阿部麗也
基本情報 | |
---|---|
通称 | 大和の雷神 |
階級 | フェザー級 |
身長 | 172cm |
リーチ | 175cm |
国籍 | 日本 |
誕生日 | 1993年3月25日(31歳) |
出身地 | 福島県耶麻郡[1] |
スタイル | サウスポー[2] |
プロボクシング戦績 | |
総試合数 | 31 |
勝ち | 26 |
KO勝ち | 10 |
敗け | 4 |
引き分け | 1 |
阿部 麗也(あべ れいや、1993年3月25日[1] - )は、日本のプロボクサー。福島県耶麻郡出身。元日本フェザー級王者。元WBOアジアパシフィックフェザー級王者。KG大和ボクシングジム所属。ニックネームは「天才」[3]。
来歴
[編集]中学時代はバスケットボール部、特設陸上部として砲丸投げをやっていた[4]。福島県立会津工業高校でボクシング部に入部。高校通算で7勝8敗。インターハイ、国体、選抜にこそ出場したが、全国の舞台ではわずか1勝しか出来なかった[5]。
高校卒業後はプレス工業の自動車の部品を製造する工場に勤務。フィットネス会員としてKG大和ジムに入門するが、片渕剛太会長の目に留まりプロを目指す[6][7]。
2013年6月2日、茅ヶ崎市総合体育館で広川哲矢と56.5キロ契約4回戦を戦い、4回3-0(39-37x2、39-38)の判定勝ちを収めデビュー戦を白星で飾った[8]が、次の試合では小林光希に4回判定負けでプロ黒星を喫した[9]。
2014年12月21日、東日本フェザー級新人王として、西軍代表の殿本恭平と対戦し、5回3-0(49-45x2、49-46)の判定勝ちを収めて全日本新人王を獲得した[10][11]。
2017年2月28日、後楽園ホールでジョー・ミサコとフェザー級8回戦で対戦し、判定3-0(77-76、77-75、78-75)で勝利した[12]。
2017年10月2日、後楽園ホールで行われた「第61回フェニックスバトル」で細野悟とスーパーフェザー級10回戦で対戦し、9回負傷判定勝ちを収めた[13]。
2019年5月1日、後楽園ホールで行われた「DANGAN223」で日本フェザー級王者源大輝に挑戦し、10回1-1(95-94、94-94×2)の判定で引き分けとなり、王座獲得に失敗した[14]。
2019年9月13日、後楽園ホールで日本フェザー級2位の佐川遼と日本フェザー級王座決定戦で対戦し、10回0-3(95-96、94-96×2)で判定負けを喫し、王座獲得に失敗した[15]。日本王座挑戦に2度失敗したことで、大手ジム移籍や仕事を辞めることを含め進退について考え「大事なところで勝てないのはサラリーマンをやりながらだからじゃないか」と思い、ボクシングに専念するために会社を辞める決意を固め、上司にも退職の意志を伝えるが[16]、父から「これまで職場にさんざん迷惑をかけてきて、良い話が来たら『はい、辞めます』。そんな不義理な話はないのではないか、と。結果を出し、もっともっと会社に応援してもらえるようになって恩を返すまで頑張れ」と諭されると、退職を思い留まると同時に腹を括り一層ボクシングに打ち込むようになった[17]。
2020年10月13日、後楽園ホールで日本フェザー級7位の佐々木蓮と対戦し、8回3-0(77-75、78-74×2)で判定勝ちを収めた[18]。
2021年4月21日、後楽園ホールで日本フェザー級18位・OPBF東洋太平洋同級11位の竹嶋宏心と対戦し、7回2分42秒3-0(67-64、68-64、68-63)で負傷判定勝ちを収めた[19]。
2022年5月15日、墨田区総合体育館で日本フェザー級王者の丸田陽七太と日本タイトルマッチ及びWBOアジアパシフィック王座決定戦を行ない、12回3-0(115-112、116-111、118-109)で判定勝ちを収め両王座を獲得した[20]。尚、KG大和ジム創設15年目での初のチャンピオン誕生となった[21]。
