センチュリーベストナイン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

センチュリーベストナインは、2000年日本野球機構読売新聞社日本テレビニッポン放送が主催して、日本プロ野球の20世紀全体を通したベストナインを決めようとした企画。現在、日本野球機構をはじめとする主催者のHPにはこの企画に関する記述が存在せず、ネットでの投票サイト(http://bestnine.yahoo.co.jp )も閉鎖されている。

選考方法[編集]

一般の投票と選考委員13人の選考で決まる。一般の投票は、Yahoo!Japan上にある公式ページもしくは12球団の本拠地球場での投票用紙で可能であった。予め与えられたポジションにノミネートしている選手に投票する形をとり、ノミネートされていない選手や、ノミネートされているが別ポジションに投票したい場合は、自らノミネートして投票する必要があった。

選考委員[編集]

西田ひかる(タレント)、中居正広(タレント)、テリー伊藤(演出家)、水谷八重子(女優)、浅利慶太(劇団四季代表)、池井優(歴史学者)、柳本元晴(週刊ベースボール編集長)、二階堂昭雄(毎日新聞社・野球殿堂選考委員)、渋沢良一(セリーグ事務局長)、村田繁(パリーグ事務局長)、幸山勉(共同通信社・野球殿堂選考委員)、金井義明(コミッショナー事務局長)、迫田泰敏(読売新聞社運動部局長)

選考結果(受賞者と次点者)[編集]

投票総数1,027,512(投票用紙など929,361、インターネット98,151)

選手名 所属 得票数
投手 江夏豊 西武 129,694
野茂英雄* 近鉄 112,561
捕手 古田敦也* ヤクルト 304,290
野村克也 西武 223,753
一塁手 王貞治 巨人 501,834
ランディ・バース 阪神 149,120
二塁手 落合博満 日本ハム 239,136
篠塚和典 巨人 200,612
三塁手 長嶋茂雄 巨人 507,849
掛布雅之 阪神 118,468
遊撃手 松井稼頭央* 西武 209,694
吉田義男 阪神 137,430
外野手 イチロー* オリックス 587,426
外野手 松井秀喜* 巨人 390,028
外野手 張本勲 ロッテ 203,150
秋山幸二* ダイエー 202,930

所属は日本における最終球団。*は当時現役。

問題点[編集]

  • 選考委員の権限が明らかにされていなかった。また委員にはプロ野球との関連が不明な人物も含まれていた。
  • 二塁手として239試合しか出場していない落合博満が二塁手としてノミネートされていた(落合の場合、もっとも多く出場したのが一塁手であり、2年連続三冠王を達成した年は三塁手での出場が最多であった)。
  • 古い時代の選手が選出されにくく、選出された9人中現役選手が4人も占めた(野茂英雄秋山幸二が僅差で次点となったが、もし両者ともに選出されていたら9人中6人を現役選手が占めることになっていた)。中でも松井稼頭央は、わずか一軍実働6年での選出となった。
  • スポーツライターで「記録の神様」と呼ばれる宇佐美徹也は、この企画と結果に不満を持ち、自著「プロ野球全記録2001年版」で独自のベストナインを発表した。

関連項目[編集]