肉体転移

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肉体転移
ジャンル 選択肢分岐型マルチエンディングアドベンチャーゲーム
対応機種 Windows 98/98SE/Me/2000/XP/Vista(パッケージ版)
Windows 2000/XP/Vista(ダウンロード販売版)
Windows 7/8.1/10(Windows 10対応ダウンロード販売版)
開発元 シルキーズ
発売元 シルキーズ
発売日 2003年2月28日(パッケージ版)
2008年5月18日(ダウンロード販売版)
2017年10月20日(Windows 10対応ダウンロード販売版)
レイティング 18禁
キャラクター名設定 不可
エンディング数 30
メディア CD-ROM
画面サイズ 640×480 24bit-COLOR
BGMフォーマット PCM
キャラクターボイス あり
CGモード あり
音楽モード あり
回想モード あり
メッセージスキップ あり
オートモード あり
備考 パッケージ版はロットアップ済み
パッケージ版にはサウンドトラックCD1枚を同梱
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肉体転移』(にくたいてんい)は、2003年2月28日シルキーズより発売されたアダルトゲーム。および、それを原作として2003年12月21日グリーンバニーより発売されたアダルトアニメ

なお、「肉体転移」の「転」は、タイトルロゴ上では裏返しとなっている[1]

シルキーズ作品第28弾である本作は、マルチエンディング方式アドベンチャーゲームだが、エンディングを迎えると条件次第でプレイヤーキャラクターが増え、最終的には5人の各視点からのプレイが可能となる。それにより、同じシナリオでありながらパラレルワールドのような感覚を味わうことができる[1]

シルキーズ閉鎖後の2021年現在では、FANZA GAMES(旧:DMM GAMES.R18)によってWindows 10対応版がダウンロード販売されている[2]

あらすじ[編集]

大山平学園が夏休み中のある日、主人公・青島健一が所属している考古学部に、発掘調査中の顧問教師・飯田から怪しい発掘物「祭器」が届く。健一たちが眺めていた次の瞬間、祭器は閃光を放ち、部室内にいた彼ら5人の心と肉体を入れ替えてしまった。それと同時に学園の周囲は光の壁のようなもので覆われ、逃げ出すことも叶わない。どうしようもないまま、健一たちは次々に心と肉体が入れ替わる、奇怪かつ淫靡な体験に翻弄されていく。

登場人物[編集]

声優名は非公表。

プレイヤーキャラクター[編集]

青島 健一(あおしま けんいち)[3]
物語開始当初の主人公。考古学部員。美帆や淑美とは幼馴染
倉橋 淑美(くらはし よしみ)[3]
軽音楽部員で、ベースを担当している。健一と美帆とは幼馴染ではあるが、学年が1つ上なので姉のような存在である。発掘物を興味本位で見ようと、考古学部の部室に立ち寄った。
秋山 美帆(あきやま みほ)[3]
軽音楽部員で、ギターを担当している。淑美に付き添う形で、考古学部の部室に立ち寄った。
坂条 ひかる(さかじょう ひかる)[3]
考古学部員で、健一の後輩。健一に好意を抱いている。普段はおとなしく、読書好き。
相馬 隆人(そうま たかひと)[3]
考古学部員ではあるが、実質は幽霊部員。発掘物を見ようと、久々に部室に立ち寄った。アダルトアニメ版には登場しない。

サブキャラクター[編集]

秋山 このみ(あきやま このみ)[3]
美帆の妹で、附属校の生徒。姉に忘れ物を届けようと、学校に来た。
大谷 みみ(おおたに みみ)[3]
軽音楽部員で、ひかるの親友。青い眼と金髪を持つハーフ
尾澤 雪乃(おざわ ゆきの)[3]
軽音楽部員で、淑美の親友。おっとりとした性格で、成績トップの優等生。
神村 塔子(かみむら とうこ)[3]
考古学部顧問の代理を務めている女性教師。気さくな性格で、生徒からの人気が高い。アダルトアニメ版では考古学部顧問。
残間 三郎(ざんま さぶろう)[3]
体育教師。神経質な物言いで、生徒から煙たがられている。アダルトアニメ版には登場しない。

