アダムサイト

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アダムサイト
識別情報
略称 DM
CAS登録番号 578-94-9 チェック
PubChem 11362
ChemSpider 10884 チェック
EINECS 209-433-1
MeSH Phenarsazine+chloride
特性
化学式 C12H9AsClN
外観 黄色から緑色固体
融点

195 ℃

沸点

410 ℃

への溶解度 0,0064 g/100 g
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

アダムサイト(adamsite)とは嘔吐剤[1]あるいはくしゃみ剤と呼ばれる化学兵器の一種である。

ドイツで最初に合成され、1918年アメリカ合衆国イリノイ大学でロジャー・アダムズ博士によって実用化されたことから、アダムズ博士の名前から取ってアダムサイトと命名された。

曝露すると粘膜に強い刺激がありくしゃみ、粘った鼻汁、激しい頭痛、胸部の急性の痛みと圧迫感、吐き気、嘔吐などを生じる。曝露濃度が中程度の場合には作用は数十分続き、曝露濃度が高濃度の場合には数時間に渡って症状が続くことがある。

後遺症が残らないため無力化ガスとして使われるが、現代においては時代遅れであるためあまり使用されていない。

なお、活性炭ガスマスクの吸収缶の主要構成材)に吸着されないという特性があるため、他の毒ガスと本剤を混合して使用するという戦法が研究されたこともある。

  • 最小刺激濃度:0.1 mg/m3
  • 毒性
    • LCt50 11,000-15,000 min·mg/m3
    • ICt50 22-150, vomiting: 370 min·mg/m3

有機ヒ素化合物の一種である。

脚注[編集]