「悪魔とラブソング」の版間の差分

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;ラブリー変換(ラブリーへんかん)
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:優介がマリアに教える。元々は「ものの伝え方を柔らかくする」という意味であったが、マリアはその意味を自分なりに変化させていく。
:優介がマリアに教える。元々は「ものの伝え方を柔らかくする」という意味であったが、マリアはその意味を自分なりに変化させていく。
:「ものの伝え方を柔らかくする(優介)」→「他人の行動を可愛らしく変換する」→「相手の長所がひきたつ言い方をする(優介)」→「たとえ自分が悪く思われても、物事がうまく治まる言い方をする」→「きつい言葉の中の本当の気持ちをくみとる」→「いい意味でも悪い意味でも相手を素直にさせる」→「こうありたいという自分の姿をみんなに見てもらう」→「行動する勇気を持つ為に物事をポジティブにとらえる」(現在)
:「ものの伝え方を柔らかくする(優介)」→「他人の行動を可愛らしく変換する」→「相手の長所がひきたつ言い方をする(優介)」→「たとえ自分が悪く思われても、物事がうまく治まる言い方をする」→「きつい言葉の中の本当の気持ちをくみとる」→「いい意味でも悪い意味でも相手を素直にさせる」→「こうありたいという自分の姿をみんなに見てもらう」→「行動する勇気を持つ為に物事をポジティブにとらえる」→「笑いに変えてしまう」(現在)
;オーガスチン
;オーガスチン
:マリアが目黒伸に買ってもらった靴につけた名前。白くてフリフリで[[ゴスロリ]]な靴。マリアは気に入っているが目黒は「趣味が悪い」と言っている。
:マリアが目黒伸に買ってもらった靴につけた名前。白くてフリフリで[[ゴスロリ]]な靴。マリアは気に入っているが目黒は「趣味が悪い」と言っている。

2009年8月10日 (月) 17:58時点における版

Template:継続中の作品

悪魔とラブソング』(あくまとラブソング)副題「How lovely her song is!」は、桃森ミヨシによる日本少女漫画作品。

マーガレット」(集英社)にて2006年12月から連載中。コミックスは2009年6月現在7巻まで発行されている。1~4巻がマリアとクラスメイト達(集団)を中心にした「合唱コンクール編」。5~7巻が過去の親友あんなとの関係、マリアの生い立ちや過去の事件も明らかになる「あんな編」。8巻から黒須申太郎が登場する「クロス編」。 2008年3月に冒頭のみVOMICにてWebボイスドラマ化。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


ストーリー

大筋

美しい歌声をもつ悪魔のような毒舌主人公「マリア」が、凛とした心根と正直さで周囲との絆をつくっていく物語。

詳細

県でトップクラスのカトリック系高校・聖カトリア女子をとある事情で退学になった美少女・可愛マリア。彼女は偏差値やや低めの共学校十塚学園に転校するが、思ったままを言葉にしそれが核心をついている事が原因で、周囲の反感を買う。前のカトリアを転校する時も、唯一の親友だと思っていた申利あんなから「あんたは人を汚れさせる」と唇の動きだけで伝えられ(あんなは声を失っている)マリアはその言葉をずっと引きずっている。誰も友達がいない中で、唯一歌うことだけで自分を元気づけたり感情を表したりしてきた。

そんなマリアにクラスメイトである神田優介は、物事の伝え方を柔らかくするラブリー変換(桃森ミヨシによる造語)を教えるが、マリアにはうまくできない。でもいつか他人や自分を好きになれるように変わりたいと願い、合唱コンクールで皆と歌えるよう頑張り始める。次第に理解してくれる人や友達が増えていく中で、マリアは「ラブリー変換」の意味を自分なりに考え、それを変化させていくようになる(後述)。

合唱コンクール、歌う事で気持ちを伝えたマリアはクラスともうちとけ、目黒や優介や友世と絆を深めた。ところがある日、カトリアでのかつての親友・申利あんなと再会する。あんなは最初にマリアに声をかけ共に歌った友達で、マリアの生い立ちを知る人物、さらにカトリアでの暴力事件の原因でもある。あんなが明らかにしたマリアの忘れられた過去。マリアを守る為に自分の気持ちを殺す目黒、何も知らないまま笑顔でいると決めた優介。

そして新しく入学してきたマリア男版のような性格の黒須申太郎も加え、それぞれマリアをめぐって関わっていく。黒須はまるで今までのマリアのように、恋愛面においてマリアや目黒達の心の奥をズバズバ露呈させていくのだが…。