2022年12月3日、後楽園ホールでWBOアジア1位、日本2位の前田稔輝と対戦し、12回2-0(117-111、116-112、114-114)で判定勝ちを収め、WBOアジアパシフィック&日本フェザー級王座の初防衛に成功した[22]。
2023年1月16日付で日本フェザー級王座返上[23]。
2023年4月8日、有明アリーナにて寺地拳四朗vsアンソニー・オラスクアガの前座で、IBF世界フェザー級2位のキコ・マルチネスとIBF世界フェザー級挑戦者決定戦で対戦し、12回判定勝ちを収め王者のルイス・アルベルト・ロペスとの挑戦権を獲得した[24]。
2023年4月26日付でWBOアジアパシフィックフェザー級王座返上[25]。
2024年3月2日、ニューヨーク州ヴェローナのターニング・ストーン・リゾート・アンド・カジノ内ターニング・ストーン・イベント・センターでIBF世界フェザー級王者のルイス・アルベルト・ロペスに挑戦[6]。しかし2回にロペスの左フックで右目下が大きく腫れ右目がほとんど塞がり、2回と3回終了後にドクターチェックが入り、レフェリーストップで8回39秒TKO負けを喫し王座獲得に失敗した。
2024年10月18日、後楽園ホールにて、58.0kg契約10回戦で川本響生と対戦し、3-0判定勝ちを収めた[26]。
戦績
[編集]- アマチュアボクシング:15戦 7勝 8敗
- プロボクシング:31戦 26勝 (10KO) 4敗 1分
戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
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1 | 2013年6月2日 | ☆ | 4R | 判定 3-0 | 広川哲矢(ピストン堀口) | 日本 | プロデビュー戦 |
2 | 2013年7月29日 | ★ | 4R | 判定 0-3 | 小林光希(三谷大和スポーツ) | 日本 | |
3 | 2013年12月8日 | ☆ | 4R | 判定 3-0 | 中川祐(横浜光) | 日本 | |
4 | 2014年4月1日 | ☆ | 2R 1:56 | TKO | 山形武史(イマオカ) | 日本 | 2014年東日本フェザー級新人王予選 |
5 | 2014年5月8日 | ☆ | 1R 1:59 | KO | 木村太一(協栄山神) | 日本 | 2014年東日本フェザー級新人王予選 |
6 | 2014年7月24日 | ☆ | 4R | 判定 3-0 | 片山佑一(RK蒲田) | 日本 | 2014年東日本フェザー級新人王予選 |
7 | 2014年9月25日 | ☆ | 2R 1:34 | TKO | 板倉永佳(将拳) | 日本 | 2014年東日本フェザー級新人王予選 |
8 | 2014年11月2日 | ☆ | 1R 1:53 | KO | 森屋直人(ワールドスポーツ) | 日本 | 2014年東日本フェザー級新人王決勝戦 |
9 | 2014年12月21日 | ☆ | 5R | 判定 3-0 | 殿本恭平(ハラダ) | 日本 | 2014年全日本フェザー級新人王決勝戦 |
10 | 2015年3月17日 | ★ | 6R | 判定 0-2 | 草野慎悟(ヨネクラ) | 日本 | |
11 | 2015年8月8日 | ☆ | 6R | 判定 3-0 | 日野僚(川崎新田) | 日本 | |
12 | 2015年11月22日 | ☆ | 6R 1:21 | TKO | 鈴木鹿平(E&Jカシアス) | 日本 | |
13 | 2016年3月17日 | ☆ | 8R | 判定 3-0 | 丸亀光(竹原慎二&畑山隆則) | 日本 | |
14 | 2016年7月19日 | ☆ | 5R 1:47 | TKO | 草野慎悟(ヨネクラ) | 日本 | |
15 | 2016年10月17日 | ☆ | 8R 0:52 | TKO | 溜田剛士(ヨネクラ) | 日本 | |
