「宮崎駿の雑想ノート」の版間の差分
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連載初期はイラストのまわりに文章が書かれたエッセイ形式だったが、段々とページの一部がマンガとして描かれるようになり、第9話の後半からは全ページがマンガとして描かれるようになった。絵は鉛筆と透明水彩で描かれている。題材は、史上初の装甲艦同士の対決、[[特設艦船#日本海軍の特設艦船|特設監視艇]]となったオンボロ漁船、[[ポルシェ博士]]が作った[[VK4501(P)|ティーガー戦車]]などである。'''雑想'''の言葉通り、全編にわたって史実とは異なる創作が巧妙に混ぜられている一方、明らかな間違いである記述も存在する(例:[[定遠 (戦艦)|定遠]]の砲塔天蓋は装甲砲塔では無く22mm厚のフードでしかない)。 |
連載初期はイラストのまわりに文章が書かれたエッセイ形式だったが、段々とページの一部がマンガとして描かれるようになり、第9話の後半からは全ページがマンガとして描かれるようになった。絵は鉛筆と透明水彩で描かれている。題材は、史上初の装甲艦同士の対決、[[特設艦船#日本海軍の特設艦船|特設監視艇]]となったオンボロ漁船、[[フェルディナント・ポルシェ|ポルシェ博士]]が作った[[VK4501(P)|ティーガー戦車]]などである。'''雑想'''の言葉通り、全編にわたって史実とは異なる創作が巧妙に混ぜられている一方、明らかな間違いである記述も存在する(例:[[定遠 (戦艦)|定遠]]の砲塔天蓋は装甲砲塔では無く22mm厚のフードでしかない)。 |
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キャラクターは欧米が舞台の場合、[[擬人化]]された動物が使われており、おおむねイギリス人が犬(『[[名探偵ホームズ]]』と同デザイン)、アメリカ人がゴリラ、ドイツ人が豚 |
キャラクターは欧米が舞台の場合、[[擬人化]]された動物が使われており、おおむねイギリス人が犬(『[[名探偵ホームズ]]』と同デザイン)、アメリカ人がゴリラ、ドイツ人が豚とされている。また後述の「泥まみれの虎」ではドイツ人同様、ソ連人が豚として描かれている。一方、日本や中国を題材にした作品では普通の人間である。また、前述の欧米を扱ったパートでも、非戦闘員など人物によっては普通の人間を用いる場合がある。 |
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宮崎駿は「雑想ノート」以前に、[[東京ムービー]]のファン誌に『ぼくのスクラップ』を連載していた。これは初期の「雑想ノート」に似たスタイルで書かれたイラストエッセイである。このエッセイを見た[[大塚康生]](宮崎駿の先輩アニメーター)が、『月刊モデルグラフィックス』誌の創刊時に連載を持ちかけた。(情報源:宮崎駿の雑想ノート, p.110-111) |
宮崎駿は「雑想ノート」以前に、[[東京ムービー]]のファン誌に『ぼくのスクラップ』を連載していた。これは初期の「雑想ノート」に似たスタイルで書かれたイラストエッセイである。このエッセイを見た[[大塚康生]](宮崎駿の先輩アニメーター)が、『月刊モデルグラフィックス』誌の創刊時に連載を持ちかけた。(情報源:宮崎駿の雑想ノート, p.110-111) |
2010年2月1日 (月) 20:35時点における版
宮崎駿の雑草ノート | |
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ジャンル | ラジオドラマ |
放送方式 | 録音 |
放送期間 | 1995年11月5日~1996年4月7日 |
放送時間 | 日曜日21:00~21:30 |
放送局 | ニッポン放送 |
ネットワーク | NRN |
パーソナリティ | 神山卓三(案内人) |
出演 | 作品一覧参照 |
提供 | セガ・エンタープライゼス |
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『宮崎駿の雑想ノート』(みやざきはやおのざっそうノート)は、漫画家・アニメ監督の宮崎駿による、イラストエッセイ及びマンガである。後にラジオドラマ化もされている。
アニメ制作の合間に模型雑誌『月刊モデルグラフィックス』に不定期連載されたもので、作者の趣味である軍事関係の船舶、航空機、戦車等を題材にしている。全13話。
作品概要
