名寄川

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名寄川
日進橋より上流方
水系 一級水系 天塩川
種別 一級河川
延長 64 km
平均流量 26.2 m³/s
(真勲別観測所 1968年~2006年)
流域面積 743 km²
水源 無名峰(下川町
水源の標高 674 m
河口・合流先 天塩川名寄市
流域 北海道上川総合振興局管内
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名寄川(なよろがわ)は、北海道上川総合振興局管内を流れる天塩川水系一級河川である。

地理[編集]

北海道上川郡下川町士別市(旧朝日町)との境界にある、北見山地系の無名峰(標高674m)に源を発し北に流れる。国道239号天北峠より下る支流(アイヌ語名「ペンケ・ル・ペシ・ペ」、上流の・道・それに沿って下る・もの)との合流部付近より西へと流路をとり、名寄市街地南東部の舌状台地にさえぎられ北流後、市街地北部にて本流の天塩川に合流する。

河川名の由来[編集]

現在の名寄市は本川と天塩川が合流することから、アイヌ語で「ナイオㇿプトゥ[1](nay-or-putu)」(川・の所・の口)と呼ばれていたとされるが[2]、名寄川それ自体も「ナイ(nay)」(川)あるいは「ナイオㇿ(nay-or)」(川・の所)と呼ばれていたとされる[2]

流域の自治体[編集]

北海道
上川郡下川町名寄市

支流[編集]

  • 下川町
    • シカリベツ川 - アイヌ語名「シカル・ペッ」(回る・川)。
    • モサンル川 - アイヌ語名「モ・サン・ル・ペシ・ペ」(小さい・サンル川)。
    • 下川ペンケ川 - アイヌ語名「ペンケ・ヌカナン」、上流に下川鉱山の選鉱場やそれに伴う市街地があった。
    • サンル川
    • 下川パンケ川 - アイヌ語名「パンケ・ヌカナン」、上流の支流・落合沢(アイヌ語名「ウチャウペッ」)に下川鉱山の坑口があった。
  • 名寄市
    • 新生川 - アイヌ語名「パンケ・キ・ウシ・ピタラ」(下流の・葦・群生する・川原)。
    • 十線川 - アイヌ語名「テシヤオマナイ」。

並行する交通[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 連音化し「ナヨロプトゥ」とも表記される。
  2. ^ a b アイヌ語地名リスト トヨト~ノブシ P91-100”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2017年11月17日閲覧。

参考文献[編集]

  • 知里真志保『地名アイヌ語小辞典』北海道出版企画センター、1992年。ISBN 4-8328-8802-1 
  • 大日本帝國陸地測量部 編『北海道假製五万分一圖 雄武第三號ウェンシリ、第六號ピヤシリ山、第七號イトイヌプリ、第十號ペケレフル』大日本帝國陸地測量部、1898年。