16 | 2017年2月28日 | ☆ | 8R | 判定 3-0 | ジョー・ミサコ | フィリピン | |
17 | 2017年10月2日 | ☆ | 9R 0:55 | 負傷判定 3-0 |
細野悟(大橋) | 日本 | |
18 | 2017年12月17日 | ☆ | 1R 1:10 | TKO | メータウィン・ポーパセート | タイ | |
19 | 2018年3月2日 | ☆ | 8R | 判定 3-0 | 渡部大介(ワタナベ) | 日本 | |
20 | 2018年9月1日 | ☆ | 6R 2:25 | TKO | 野口将志(一力) | 日本 | |
21 | 2019年1月19日 | ☆ | 8R | 判定 3-0 | 杉田ダイスケ(ワタナベ) | 日本 | |
22 | 2019年5月1日 | △ | 10R | 判定 1-1 |
源大輝(ワタナベ) | 日本 | 日本フェザー級タイトルマッチ |
23 | 2019年9月13日 | ★ | 10R | 判定 0-3 | 佐川遼(三迫) | 日本 | 日本フェザー級王座決定戦 |
24 | 2020年10月14日 | ☆ | 8R | 判定 3-0 | 佐々木蓮(ワタナベ) | 日本 | |
25 | 2021年4月21日 | ☆ | 7R 2:42 | 負傷判定 3-0 |
竹嶋宏心(緑) | 日本 | |
26 | 2021年11月27日 | ☆ | 3R 終了 | TKO | 渡部大介(ワタナベ) | 日本 | 日本フェザー級挑戦者決定戦 |
27 | 2022年5月15日 | ☆ | 12R | 判定 3-0 | 丸田陽七太(森岡) | 日本 | WBOアジアパシフィックフェザー級王座決定戦 日本フェザー級タイトルマッチ |
28 | 2022年12月3日 | ☆ | 12R | 判定 2-0 | 前田稔輝(グリーンツダ) | 日本 | WBOアジアパシフィック防衛1・日本王座防衛1 |
29 | 2023年4月8日 | ☆ | 12R | 判定 3-0 | キコ・マルチネス | スペイン | IBF世界フェザー級挑戦者決定戦 |
30 | 2024年3月2日 | ★ | 8R 0:39 | TKO | ルイス・アルベルト・ロペス | メキシコ | IBF世界フェザー級タイトルマッチ |
31 | 2024年10月24日 | ☆ | 10R | 判定 3-0 | 川本響生(鉄拳8) | 日本 | |
テンプレート |
獲得タイトル
[編集]- 全日本スーパーフェザー級新人王
- 第66代日本フェザー級王座(防衛0=返上)
- WBOアジアパシフィックフェザー級王座(防衛0=返上)
受賞歴
[編集]- プロ・アマチュア年間表彰
- 2022年プロボクシング部門 努力・敢闘賞[27]
脚注
[編集]- ^ a b DANGAN107 ルーキーズカップ 新人王予選&C級トーナメントVol.2準決勝Dangan
- ^ BoxRecレーティング 【国内/男子】フェザー級 (57.15 kg以下) BOXINGアンテナ
- ^ 昨日の阿部麗也の試合結果 KG大和ボクシングジム会長ブログ 2019年1月20日
- ^ フェザー級の阿部が初回豪打で敢闘賞 日刊スポーツ 2014年11月3日
- ^ “「ファイトマネーは副業扱い」サラリーマンボクサー阿部麗也30歳がついに世界王者に挑戦…上司や同僚もびっくり“上京ヤンチャ少年”の12年”. NumberWeb (2024年3月1日). 2024年4月24日閲覧。
- ^ a b “フィットネス会員から世界へ サラリーマンボクサー阿部麗也が3・2NYで世界王座初挑戦”. デイリースポーツ. (2024年1月17日)
- ^ “「働きながら夢を追うと体現したい」 サラリーマンとの“二刀流ボクサー”阿部麗也が世界初挑戦”. スポーツ報知. (2024年1月17日)
