを殺そうとする。危険を察知したアンドリューが帰宅するが、グロリアに襲われて失神する。だがオーソンもまた妻の身の危険に気づき、すんでのところでグロリアの手からブリーを救出。その直後のグロリアの脳梗塞とアルマの事故死で、ホッジ夫妻の危難は去る。

子供達の問題にも悩みが尽きない。ブリーはアンドリューがホームレスになっていると知り、バミューダ諸島へのハネムーンを中断してアンドリューのいる貧民街にむかう。息子に冷たく追い返され、落ち込むブリーを見たオーソンが説得に赴き、結局アンドリューは家に戻ってくる。しかし今度はダニエルが高校の歴史教師ファラティと付き合っていることが明らかになり、ブリーは娘の烈しい反抗を受けつつも、なんとか二人を別れさせる。しかしその後ダニエルはイーディの甥であり、親友ジュリーのボーイフレンドであるオースティンとも関係を持ち、遂にオースティンの子供を妊娠してしまう。オーソンの事件が落着した直後、スイスへのハネムーンを控えて実家に滞在していたブリーは、オーソンからダニエルの妊娠を聞かされる。このスキャンダルを隠すため娘の子供をホッジ夫妻の子として育てると決心したブリーは、ダニエルを女子修道院に幽閉し、出産まで身を隠すよう命じる。数ヵ月後、ウィステリア通りに戻ってきたブリーは、妊娠を装って友人たちの前に現れる。

シーズン4[編集]

妊娠を装って友人たちの前に現れたブリーは、モールで知り合いにお腹を触られそうになったり、バーベキューフォークがお腹に刺さったりと、たびたび際どい場面に出くわす。オーソンはばれるのは時間の問題であり、ここで辞めておいたほうがいいとブリーを説得するが、過去に自分の責任で子どもたちに良い子ども時代を送らせてやれなかった、もう一度子育てのチャンスが欲しいというブリーの思いを知り、偽装への協力を継続することを決意する。

ある日、アンドリューがスクーターを貰えなかった腹いせに、スーザンたちを招いてシャワーパーティを開き、ブリーを困らせる。さらにはレックスの母、フィリスも招かれており、驚いたブリーは追い返そうとするが、その際に偽装妊娠がばれてしまう。フィリスは全員の前で公言しようとするが踏みとどまり、おとなしくブリーの元を去った。しかしその後、ダニエルを修道院から連れ出し、自宅に置こうとする。ダニエルもここで子どもを産んで育てると言って動かなかったが、それは母性からではなく、修道院やブリーの元よりも自由であるという理由からだった。それを察知したブリーはマイアミへの大学進学とコンバーチブルをちらつかせてダニエルを自分の元へと帰るように仕向け、事なきを得る。そしてフィリスにもたまには生まれた子の顔を見に来てくれれば歓迎すると言い、和解する。

自宅に戻ったダニエルは部屋に閉じ込められ、退屈な日々を送る。そんなとき、ボブとリーがハロウィンパーティを開催するといい、ダニエルは行きたがったが、ブリーに当然のごとく制止させられる。しかしブリーたちがパーティへ行っている隙をついて、自分もかつてのブリーの格好に変装してパーティへ出席する。それを見つけたブリーは急いで連れ帰ろうとしたが、ダニエルはその場で破水してしまい、急遽自宅で出産することになる。その時パーティに招待されていたアダムも一緒に連れ帰り、固く口止めをして赤ん坊を取り上げてもらう。その後、子どもに興味も示さなかったダニエルが、涙ながらにして我が子に別れを告げたのを見て、ブリーはいずれダニエルに母性が目覚めるのではと心配する。そしてダニエルは約束されていた大学へと向かった。

シーズン5[編集]