- 連載誌:『月刊モデルグラフィックス』 大日本絵画
- 掲載されたうち「豚の虎」のみ、『雑想ノート』初版出版時の描き下ろし(執筆:1992年10月-11月)。
- 連載期間:1984年11月号-1990年5月号(不定期、全16回)
- ページ数:各回3ページから5ページ。
連載初期はイラストのまわりに文章が書かれたエッセイ形式だったが、段々とページの一部がマンガとして描かれるようになり、第9話の後半からは全ページがマンガとして描かれるようになった。絵は鉛筆と透明水彩で描かれている。題材は、史上初の装甲艦同士の対決、特設監視艇となったオンボロ漁船、ポルシェ博士が作ったティーガー戦車などである。雑想の言葉通り、全編にわたって史実とは異なる創作が巧妙に混ぜられている一方、明らかな間違いである記述も存在する(例:定遠の砲塔天蓋は装甲砲塔では無く22mm厚のフードでしかない)。
キャラクターは欧米が舞台の場合、擬人化された動物が使われており、おおむねイギリス人が犬(『名探偵ホームズ』と同デザイン)、アメリカ人がゴリラ、ドイツ人が豚とされている。また後述の「泥まみれの虎」ではドイツ人同様、ソ連人が豚として描かれている。一方、日本や中国を題材にした作品では普通の人間である。また、前述の欧米を扱ったパートでも、非戦闘員など人物によっては普通の人間を用いる場合がある。
宮崎駿は「雑想ノート」以前に、東京ムービーのファン誌に『ぼくのスクラップ』を連載していた。これは初期の「雑想ノート」に似たスタイルで書かれたイラストエッセイである。このエッセイを見た大塚康生(宮崎駿の先輩アニメーター)が、『月刊モデルグラフィックス』誌の創刊時に連載を持ちかけた。(情報源:宮崎駿の雑想ノート, p.110-111)
1998年に『宮崎駿の妄想ノート』というタイトルで連載が再開され、「豚の虎」の続編「ハンスの帰還」と、オットー・カリウスの戦記を漫画化した「泥まみれの虎」が描かれている。
作品一覧
- 知られざる巨人の末弟(佐野史郎)【#1】
- 甲鉄の意気地(名古屋章)【#7】
- 多砲塔の出番(桃井かおり)【#6】
- 農夫の眼(天本英世)【#10】
- 竜の甲鉄(峰竜太)【#2】
- 九州上空の重轟炸機(春風亭柳昇)【#12】
- 高射砲塔(大竹しのぶ)【#4】
- Q.ship(松尾貴史)【#10】
- 特設空母安松丸物語(三木のり平)【#8】
- ロンドン上空1918年(谷啓)【#9】
- 最貧前線(イッセー尾形)【#3】
- 飛行艇時代
- 豚の虎
注1:()内はラジオドラマ(下の派生作品を参照)の出演者。またラジオドラマの案内人を神山卓三が務めた。
注2:第13話「豚の虎」は単行本への描き下ろし作品。
注3:【】内はラジオドラマのCD化作品ナンバー。CDは全12作品が発売されている(TKCA-70901~70912)。#5はサウンドトラック盤。#10はQ.ship、農夫の眼の2編を収録。#11は「~妄想ノート」からのラジオドラマ化作品のため、上記一覧には無し。
派生作品
- (制作中止)1985年に「多砲塔の出番」を『突撃!アイアンポーク』としてOVA化する企画が進行したが、諸事情により中止された。(情報源:宮崎駿の雑想ノート, p.103)
- 1992年に「飛行艇時代」が『紅の豚』として映画化された。
- 1995年-1996年にラジオドラマ化されニッポン放送で放送された。ラジオドラマ化されたのは、上の作品一覧に示した11話に『宮崎駿の妄想ノート』より「ハンスの帰還」(西田敏行)を加えた全12話。主に主役の一人語りで話が進行する。BGMは、脚本家の推薦によりカテリーナ古楽合奏団が作成した。1996年に徳間ジャパンコミュニケーションズより、サウンドトラックも含めて全編がCD化された。放送期間は1995年11月5日-1996年4月7日、放送日時は毎週日曜日21:00-21:30。
- 「多砲塔の出番」に登場した架空の多砲塔戦車「悪役一号」が、有限会社タスカモデリズモから1/72スケールでプラモデル化されている。
関連書籍
- 『宮崎駿の雑想ノート』宮崎駿 ; 大日本絵画 1992年 ; ISBN 4-499-20602-2
- 『飛行艇時代』宮崎駿 ; 大日本絵画 1992年 ; ISBN 4-499-20595-6
- 『宮崎駿の雑想ノート増補改訂版』宮崎駿 ; 大日本絵画 1997年 ; ISBN 4-499-22677-5
- 『泥まみれの虎 宮崎駿の妄想ノート』宮崎駿 ; 大日本絵画 2002年 ; ISBN 4-499-22790-9