松尾貴史

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まつお たかし
松尾 貴史
本名 岸 邦浩 (きし くにひろ)
別名義 キッチュ
生年月日 (1960-05-11) 1960年5月11日(62歳)
出生地 兵庫県神戸市生田区
(現・神戸市中央区
身長 176 cm
職業 俳優
ナレーター
DJ
タレント
コラムニスト
活動期間 1981年 -
配偶者 なし
著名な家族 岸天智
事務所 古館プロジェクト
主な作品

キッチュの朝までナメてれば

ちりとてちん
 
受賞
読売演劇大賞優秀男優賞(2019年、2022年)、紀伊國屋演劇賞個人賞(2022年)
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松尾 貴史(まつお たかし、1960年5月11日 - )は日本俳優タレントコラムニスト。本名は岸 邦浩(きし くにひろ)。旧芸名はキッチュ。キッチュは現在の芸名になってからも愛称として使用されている(特に明石家さんま等関西出身の芸人・タレントから呼ばれている)。

所属事務所古舘プロジェクト

演劇ユニット・AGAPE storeの座長のほか、日本文藝家協会会員、雑誌『季刊25時』編集委員(一時休刊中)。元京都造形芸術大学芸術学部映画学科客員教授

来歴[編集]

  • 兵庫県神戸市出身。大阪商業高等学校大阪芸術大学芸術学部デザイン学科グラフィック・デザイン専攻卒業。
  • 1981年イラストレーター佐々木侃司のアニメーション作品にオノマトペによる吹き替えで出演。
  • 1982年、大阪芸術大学の教授だった脚本家の依田義賢の勧めで、ギャグ・パフォーマンスのカセットテープを新名義一と共同で制作・録音して配り歩く。「劇団120パーセント」の舞台ナレーションや、学生バンドのコンサートの司会などの地道な活動を続ける。
  • 1983年、母校の大阪芸大基礎造形研究室に、非常勤職員として勤務[1]。この時、夕方以降の時間が空いていたことで何か習い事をしようと思い立ち「標準語がしゃべれる」というのが一番役立ちそうだと思ったことから、アナウンススクールに入学、在学中からCMナレーションなどを担当[1]
  • 1984年、大学非常勤職員の傍らDJとして勤めていた大阪・北新地のディスコ「クレオ・パラッツィ」店内でスカウトされ、大滝エージェンシーに所属。「キッチュ」(Kitsch)の芸名でテレビデビュー。旧芸名の「キッチュ(kitsch)」は、元はドイツ語の美術用語で、「まがいもの・粗悪品・俗悪趣味」などを意味する[1]。松尾貴史への改名は、古舘プロジェクトへ移籍しての東京での本格活動開始の際、古舘伊知郎の妻の旧姓「松尾」に、古舘プロジェクトの佐藤孝社長の名前と同音の「貴史」を合わせた芸名に決定した[2]
  • 1986年中島らも主宰の劇団「笑殺軍団リリパットアーミー」の旗揚げに参加し、約4年間在籍。
  • 1989年 元日付けで株式会社古舘プロジェクトに移籍。4月3日、芸名として「松尾貴史」と改名、メインの表記も改める。「『トークシャワー』(フジテレビ)のレギュラーが決まった時に、報道部からキッチュという名前が難色を示されて変えることになった」とのことで、「売れている人はみんなあ段で始まる名前が多い(この時本人がここで挙げていた有名人はタモリ(ビート)たけし明石家さんま桂三枝萩本欽一近藤真彦田原俊彦マイケル・ジャクソンマドンナ)から、同じあ段で始まる名前がいい」と言った所、古舘プロジェクトの当時の社長が「自分の名前(たかし)はどうだ」と言われたといい、本人は「ウルトラQの万城目淳の『万城目』」や「ちょうさかべもとちか」といった名前も考えていたが、事務所に提案したところ「うそくさい」という理由で却下されたという。結局全て丸投げして事務所任せにしたところ、古舘伊知郎の妻の旧姓「松尾」に、古舘プロジェクト社長の名前と同音の「貴史」(貴史は本名の「きし(岸)」と読める字を当てた)を合わせた芸名に決定した[3][4]。同時に、活動の拠点を東京に移す。
  • 1993年4月、奥野敦士勝村政信原田喧太川村カオリBUCK-TICK樋口豊らとバンド「ポークソテーズ」を結成。楽曲「ハンバーグの作り方」が、2か月間NHK『みんなのうた』で放送される。
  • 1996年G2と、ライブ「人格懐疑室」を青山円形劇場で催す。
  • 1998年、演劇ユニット「AGAPE store」を結成、年に1、2度の公演を続ける。
  • 2002年、正式にリリパット・アーミーを退団。
  • 2008年京都造形芸術大学准教授に就任[5]。映画学科で演技の指導などを担当する。
  • 2009年下北沢にカレーショップ「般゜若(パンニャ)」をオープンさせる。
  • 2010年、京都造形芸術大学客員教授に就任。
  • 2013年、雑誌「季刊25時」創刊。
  • 2019年、2018年に上演された二兎舎公演『ザ・空気 ver.2 誰も書いてはならぬ』での演技で、読売演劇大賞優秀男優賞を受賞。
  • 2021年12月15日、肺塞栓症のため緊急入院したことを発表[6]。主演舞台『鷗外の怪談』の12月公演は中止となった[6]
  • 2021年12月17日、二兎舎公演『鷗外の怪談』での演技で、第56回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞[7][注 1]
  • 2022年2月25日、二兎舎公演『鷗外の怪談』での演技で、第29回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞[8]

