ジェイ・アールバスカード

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ジェイ・アールバスカードは、かつてジェイ・アール北海道バスが発行していた磁気式乗車カード。券面のカード名表記は「JRバスカード」、社名表記は「JR北海道バス」となっていた。1994年平成6年)10月14日に導入された[1]

券面に書かれた「JR北海道バス」の「JR」はJR北海道と同じロゴ(JとRが一体化した萌黄色マーク)で、バスの写真やイラストに加え、JR北海道のキャラクターモジャくん」が描かれていた。

札幌圏共通IC乗車カード「SAPICA」導入に伴い、段階的に利用範囲を縮小された上で廃止された。

歴史[編集]

磁気式バスカード導入[編集]

札幌圏へのICカード導入[編集]

ジェイ・アール北海道バスでは、2013年6月22日よりIC乗車カード「SAPICA」を札幌圏各線で導入した(KitacaSuicaをはじめとする相互利用対象ICカード10種類も利用可能)。

それに伴い、札幌圏におけるジェイ・アールバスカード(一般・とくとく)の取り扱いについて、2014年9月30日を以って発売終了、2015年3月31日を以って使用終了とすると発表された[2]。このため、札幌地区での使用終了翌日より5年間、同地区のジェイ・アールバス各営業所・バスチケットセンターの窓口にて無手数料で払戻しを実施している(ただし札樽間高速バス共通カードの払い戻しは中央バスでのみの実施)[3]

バスカード取扱エリア縮小[編集]

札幌圏での利用が不可能となった2015年4月1日以降は、ICカード「SAPICA」の導入予定がなかった日勝線のみで一般カードのみ引き続き利用可能となった(同地域の都市間バスでは利用不可)。

それ以前においても、以下の路線では利用が不可能となっていた。

  • 高速おたる号を除く都市間バス
  • 深名線
  • ecoバス恵庭循環線
  • 共同運行路線での他社運行便[4]
  • 臨時バス・期間限定バスの一部
  • 高速おたる号、日勝線ではとくとくバスカードのみ利用不可で、通常のカードは利用可能であった。

日勝線での利用終了[編集]

2015年以降も引き続き利用が可能であった日勝線でも、2021年2月28日をもってバスカードの発売を終了し、同年3月31日をもって利用を終了した。[要出典]同年3月1日からは、日勝線バス車内で代替となる回数券の発売が開始されたが、2022年6月1日より日勝線でもSAPICAの利用が開始された[5]

同社公式サイトには、2021年3月時点で日勝線でのバスカード利用についての記載がなくなっている[6][7]

販売額・利用可能額[編集]

一般カードと、利用時間に制限があるがプレミア金額が高い「とくとくバスカード」があった。

一般カード
  • 1,000円カード - 1,100円分利用可能
  • 2,000円カード - 2,200円分利用可能
  • 3,000円カード - 3,300円分利用可能
  • 5,000円カード - 5,500円分利用可能
  • 10,000円カード - 11,500円分利用可能
とくとくバスカード

降車時刻が10時~16時の場合に限り有効。時刻表上では有効降車時刻であっても、遅れ等により有効時刻外となった場合は利用できなかった。

  • 2,000円カード - 2,500円分利用可能(2014年9月30日をもって販売を終了)
  • 10,000円カード - 13,000円分利用可能(2013年11月30日をもって販売を終了)

利用方法[編集]

札幌圏
  • 乗車時に整理券を取る。降車時に整理券を運賃箱に入れた後でカードリーダーに通す。
    • 整理券を運賃箱に入れると、整理券に記されたバーコードを読み取り運賃を判別する。
日勝線
  • 乗車時と降車時にカードリーダーに通す。
    • 乗車時に整理券情報が記録されるため、整理券は不要。

販売箇所[編集]

バス車内および沿線でカードを販売していた。

2021年2月まで[編集]

それ以前[編集]

札幌圏の共通利用カード[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '95年版』ジェー・アール・アール、1995年7月1日、187頁。ISBN 4-88283-116-3 
  2. ^ 札幌圏各線でのバスカード発売並びにご利用の終了について』(PDF)(プレスリリース)ジェイ・アール北海道バス株式会社、2014年3月24日http://www.jrhokkaidobus.com/pdf/20140324.pdf 
  3. ^ ジェイ・アールバスカードの払い戻しについて』(PDF)(プレスリリース)ジェイ・アール北海道バス株式会社、2015年3月10日http://www.jrhokkaidobus.com/pdf/20150310buscard.pdf 
  4. ^ 高速おたる号の北海道中央バス運行便など。
  5. ^ 日勝線初!IC乗車券サービス開始のお知らせ”. ジェイ・アール北海道バス. 2022年7月14日閲覧。
  6. ^ きっぷ・ご利用方法”. JHB:ジェイ・アール北海道バス. 2020年10月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月16日閲覧。 “一般路線バス 様似方面【日勝線】ではジェイ・アールバスカードがご利用になれます。”
  7. ^ きっぷ・ご利用方法”. JHB:ジェイ・アール北海道バス. 2021年3月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月16日閲覧。
  8. ^ a b c 日勝線バスカード利用エリア | きっぷ・ご利用方法”. JHB:ジェイ・アール北海道バス. 2020年10月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月16日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]