くじけそうな自分を奮い立たせる為や感情が動く時にマリアが歌う「アメイジンググレイス」は賛美歌の一つで、18世紀アメリカの神父が奴隷商人をしていた自分を償う意味で作った懺悔と感謝の歌。マリアはそんな歌の内容と、知らず人を傷つけてしまう自分を重ね合わせている。また、あんなと共に歌った「よろこびの歌」は第九を日本語訳したもの。

マリアが退学するときにシスターに言われた、「信じる」とは何かを追求するのがテーマの一つになっている。

合唱コンクール
1~4巻。マリアが十塚学園に転入してから、クラスという集団での人間関係の変化が中心となる。イジメから始まり、合唱コンクールを通してクラスメイトと打ち解けるまでが話の大筋。合唱コンクールでは「アメイジンググレイス」を歌う。
あんな編
5~7巻。マリアのカトリアでの親友、申利あんなが登場する。マリアとあんなの関係を中心に、かつてのカトリアでの事件、そしてマリアの生い立ちが明かされる。あんなと歌った「よろこびの歌」が鍵となる。
クロス(黒須?)編
8巻~継続中。マリアを男にしたようなタイプの黒須申太郎が登場。恋愛面でマリア達にズバズバ切り込みひっかきまわしていく。


登場人物

キャストはVOMIC(音声付き漫画)版のものである。

可愛マリア(かわい マリア)
声 - 桑島法子
主人公。身長170cm位。周囲の人間が振り返るほどの美少女で非常に歌がうまい。髪は赤みがかった茶髪。とある事件で聖カトリア女子を退学になり十塚学園に転校してきた。思ったままを言葉にし、それが核心をついている為、悪魔に見られ周囲から敵視される。見た目とは逆でフワフワなフリルや白いもの、甘いものが好き。絵は下手。殴ったシスターにもらったケルト十字をいつもつけている。目黒がファーストキスの相手で、次第に目黒に惹かれていき告白するが振られてしまう。作者曰く聖書に出てくるマグダラのマリアのイメージらしい。
神田優介(かんだ ゆうすけ)
声 - 鈴木達央
身長179cm。マリアのクラスメイトで男女ともに好かれ人気がある。マリアにラブリー変換を教えた。人当たりが良く「優しくする」という事にとらわれているが、自分の事をいい人だとは思っていなかった。しかしマリアによって徐々に変わりつつある。お寺の息子、金髪(染めている)でピアス、派手。マリアのことが好き。
目黒伸(めぐろ しん)
声 - 諏訪部順一
マリアのクラスメイトで優介に「めぐ」と呼ばれている。身長183cm。優介と対照的に愛想が無いが実は面倒見がよく、不器用な人を放っておけない。マリアの事をかなり早くから堕ちるように好きになるが、今ひとつ押しは弱い。マリアに告白されるもとある事情で振ってしまう。指揮者の息子でピアノがうまく、過去にはコンサートデビューもしたが挫折。再び音楽の道を歩むことを決心し、放課後地元の音楽教室でピアノを習っている。そこで申利あんなと会った。
黒須申太郎(くろす しんたろう)
マリア達の後輩、1年生。マリアを男にしたようなタイプで遠慮無くものを言う。背が目黒よりも高い。恋愛面において他人の隠したい心などを暴いてしまう、かつてのマリアのような立ち位置にいる。
申利あんな(もうり あんな)
マリアの初めての友達でカトリア生徒。身長160cm位。誰にでも優しく世話焼きで人気があったが、ある時病気にかかって声を失ってしまう。その為、周囲とのコミュニケーションがうまく取れなくなり、リストカットをしようとしていたところをマリアに止められる。その後5ヶ月間マリアがあんなの気持ちを代弁し続けた。しかし暴力事件をおこし退学するマリアに「あんたは人を汚れさせる。」と唇の動きだけで無音で言った。
甲坂友世(こうさか ともよ)
声 - 藤村歩
マリアのクラスメイト。いつもニヤニヤ (2828) していることからあだなは「ニッパチ」。周囲に合わせる言いなりタイプで、初めは回りに強制されてマリアをいじめていた。いじめられっ子で何でも笑って誤摩化していたが、マリアによって変わる。ドクロ系ファッションやハード系、黒いものが好き。勉強はできない。
中村亜由(なかむら あゆ)
声 - 足立友
マリアのクラスメイトで、マリアを敵視するグループの中心人物だったが、今はマリアと仲の良い友達の一人。優介の事が好き。容姿にこだわる(メイクと髪型に毎日2時間かけている)が本人はあまりかわいくない。優介に告白し「俺も片思いなんだ」と振られてしまうが、まだ好きでい続けている。
榊章吾(さかき しょうご)
あんなと目黒が通う音楽教室の先生。第九クラス担当で第九の指揮もした。マリアの声を高く評価している。27歳。
井吹ハナ(いぶき ハナ)
マリアのクラスメイトで、ぜんそくで入院していたが途中から復帰。クラスの女子からの信望が厚い。優介のお寺の檀家の子で、優介とは幼なじみ。合唱コンクールではマリアからリーダーの座を奪い取ろうとするが、担任教師と組んでマリアを利用しようとしていたことがばれ孤立する。が、彼女の用意した飴がきっかけでマリアが皆にハナの気持ちを代弁し仲直りする。
担任教師(名前不明)
マリアのクラスの担任。生徒から慕われる先生になりたがっていたようだが、実際は生徒の誰からも相手にされない空気教師。そのせいか、逆に生徒を攻撃しがち。特にマリアを目の敵にしている。唯一、井吹ハナだけは慕ってくれる生徒としてひいきにしていたが、そのハナも態度が変わってからは攻撃の対象に。
学年主任(名前不明)
十塚学園の学年主任。学校経営を一番に考えている。受験者数が減る中、合唱コンクールの取材でマリアを利用して学校のイメージアップをはかろうとしていた。しかし合唱コンクールで、学校や生徒の一部分しか見てこなかった自分に気付く。
坪井健一、松野武(つぼい けんいち、まつの たけし)
マリアのクラスメイトの男子。優介の友人。松野は短髪眼鏡で、雰囲気に酔いやすいところがある。坪井は大家族の長男で意外としっかりしている。
渡部浅美、日下部圭子(わたべ あさみ、くさかべ けいこ)
マリアのクラスメイトの女子。二人ともオーケストラ部だけあって歌う音取りが正確。容姿は地味目。
安積真一(あづみ しんいち)
テレビ局の人。「弓矢の旅」という番組のレポーターディレクター。メガネでおかま。酔った時の口癖は「真一の真は真実の真なんだから!」
シスターサラ(しすたー さら)
マリアのカトリアでの担任。マリアが殴った相手。