出演[編集]

情報・バラエティ番組[編集]

NHK

日本テレビ

TBS

フジテレビ

テレビ朝日

テレビ東京

TwellV

その他

テレビドラマ[編集]

ウェブドラマ[編集]

映画[編集]

テレビアニメ[編集]

劇場アニメ[編集]

ゲーム[編集]

吹き替え[編集]

映画[編集]

アニメ[編集]

人形劇[編集]

その他[編集]

ビデオ・DVD[編集]

ラジオ[編集]

CD[編集]

  • KITSCH(アルファ・ムーン、デビューアルバム)
  • ヤマアラシとその他の変種(東芝EMI) - ゲスト(ケラリーノ・サンドロヴィッチプロデュース、コント台本:吉田戦車
  • グレーテスト・ソング・オブ・オール - シングル(コーラス:高橋幸宏・鈴木慶一・ちわきまゆみ
  • キッチュのラジオ大魔術團(東芝EMI、宮沢章夫プロデュース、共演:山田康雄納谷悟朗青野武松尾スズキ、他)
  • ブルー・フィルム 新・スネークマン・ショー1 - 4 (アルファレコード桑原茂一プロデュース)
  • スネークマン・ロック・ショー - ゲスト(アルファレコード、小林克也プロデュース)
  • ピエールとカトリーヌ(アルファレコード) - シングル(藤井千夏とデュエット)
  • 松尾貴史のテクノクマヤコン(エイベックス、共演:増山江威子古谷徹、他)
  • カレイなるヒラメ(NHK)
  • 純喫茶浪漫(大日本生ゲノムプロデュース、友情主演、共演:前田真里、他)

CM[編集]

新聞[編集]

雑誌[編集]

  • 週刊朝日 連載「未確認卑怯物体」
  • 週刊朝日 連載「サイレント・マイノリティ」
  • 季刊をる 連載
  • MONOマガジン 連載「超常俗物図鑑」
  • BRIO 連載「不法侵入レポート」
  • BRIO 連載「接客主義宣言」
  • NUMERO TOKYO 連載「松尾貴史が選ぶ今月のシネマ」
  • ダイヤモンドZAi 連載「浮世の沙汰も金次第」
  • ダイヤモンドZAi 連載「メイクマネー・ルーズマネー」
  • 月刊モテカブ 連載「川柳らんこうげ」

小説[編集]

  • 去年はいい年になるだろう 山本弘著 本人役

著書[編集]