開発[編集]

本作は園田将生そのだまさきにとって初めて採用された企画であり、シナリオだけでなくゲームデザインも担当している[4]。また、もう一人のシナリオライターとして刀出太郎が参加している[2]ほか、原画はリリス作品で知られるのぶしとが担当した[5]が、本作や『奴隷介護』などのシルキーズ作品では「のぶとし」名義を用いている[2][6]。なお、製作には竹井正樹が2003年当時に率いていた有限会社ゼウスも関わっており、社名が著作権表記に並んでいる。

園田は、当時の様子について、素晴らしく楽しいとしつつも生き地獄だったと、2006年のブログ記事で振り返っている[4]

複数の視点から物語が展開されるというアイデアは、園田の好きな映画『羅生門』にヒントを得て取り入れられた[4]。このうち、淑美と雪乃、ひかるとみみの2組の恋愛はトゥルーエンドを前提として作られた経緯があり、園田も個人的なお気に入りであると前述の記事で振り返っている[4]

アダルトアニメ[編集]

2003年12月21日に『第一章』[7]が、2004年3月25日に『第二章』[8]がそれぞれグリーンバニーより発売された。各30分、DVD全2巻。キャラクター設定に変更が加えられ、アダルトゲーム版に登場していた一部のキャラクターの存在や軽音楽部員の設定は完全に抹消されている。

なお、『Body Transfer』(ボディー・トランスファー)のタイトル名で北米正規版も存在するが、日本国内では入手不可。

2013年1月18日には、第一章と第二章をDVD1枚に収録した廉価版『肉体転移 Best Edition[9](にくたいてんいベストエディション)がミルキーズピクチャーズより発売された。

スタッフ
  • 原作 - シルキーズ
  • 企画 - 蜜丘潤
  • 監督・絵コンテ・演出 - ふじもとよしたか
  • 脚本 - むとうやすたか
  • キャラクターデザイン・作画監督 - 隼鷹榛名
  • 美術監督 - 朴明植
  • 色彩設計 - 宮川はれみ
  • 撮影監督 - 吉田光伸
  • 音響監督 - 黛計
  • 音楽 - 修羅徹
  • スーパーバイザー - Dr.POCHI
  • プロデューサー - Riki、雅太郎、越中おさむ(第一章のみ)、野崎慎太郎
  • アニメーション制作 - アームス
  • 製作 - グリーンバニー

脚注[編集]

  1. ^ a b 肉体転移”. シルキーズ. 2015年11月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月28日閲覧。
  2. ^ a b c 肉体転移【Windows10対応】”. FANZA GAMES (2017年10月20日). 2021年6月28日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j キャラクター紹介”. シルキーズ. 2016年3月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月28日閲覧。
  4. ^ a b c d そのだまさき (2006年12月15日). “肉体転移 〜男女五人の視点でプレイ〜”. エロゲシナリオライターそのだまさきの『まんたん工房』. 2020年12月16日閲覧。
  5. ^ そのだまさき (2018年9月19日). “対魔忍アサギ~決戦アリーナ~ そのだまさき担当キャラ雑感 その2”. エロゲシナリオライターそのだまさきの『まんたん工房』. 2020年12月16日閲覧。
  6. ^ 奴●介護【Windows10対応】”. FANZA GAMES (2017年10月20日). 2021年6月28日閲覧。
  7. ^ 肉体転移 第一章”. グリーンバニー. 2005年12月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月28日閲覧。
  8. ^ 肉体転移 第二章”. グリーンバニー. 2006年1月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月28日閲覧。
  9. ^ 肉体転移 Best Edition”. MS PICTURES. 2020年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月28日閲覧。

外部リンク[編集]

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