用語

ラブリー変換(ラブリーへんかん)
優介がマリアに教える。元々は「ものの伝え方を柔らかくする」という意味であったが、マリアはその意味を自分なりに変化させていく。
「ものの伝え方を柔らかくする(優介)」→「他人の行動を可愛らしく変換する」→「相手の長所がひきたつ言い方をする(優介)」→「たとえ自分が悪く思われても、物事がうまく治まる言い方をする」→「きつい言葉の中の本当の気持ちをくみとる」→「いい意味でも悪い意味でも相手を素直にさせる」→「こうありたいという自分の姿をみんなに見てもらう」→「行動する勇気を持つ為に物事をポジティブにとらえる」→「笑いに変えてしまう」(現在)
オーガスチン
マリアが目黒伸に買ってもらった靴につけた名前。白くてフリフリでゴスロリな靴。マリアは気に入っているが目黒は「趣味が悪い」と言っている。
ケルトクロスのペンダント
マリアが退学の日、カトリアのシスターに貰ったケルト十字のペンダント。永遠の絆を表す。転校した時からいつもつけていて「あたしの輪の中にも人が集まってくれますように」という願いが込められている。マリアの周りの主要人物の名前には、このペンダントの形に似た漢字「申」が部首などで入っている。
聖カトリア女子(セントカトリアじょし)
マリアが以前通っていたカトリック系の女子校。偏差値は県でトップクラス。山の上に建っている。
十塚学園(とつかがくえん)
マリアの転校先であり、作品の主な舞台となる共学高校。偏差値は低め。女子の制服はセーラー服

コミックス

合唱コンクール編

あんな編

  • 5巻 (表紙:マリア) 2008年9月発行 ISBN 978-4-08-846333-9
  • 6巻 (表紙:マリア・神田優介・目黒伸) 2009年2月発行 ISBN 978-4-08-846382-7
  • 7巻 (表紙:マリア・申利あんな)2009年6月発行

クロス編

  • 8巻 (表紙: 2009年秋頃発行予定

外部リンク