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大樹寺駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大樹寺駅
1937年頃の様子
だいじゅじ
DAIJUJI
岩津 (1.3 km)
(0.5 km) 岡崎井田
所属事業者 名古屋鉄道(名鉄)
所属路線 挙母線
キロ程 11.0 km(上挙母起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面4線
乗車人員
-統計年度-
1,933人/日(降車客含まず)
-1972年[1]-
開業年月日 1924年大正13年)12月27日
廃止年月日 1973年昭和48年)3月4日
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大樹寺駅(だいじゅじえき)は、かつて愛知県岡崎市鴨田町にあった、名鉄挙母線。挙母線廃止時の終点であった。

挙母線の大樹寺駅 - 岡崎井田駅間は路面電車で運行され、軌道線の名鉄岡崎市内線と実質同一となっていた。このこともあり、大樹寺駅が挙母線と岡崎市内線の実質上の接続駅であった。

駅名は徳川氏松平氏)の菩提寺である大樹寺に由来する。

歴史

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  • 1924年大正13年)12月27日 - 岡崎電気軌道により岡崎井田 - 当駅 - 門立間開業。
  • 1927年昭和2年)7月19日 - 岡崎電気軌道が三河鉄道に吸収合併される。
  • 1929年(昭和4年)12月18日 - 三河鉄道により三河岩脇駅 - 上挙母駅間開業(当初より1500V電化)。これに合わせ、当駅 - 三河岩脇間の架線電圧も600Vから1500Vに昇圧。当駅 - 上挙母間を岡崎線、三河岩脇 - 門立間を門立支線とする。
  • 1934年(昭和9年) - 岡崎線上挙母から岡崎駅前まで直通ガソリンカーの運転開始。
  • 1941年(昭和16年)6月1日 - 三河鉄道が名古屋鉄道に吸収合併される。同じ頃、ガソリン統制から直通ガソリンカーの運転を休止。
  • 1948年(昭和23年)5月16日 - 岡崎線から挙母線に改称。
  • 1962年(昭和37年)6月17日 - 岡崎市内線廃止。それにともない挙母線の600V区間(岡崎井田 - 当駅)廃止。
  • 1971年(昭和46年)度 - 貨物営業廃止[2]
  • 1973年(昭和48年)3月4日 - 挙母線の全線廃止により廃駅。

駅構造

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2面4線のホームがあり、駅舎側(下の図の下側)から1面1線が留置線、2面2線が挙母線(鉄道線)、1面1線が岡崎市内線(軌道線)であった。軌道線用の低床ホームは、鉄道線用の高床ホームと階段状の段差を設ける形が採られた。

挙母線の大樹寺 - 岡崎井田間は直流600V、上挙母 - 大樹寺間は直流1500Vであった。このため、大樹寺駅構内は直流600Vと直流1500Vが配線されていた。

大樹寺駅よりユニチカ岡崎工場(現・岡崎事業所)の引込み線があり、駅構内には貨物用の側線も存在した。そのため、濃硫酸タンク車で、当駅常備の車両も存在した。

配線図

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大樹寺駅 構内配線略図(1957年)

上挙母方面
大樹寺駅 構内配線略図(1957年)
岡崎井田方面
(岡崎市内線)
↓ ユニチカ岡崎工場
凡例
出典:停車場配線略図 昭和32年調査[3]


利用状況

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『愛知県統計書』『愛知県統計年鑑』『岡崎市史』等によると、年間および一日平均の乗車人員、乗降人員の推移は以下の通りである。

