竹内整一
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竹内 整一(たけうち せいいち、1946年9月23日 - 2023年9月30日)は、日本の倫理学者。鎌倉女子大学教授。東京大学名誉教授[1]。日本倫理学会元会長。専門は、倫理学・日本思想。
人物
[編集]長野県須坂市出身。東京大学文学部倫理学科卒業[1]。専修大学教授、東京大学大学院教授などを経て、鎌倉女子大学教授[1]。
「はかなさ」「やさしさ」「かなしさ」などの和語をキーワードとして展開する日本文化論・日本思想論で知られる[1]。
NHK高校講座「倫理」講師、「サイエンスZERO」コメンテーター、「日めくり万葉集」選者などを務める[2]。
日本倫理学会会長(第31期・第32期)[3]。日本哲学系諸学会連合(JFPS)代表。日本学術会議哲学委員会「いのちと心を考える分科会」部会長。
2023年9月30日、死去[4][5]。77歳没。死没日付をもって正五位に叙され、瑞宝中綬章を追贈された[6]。
略歴
[編集]- 1971年 3月 東京大学文学部倫理学科卒業
- 1975年 9月 東京大学大学院人文科学研究科倫理学専攻博士課程中途退学
- 1975年10月 東京大学文学部倫理学科助手
- 1980年 4月 専修大学文学部人文学科助教授
- 1986年 4月 専修大学文学部人文学科教授
- 1998年 4月 東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授
- 2010年 4月 鎌倉女子大学教育学部教授、東京大学客員教授
- 2010年 6月 東京大学名誉教授
- 2011年 4月-2015年 3月 日本倫理学会会長
単著
[編集]- 『自己超越の思想 - 近代日本のニヒリズム』(ぺりかん社) 1988
- 『日本人は「やさしい」のか - 日本精神史入門』(筑摩書房、ちくま新書) 1997、のち改題『「やさしさ」と日本人:日本精神史入門』(筑摩書房、ちくま学芸文庫) 2016
- 『「おのずから」と「みずから」 - 日本思想の基層』(春秋社) 2004、増補版 2010、のちちくま学芸文庫 2023
- 『「はかなさ」と日本人 - 無常の日本精神史』(平凡社、平凡社新書) 2007、のち改題『ありてなければ 「無常」の日本精神史』(KADOKAWA、角川ソフィア文庫) 2015
- 『〈かなしみ〉と日本人』(日本放送協会出版、NHK出版) 2007
- 『日本人はなぜ「さようなら」と別れるのか』(筑摩書房、ちくま新書) 2009
- 『「かなしみ」の哲学』(日本放送協会出版、NHKブックス) 2009
- 『花びらは散る 花は散らない』(角川書店、角川選書) 2011
- 『やまと言葉で哲学する 「おのずから」と「みずから」のあわいで』(春秋社) 2012
- 『やまと言葉で〈日本〉を思想する』(春秋社) 2015
- 『日本思想の言葉 神、人、命、魂』(KADOKAWA、角川選書) 2016
- 『魂と無常』(春秋社) 2019
編著・監修
[編集]- 『宗教と寛容』(月本昭男共編著、大明堂) 1993
- 『古学の思想』(西村道一, 窪田高明共編著、ぺりかん社) 1994
- 『無根拠の時代』(大明堂) 1996
- 『『善の研究』用語索引』(佐藤雅男ら共編、ぺりかん社) 1996
- 『ニヒリズムからの出発』(古東哲明共編著、ナカニシヤ出版) 2001
- 『死生学とは何か』(島薗進共編著、東京大学出版会、シリーズ「死生学」1) 2008
- 『「おのずから」と「みずから」のあわい』(金泰昌共編著、東京大学出版会) 2010
脚注
[編集]- ^ a b c d “竹内 整一 - 春秋社 - 考える愉しさを、いつまでも”. www.shunjusha.co.jp. 2021年12月13日閲覧。
- ^ “第14回しんらん交流館公開講演会【8月24日(水)18:30~20:00】講師 竹内整一さん”. しんらん交流館HP 浄土真宗ドットインフォ (2016年8月2日). 2021年12月13日閲覧。
- ^ “「アヴァンギャルドと語る伝統」 Vol.6 トークセッション:竹内整一(倫理学者) | イベント | アーカイブ | トーキョーアーツアンドスペース | 東京から新しい芸術文化を創造・発信するアートセンター”. www.tokyoartsandspace.jp. 2021年12月13日閲覧。
- ^ "竹内整一さん死去". 朝日新聞. 2023年10月5日. 2023年10月5日閲覧。
- ^ “竹内整一氏が死去 倫理学、東大名誉教授長”. 日本経済新聞. (2023年10月5日) 2023年10月5日閲覧。
- ^ 『官報』第1101号9頁 令和5年11月13日