- ^ 2013年6月試合結果 日本ボクシングコミッション
- ^ 2013年7月試合結果 日本ボクシングコミッション
- ^ ボクサー名鑑 武士道ボクシングV 2015年8月5日
- ^ 阿部麗也選手、全日本フェザー級新人王に! KG大和ボクシングジム&フィットネスジム 2014年12月21日
- ^ 京口紘人がOPBF王座獲得、デビューから6連続KO Boxing News(ボクシングニュース) 2017年2月28日
- ^ 清水聡がOPBF王座獲得、細野悟は阿部麗也に完敗 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年10月2日
- ^ 源大輝が2度ダウン奪ってドロー防衛 日本フェザー級戦 阿部麗也は戴冠ならず Boxing News(ボクシングニュース)2019年5月1日
- ^ 佐川遼が阿部麗也に競り勝つ 日本フェザー級新王者 Boxing News(ボクシングニュース)2019年9月13日
- ^ “「ファイトマネーは副業扱い」サラリーマンボクサー阿部麗也30歳がついに世界王者に挑戦…上司や同僚もびっくり“上京ヤンチャ少年”の12年”. Number (2024年3月1日). 2024年9月24日閲覧。
- ^ “井上尚弥とスパーして確信「世界は遠くない」自称・天才の阿部麗也30歳が“楽しくないボクシング”を続ける理由「サラリーマンだから耐えられた」”. Number (2024年3月1日). 2024年9月24日閲覧。
- ^ IBFフェザー級10位の阿部麗也が再起戦勝利 天才から凡人に降格も最昇格はお預け Boxing News(ボクシングニュース)2020年10月13日
- ^ 松永宏信が日本S・ウェルター級V3 新鋭の中島玲に判定勝ち Boxing News(ボクシングニュース)2021年4月21日
- ^ “天才”阿部麗也が3度目の正直でアジア2冠獲得 日本フェザー級王者の丸田陽七太に判定勝ち Boxing News(ボクシングニュース)2022年5月15日
- ^ “[試合後会見2022.5.15 丸田陽七太vs阿部麗也! 2冠王者誕生!]”. ボクモバ (2022年5月15日). 2024年9月24日閲覧。
- ^ 世界にらむ阿部麗也 WBOアジア&日本フェザー級王座V1も「内容はよくなかった」 Boxing News(ボクシングニュース)2022年12月3日
- ^ 王座返上 日本ボクシングコミッション
- ^ “まるで闘牛士…阿部麗也、自慢の高速ボクシングで強豪に完勝 IBF世界フェザー級挑戦権獲得”. 日刊スポーツ (2023年4月8日). 2023年4月9日閲覧。
- ^ “阿部麗也がWBOアジアP王座を返上 8日に元世界王者マルティネスを倒しIBF王座挑戦権獲得”. スポーツ報知 (2023年4月28日). 2024年4月24日閲覧。
- ^ 阿部麗也が再起 新鋭川本に判定勝ち Boxing News(ボクシングニュース)2024年10月19日
- ^ 井上尚弥MVP、村田諒太が年間最高試合 寺地拳四朗は技能賞初受賞 ボクシング年間表彰一覧 日刊スポーツ 2023年2月8日
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 選手紹介 - KG大和ボクシングジム
- 阿部麗也 (@ray159357) - X(旧Twitter)
- 阿部麗也 (@reiya159357) - Instagram
- れーやのブログ
- 阿部麗也の戦績 - BoxRec
前王者 丸田陽七太 |
第66代日本フェザー級王者 2022年5月15日 - 2023年1月16日(返上) |
空位 次タイトル獲得者 松本圭佑 |
空位 前タイトル保持者 清水聡 |
WBOアジア太平洋フェザー級王者 2022年5月15日 - 2023年4月26日(返上) |
空位 次タイトル獲得者 松本圭佑 |