ザ・ムーブ (バンド)
ザ・ムーブ(The Move)は、1966年にバーミンガムで結成され、1968年にデビューしたイギリスのロック・バンド。後のエレクトリック・ライト・オーケストラ(ELO)の母体となった。
ロイ・ウッドが産み出すポップ・センス溢れる優れたロックンロールの楽曲群とザ・フーの影響を受けたワイルドなステージングは、後の多くのバンドに影響を与え、1960年代後期のイギリスにおける最も重要なグループの一つとされている。
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バンドの略歴 [編集]
1966年、ロイ・ウッド、カール・ウェイン(2004年8月永眠)、トレヴァー・バートン、エース・ケフォード、ベヴ・ベヴァンにより結成。
結成初期のステージはロックンロール、モータウン、ザ・バーズなどの同世代のアメリカのバンドのカバー曲が中心であったが、レコードではデビュー時からロイ・ウッドによるオリジナル曲が数多く取り上げられ、彼のポップなソングライティングや奇抜なアレンジメントがバンドの特色となっていく。
最後期のザ・ムーブは、初期のビートバンド然としたサウンドの面影はほとんどなく、ポップでありながら前衛的な作風を展開し、ELOへと移行する重要な足がかりとなった。
ザ・ムーブ最後の作品である「Message From The Country」発表時のメンバーは、ロイ・ウッド、ジェフ・リン、ベヴ・ベヴァンの三名であり、そのまま初期ELOの中心メンバーである。ELO発足当初は、同じメンバーで二つの名前を使い分け、ライブはザ・ムーブ、レコードはELOとするなど、様々な試行錯誤が行われたが[1]、最終的にバンド名はエレクトリック・ライト・オーケストラ(ELO)に統一されることになった。
ザ・ムーブとしての活動期間は5年程と短かったが、その間に多くのヒットを生み出した。1969年のシングル「Blackberry Way」は全英チャート第1位を獲得した。バンドとしては12枚のシングルを発売したが、そのうち7作品が全英トップ10にランクインした。
特徴 [編集]
音楽性 [編集]
1stではサイケがかったビート・ポップだが、2nd辺りから演奏にハード・ロック、プログレッシヴ・ロック的要素が加わっていった。ジェフ・リン加入後には後期ビートルズ的要素も加わった。そしてこれが初期エレクトリック・ライト・オーケストラの音楽性へと繋がっていった。
逸話・その他 [編集]
- ザ・ムーブがトッド・ラングレンの Open My Eyes をカバーしたのを受け、トッドが自身のバンド、ユートピアでムーブの Do Yaをカバーしている。
- ジミ・ヘンドリクスのアルバム『アクシス:ボールド・アズ・ラヴ』の収録曲 You've Got Me Floating で、ロイ・ウッドとトレヴァー・バートンがバックコーラスで参加している。
メンバーと担当楽器 [編集]
第1期 1966年~1968年 [編集]
- ロイ・ウッド(Roy Wood) - guitar/vocal
- カール・ウェイン(Carl Wayne) - vocal
- トレヴァー・バートン(Trevor Burton) - guitar/vocal
- エース・ケフォード(Ace Kefford) - bass guitar/vocal
- ベヴ・ベヴァン(Bev Bevan) - drums/vocal
+
- トニー・ヴィスコンティ(Tony Visconti) - string,brass and woodwind arrangement(1st)
- ニッキー・ホプキンス(Nicky Hopkins) - piano(ゲスト/1st)
1st「The Move」、ライブ「Something Else」、「The BBC Sessions」録音。
第2期 1968年~1969年 [編集]
- ロイ・ウッド(Roy Wood) - guitar/vocal
- カール・ウェイン(Carl Wayne) - vocal
- トレヴァー・バートン(Trevor Burton) - bass guitar/vocal
- ベヴ・ベヴァン(Bev Bevan) - drums/vocal
ライブ「The BBC Sessions」録音。
第3期 1969年 [編集]
- ロイ・ウッド(Roy Wood) - guitar/vocal
- カール・ウェイン(Carl Wayne) - vocal
- ベヴ・ベヴァン(Bev Bevan) - drums/vocal
- リック・プライス(Rick Price) - bass guitar/vocal
+
- トニー・ヴィスコンティ(Tony Visconti) - string,brass and woodwind arrangement(2nd)
2nd「Shazam」録音。
第4期 1970年 [編集]
- ロイ・ウッド(Roy Wood) - vocal/guitar/oboe/sitar/slide guitar/sax/cello
- ジェフ・リン(Jeff Lynne) - vocal/guitar/piano/(drums)
- ベヴ・ベヴァン(Bev Bevan) - drums/vocal
- リック・プライス(Rick Price) - bass guitar/vocal
3rd「Lokking On」録音。
第5期 1971年~1972年 [編集]
- ロイ・ウッド(Roy Wood) - vocal/guitar/oboe/bass guitar/steel guitar/recorder/sax/clarinet/bassoon
- ジェフ・リン(Jeff Lynne) - vocal/guitar/piano/electric piano/percussion
- ベヴ・ベヴァン(Bev Bevan) - drums/vocal
4th「Message From The Country」録音。
ディスコグラフィー [編集]
スタジオ・アルバム [編集]
- The Move (1968年 第1期)
- Shazam (1970年 第3期)
- Looking On (1970年 第4期)
- Message From The Country (1971年 第5期)
ライブ・アルバム [編集]
- Something Else (1968年 第1期)
- The BBC Sessions (1995年 第1期~第2期)
シングル [編集]
- Night of Fear / The Disturbance (1966年 第1期 UK Chart #2)
- I Can Hear the Grass Grow / Wave Your Flag And Stop The Train (1967年 第1期 UK Chart #5)
- Flowers in the Rain / (Here We Go Round)The Lemon Tree (1967年 第1期 UK Chart #2)
- Fire Brigade / Walk Upon The Water (1968年 第1期 horn:トレヴァー・バートン(B面 )UK Chart #3)
- Cherry Blossom Clinic / Vote For Me (未発表 第1期)
- Wild Tiger Woman / Omnibus (1968年 第2期 piano:ニッキー・ホプキンス(A面))
- Blackberry Way / Something (1968年 第2期 harpsichord:リチャード・タンディー(A面)、recorder:トニー・ヴィスコンティ(B面) UK Chart #1)
- Curly / This Time Tomorrow (1969年 第3期 UK Chart #12)
- Brontosaurus / Lightning Never Strikes Twice (1970年 第4期(A面)、 第3期(B面) UK Chart #7)
- When Alice Comes Back To Farm / What? (1970年 第4期)
- Ella James / No Time (未発表 第5期)
- Tonight / Don't Mess Me Up (1971年 第5期 UK Chart #11)
- Chinatown / Down On The Bay (1971年 第5期 UK Chart #23)
- California Man / Do Ya / Ella James (1972年 第5期 UK Chart #7)
脚注 [編集]
- ^ 同じ音楽フェスティバルにELO名義とザ・ムーブ名義の両方でエントリーし、違う日に出演したことがある