  • 『松尾貴史のたかしのしかた』(NHK出版、1992年)ISBN 4140800062
  • 『未確認卑怯物体』(朝日新聞社、1992年)ISBN 4022564784
  • 『折り顔』(リトルモア、1994年)ISBN 4947648147
  • 『カルトの祓い方』(スコラ、1995年)ISBN 4796203001
  • 『松尾貴史の会社の掟』(竹書房、1995年)ISBN 488475879X
  • 『街角の天才記念物—ヘンな看板、オカしい立札、アヤしい物体、アブない人形…』(日本文芸社、1998年)ISBN 4537026545
  • 『業界用語のウソ知識』(小学館、1998年)
  • 『オカルトでっかち』(朝日新聞社、1999年)
  • 『接客主義』(光文社、2004年)
  • 『なぜ宇宙人は地球に来ない?—笑う超常現象入門』(PHP研究所、2009年)ISBN 978-4-569-70645-0
  • 『ネタになる「統計データ」』(講談社、2011年)ISBN 978-4062814355
  • 『東京くねくね』(東京新聞出版局、2017年)
  • 『違和感のススメ』(毎日新聞出版、2019年)
  • 『ORIGAO 折り顔』(2020年)
  • 『ニッポンの違和感』(毎日新聞出版、2020年)

共著・監修[編集]

  • 『犬も猫舌—学校では教えることがない知識(笑)』監修(ワニブックス、2003年)ISBN 4847015177
  • 『うんちくブック』虎ノ門うんちく共著(双葉社、2003年)
  • 『外国人だけが知っている日本の正しい礼儀作法』監修(大和書房、2006年)

舞台[編集]

ほか多数

落語[編集]

阪急オレンジルーム(梅田)、紀伊国屋ホール(新宿)、SOMIDOホール(銀座)、ワッハ上方(灘波)、新宿末広亭天満天神繁昌亭、本多劇場(下北沢)、大銀座落語祭山本能楽堂(大阪)吉本∞無限大ホール(大阪)など、落語の出演経験あり。

落語会は、桂吉朝と「吉朝・キッチュのメルトダウン落語会」や、立川談春・立川志らくとの三人会、桂米助との二人会、「松尾貴史の横好き落語会」「松尾貴史の横好き落語会2」など、不定期に行っている。

東京都世田谷区経堂の居酒屋「さばの湯」で不定期に行われる演芸会「雑把亭」の席亭を、西郷輝彦と務めている。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 松尾の他に、ひびのこづえ緒川たまき吉田羊上村聡史の計5名。

出典[編集]

  1. ^ a b c ラジオマガジンモーターマガジン社) 1985年5月号 pp. 30 - 31「ラジマガINTERVIEW キッチュ」
  2. ^ 『松尾貴史のたかしのしかた』(NHK出版) p. 16 など。
  3. ^ 松尾貴史 改名する際「あ段で始まる名前」を希望した理由 幻の芸名も告白”. スポーツニッポン (2022年3月14日). 2022年3月14日閲覧。
  4. ^ 『松尾貴史のたかしのしかた』(NHK出版)16ページなどより。
  5. ^ 松尾貴史 『なぜ宇宙人は地球に来ない? 笑う超常現象入門』(第1版 第2刷)PHP研究所〈PHP新書〉、2009年6月1日、364頁。ISBN 978-4-569-70645-0 
  6. ^ a b “松尾貴史が肺塞栓症で緊急入院 主演舞台「鴎外の怪談」12月3公演中止へ 1月以降は上演予定”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2021年12月15日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2021/12/15/kiji/20211215s00041000208000c.html 2021年12月15日閲覧。 
  7. ^ 紀伊國屋演劇賞の団体賞に劇団俳優座、個人賞にひびのこづえ・松尾貴史ら5名”. ステージナタリー. ナターシャ (2021年12月17日). 2021年12月18日閲覧。
  8. ^ 読売演劇大賞贈賞式、「フェイクスピア」大賞受賞に野田秀樹が50年分の“大感謝””. ステージナタリー. ナターシャ (2022年3月18日). 2022年3月18日閲覧。
  9. ^ 松尾貴史 - オリコンTV出演情報
  10. ^ 松尾貴史”. 西部邁ゼミナール 放送アーカイブ. 2018年4月13日閲覧。
  11. ^ 松尾貴史 - オリコンCM出演情報
  12. ^ イルマヴェップの謎”. 古舘プロジェクト (1994年). 2022年6月8日閲覧。
  13. ^ V6坂本が松尾貴史と2人で13役をこなす「マーダー・フォー・トゥー」”. ステージナタリー (2016年2月8日). 2016年2月9日閲覧。
  14. ^ 二兎社四十周年記念公演 - 鷗外の怪談 - 作・演出 永井愛”. 二兎社 (2021年). 2021年12月18日閲覧。

外部リンク[編集]