乗車人員・乗降人員の推移
年間統計一日平均備考
乗車人員乗降人員乗車人員乗降人員
1930(昭和05)年度30,56459,19384162[4]
1931(昭和06)年度25,72050,02370137[5]
1932(昭和07)年度
1933(昭和08)年度27,05350,72374139[6]
1934(昭和09)年度23,87645,93565126[7]
1935(昭和10)年度21,06740,12458110[8]
1936(昭和11)年度21,00738,82358106[9]
1937(昭和12)年度33,72058,62092161[10]
1938(昭和13)年度34,54066,40795182[11]
1939(昭和14)年度52,396104,474143285[12]
1940(昭和15)年度71,430140,851196386[13]
1941(昭和16)年度
1942(昭和17)年度
1943(昭和18)年度
1944(昭和19)年度
1945(昭和20)年度
1946(昭和21)年度
1947(昭和22)年388,000657,000*1,060*1,795期間は1947年1月 - 1947年12月末[14]
1948(昭和23)年326,000502,000*893*1,375期間は1948年1月 - 1948年12月末[15]
1949(昭和24)年度308,000564,000*844*1,545期間は1949年5月 - 1950年4月末[16]
1950(昭和25)年度201,000342,000*551*937期間は1949年11月 - 1950年10月末[17]
1951(昭和26)年度215,000402,000*587*1,098[18]
1952(昭和27)年度204,903407,1235611,115[19][20]
1953(昭和28)年度197,000396,0005391,084[21]
1954(昭和29)年度212,000423,0005811,159[22]
1955(昭和30)年度210,507416,7445731,134[19][23]
1956(昭和31)年度219,000443,0006001,214[24]
1957(昭和32)年度224,000464,0006141,271[25]
1958(昭和33)年度
1959(昭和34)年度
1960(昭和35)年度363,385727,325[19]
1961(昭和36)年度
1962(昭和37)年度
上半期
1,297[1]
1963(昭和38)年度
1964(昭和39)年度
1965(昭和40)年度535,747939,246[19]
1966(昭和41)年度
1967(昭和42)年度1,424[1]
1968(昭和43)年度
1969(昭和44)年度
1970(昭和45)年度425,342763,430[19]
1971(昭和46)年度
1972(昭和47)年度1,933[1]
1973(昭和48)年度

斜体の値は千人単位(千人未満四捨五入)
* 千人単位からの概算値

その他

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大樹寺駅の駅跡は名鉄バス大樹寺バス停(バスターミナル)および駐車場になっている。

隣の駅

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名古屋鉄道
挙母線(1973年廃線区間)
岩津駅 - 大樹寺駅
挙母線(1962年廃線区間、運行系統上は岡崎市内線)
大樹寺駅 - 岡崎井田駅

岩津駅 - 大樹寺駅間には百々駅があったが、1969年4月5日に廃駅となった。

脚注

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  1. ^ a b c d 市川満「姿を消した岡崎の名鉄線」『鉄道ピクトリアル』第370巻、電気車研究会、1979年、141頁
  2. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、340頁。 
  3. ^ 清水武、田中義人『名古屋鉄道車両史 下巻』アルファベータブックス、2019年、185頁。ISBN 978-4865988482 
  4. ^ 愛知県統計書. 昭和5年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  5. ^ 愛知県統計書. 昭和6年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  6. ^ 愛知県統計書. 昭和8年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  7. ^ 愛知県統計書. 昭和9年 第1編 土地、戸口、其他』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  8. ^ 愛知県統計書. 昭和10年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  9. ^ 愛知県統計書. 昭和11年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  10. ^ 愛知県統計書. 昭和12年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  11. ^ 愛知県統計書. 昭和13年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  12. ^ 愛知県統計書. 昭和14年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  13. ^ 愛知県統計書. 昭和15年 第1編 土地、戸口、其他』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  14. ^ 愛知県統計書. 昭和22年』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  15. ^ 愛知県統計書. 昭和23年』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  16. ^ 愛知県統計書. 昭和24年』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
  17. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和27年刊行』、愛知県、1952年、331頁
  18. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和28年刊行』、愛知県、1953年、315頁
  19. ^ a b c d e 新編岡崎市史編集委員会(編)『新編岡崎市史 11 史料現代』、岡崎市、1983年、728頁
  20. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和29年刊行』、愛知県、1954年、334頁
  21. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和30年刊行』、愛知県、1955年、310頁
  22. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和31年刊行』、愛知県、1956年、307頁
  23. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和32年刊行』、愛知県、1957年、323頁
  24. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和33年刊行』、愛知県、1958年、339頁
  25. ^ 愛知県(編)『愛知県統計年鑑 昭和34年刊行』、愛知県、1959年、383頁

関連項目

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