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2007年12月17日 (月) 11:20時点における版
倉敷中央病院 | |
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情報 | |
正式名称 | 財団法人倉敷中央病院 |
標榜診療科 | 総合 |
許可病床数 | 1,116床 |
開設者 | 財団法人倉敷中央病院 |
開設年月日 | 1923年(大正12年)6月2日 |
所在地 |
〒710-8602 岡山県倉敷市美和1-1-1 |
PJ 医療機関 |
倉敷中央病院(くらしきちゅうおうびょういん、英文表記:Kurashiki Central Hospital)は、岡山県倉敷市美和の民間総合病院。病院が使う略称は倉中かKCH。(地元民の口語では中病など他のバリエーションもある)
概要
- 設置者 財団法人倉敷中央病院
- 理事長 大原 謙一郎 (おおはら・けんいちろう)
- 病院長 内田 璞 (うちだ・すなお、眼科医師)
- 所在地 〒710-8602 岡山県倉敷市美和1-1-1
- 開設日 1923年(大正12年) 6月2日
- 病床数 1,116床(一般1,106床、第2種感染症10床)
- 職員数 2,138人(平成19年1月1日現在)
倉敷中央病院は、岡山県倉敷市の民間総合病院。岡山県西部の中核的な医療機関であり、夜間は県北から患者が搬送されることも少なくない。高度医療を担う急性期基幹病院を標榜しているが、倉敷市中心部に公立病院はなく、市立病院的な役割も担う。 (なお、児島地域には倉敷市立児島市民病院があるが、合併前の児島市が設立したもので、倉敷市が病院を設立したことはない)
成り立ち
創立者は、当時、倉敷紡績社長で、大原美術館なども設立した大原孫三郎である。大原は慈善家でもあり、石井十次の岡山孤児院に運営資金を提供するなど、社会問題の改善に尽力したが、病院設立もその一環であったと思われる。(その他、大原社会問題研究所、大原労働研究所、大原農業研究所なども設立した)
設立時、患者が安心して治療に専念できるように、それまでの病院の冷たいイメージを排除するためとして様々な工夫がなされていた。例えば病棟は赤レンガと赤い屋根を取り入れたデザインで病院とは思えない。さらに、患者のための温室までも設置されていた。近年、新築された多くの病棟でもモチーフとして赤レンガと赤い屋根を使い、外来棟と臨床検査棟に挟まれた部分に温室も復活、外来患者の憩いの場となっている。
また、設立時の病棟は、二階建てまでだったのだが、患者の負担を減らすことを理由にエレベータが設置された。これが倉敷市に初めて導入されたエレベータだった。このエレベータは若干の改造と塗装をした後、2002年に増築された外来病棟の電話ボックスとして利用されている。
医療技術
新しい医療技術の研究・導入には積極的で、著名かつユニークだったものとして喘息塔がある。これは、上空の清浄な空気を取り入れ、喘息など気管支疾患の患者に供給するための鉄塔であった。しかし、水島にコンビナートが構築され、光化学スモッグが頻発するようになると、鉄塔程度の高度では清浄な空気とはいえなくなり、残念ながら撤去されてしまった。
2007年現在、循環器内科主任部長と副院長を兼任する光藤和明(みつどう・かずあき)医師は、心カテーテル治療の世界的権威で、1982年以降、一万九千例以上の実績を持つ。以前、台湾で光藤医師の治療を受けた李登輝元総統が、再度診察を受けるために、2001年(平成13年)4月、倉敷を訪れたことは記憶に新しい。
病院の実績を評価する基準に手術件数があるが、ほとんどすべての手術が中四国でトップクラス。病床数が多いことを考慮しても豊富な実績だ。(川崎医科大学附属病院は病床数なら大差ないが、臨床の場であると同時に研究・教育機関でもあるため、臨床に徹している倉敷中央病院より手術件数は少ない)
ちなみに2004年(平成16年)の実績は、以下のとおり。
- 手術件数は年間11,256件(手術室は19室)
- MRIは1日100件近く(1.5T MRIが5台)
- CTは200件近く(CT4台)
- 心臓カテーテル検査は年間5,026件
- 冠動脈インターベンションは年間1,512件
もちろん、設備はその後、更新されている。
京都大学との関係
大原は、病院設立に先立って、京都大学総長で岡山の第三高等中学校医学部へ赴任したこともあった荒木寅三郎と基本方針を検討した。また、荒木も京大医学部から優秀な人材を送り込んできた。それ以来、京大医学部とは長期に渡り良好な関係が続いており、現在でも京大出身の医師は多い。前出の光藤医師や内田院長も京大出身である。(もちろん、地元である岡山大学出身者も多い。大原は早稲田大学中退)
診療科
- 内科一般
- 消化器内科
- 呼吸器内科
- 糖尿病内科
- 腎臓内科
- 血液内科
- 内分泌代謝
- リウマチ膠原病
- 循環器内科(ペースメーカー外来)
- 心臓血管外科
- 神経内科
- 呼吸器外科
- 脳神経外科
- 脳卒中科
- 外科(下肢静脈瘤外来、小児外科外来)
- 耳鼻咽喉科・頭頸部外科(めまい外来、音声・咽頭・嚥下外来、頭頸部腫瘍外来、補聴器外来、睡眠時無呼吸外来)
- 整形外科
- 泌尿器科(女性泌尿器外来、男性不妊外来)
- 産婦人科(母乳外来、不妊・IVF外来)
- ペインクリニック(疼痛外来)
- 小児科(内分泌、心臓病・血液、喘息、腎臓病、未熟児、遺伝子カウンセリング外来、予防接種、1ヶ月健診)
- 眼科(緑内障外来、斜視・弱視外来、糖尿病外来、ボトックス治療)
- 皮膚科
- 形成外科
- 美容外科(形成外科医、皮膚科医が担当)
- 心療内科・精神科(入院施設がないため、必要な場合は紹介)
- 放射線科
- リハビリテーション科(装具外来)
- 歯科(矯正)
沿革
関連施設
- 倉敷リバーサイド病院(JFEスチールから川鉄水島病院が譲渡されたもの)
- イオン倉敷クリニック(いわゆるサテライトクリニック)
- 総合保健管理センター (人間ドックなど)
- ケアハウス「つるがた」 (ケアハウス、デイサービス、在宅介護、訪問看護など)
- 倉敷中央看護専門学校
- 西条中央病院(クラレ西条の従業員と地域の一般住民を対象とした病院。倉敷中央病院分院として設立されたが、現在は独立した法人)
- 三和保育園 美和分園(職員の子息に対して24時間保育を提供、病棟の一部を使用)
交通アクセス
- 山陽本線「倉敷駅」から、いずれも 「中央病院前」下車。
- 瀬戸大橋線「児島駅」から、下電バス「倉敷駅行」で45分、「中央病院前」下車。
- 瀬戸大橋線「茶屋町駅」から、下電バス「倉敷駅行」で20分、「中央病院前」下車。