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サターン・アイオン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サターン・アイオン
クーペ
セダン
ボディ
ボディタイプ 2+2ドア クーペ
4ドア セダン
駆動方式 FF
系譜
先代 サターン・Sシリーズ
後継 サターン・アストラ
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アイオンION)は、アメリカ合衆国自動車メーカーゼネラルモーターズ(以下、GM)によって製造され、2003年から2007年にかけてサターンブランドで販売されたコンパクトセダン、およびクーペである。

トリムレベル

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アイオンにはレベル1、レベル2、レベル3、レッドライントリム(後期型)が設定された。

レベル1は4ドアセダンのみで、エントリートリムであった。シート、14インチタイヤスチールホイールプラスチック製ホイールカバー付)、手動ウィンドウとドアロック、4スピーカーオーディオシステムAM/FMステレオラジオヒーターエアコンは非標準装備)、2.2L 直列4気筒DOHCガソリン、5速MTなどを装備する。レベル1は後期型への移行時に廃止された。

レベル2はエントリートリムのクアッドクーペであり、4ドアセダンの上級トリムであった。15インチタイヤとスチールホイール、プラスチック製ホイールカバー、エアコン、シングルディスクCDプレーヤー付AM/FMステレオ(後期型ではAUXオーディオ入力ジャックも標準装備)などを装備する。

レベル3はクアッドクーペと4ドアセダンの最上級トリムであった。パワーウィンドウとドアロック、キーレスエントリー、16インチタイヤとアルミ合金ホイール、布製シート、カセットとシングルディスクCDプレーヤー付AM/FMステレオ(後にサテライトオプション、シングルディスクCD/MP3プレーヤー、AUXオーディオ入力ジャック付AM/FMステレオへ変更)などを装備する。

レッドラインはパフォーマンス志向トリムで、クアッドクーペのみに設定された。最高出力205hpの2.0L直列4気筒スーパーチャージドガソリン、専用ボディキットとフロントグリルアルミホイール、布製シート、リアスポイラー、専用設計されたサスペンションを装備する。

歴史

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2003年モデル - 2004年モデル

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2002年に開催されたニューヨーク国際自動車ショーにて初公開され、Sシリーズの後継として2003年に登場した[1]プラットフォームは「デルタプラットフォーム」を採用する。ラインナップは2+2ドアクーペの「クアッドクーペ」、およびセダンの2種類であり、Sシリーズに存在したステーションワゴンは廃止された。2003年モデルは、最高出力140hp(104kW)の2.2L直列4気筒DOHCエコテックを標準装備した。インストルメントパネルは、ステアリングホイールの後方ではなく、ダッシュボードの中央上部に装備された[2]。先述したように、トリムはレベル1、レベル2、レベル3が用意された。クアッドクーペはSシリーズ同様、ハーフサイズの観音開き式で、セダンはヒンジ式である。

トランスミッションゲトラグ製F23型5速MTアイシン製AF23型5速ATが設定された。5速ATにはオーバードライブがないため、4速MTサイズで5速ATを搭載可能となった。また、車両の寿命が訪れるまで整備する事は想定していない。2003年モデル、および2004年モデルのクアッドクーペには、VTiCVTまたはゲトラグ製F23型5速MTが設定された。

2004年電動パワーステアリングキャリブレーションを変更し、インテリアの改善、新たなサウンド・システムの採用が図られた。

2004年に「レッドライン」を追加。パフォーマンス志向トリムで、スポーツコンパクトとしての性格が与えられた。

2005年モデル - 2006年モデル

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2005年にアイシン製5速ATを廃止。2002年から2004年にかけてクアッドクーペに採用されたVTi製CVTも廃止となった。これらの代替としてGM製4速4T45-E型を採用し、唯一のATとなった。2005年モデルのセダンには、2004年モデルのクアッドクーペと同じステアリング・ホイールが採用された。2005年モデルは、ベースモデルであるレベル1のシートのファブリックの改善、高さ調整機能の追加が図られた。2005年には、マルチラミネート遮音技術「クワイエット・スチール」が導入された。外観上の変更点は、グリル開口部を拡大し(2005年モデル - 2007年モデルのセダン)、ホイールカバーのデザインの変更、アルミホイールのデザインの変更などが挙げられる。ボンネット下には、エンジンノイズ低減のため、エンジンベイに遮音エンジンカバーが採用された。

レベル2とレベル3には、MP3再生機能付GM製ラジオが採用された。

2006年には、可変バルブタイミング機構を備える最高出力170ps(127kW)で最大トルク162lb⋅ft(220N・m)の2.4L直列4気筒エコテックがレベル3に搭載された。また、2007年モデルを最後に生産終了となる[3]

2007年モデル

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最高出力が140hp(104kW)から145hp(108kW)/5600rpmへ、最大トルクは145lb•ft(197N・m) から150lb・ft(203N・m)/4200rpmへ向上。エンジンは2.4Lで、ECUが搭載された。

2.4Lエコテックも同様の改善を受け、最高出力は5ps向上し175ps(130kW)/6500rpm、最大トルクは162lb⋅ft(220N・m)から164lb⋅ft(222N・m)/4800rpmへ向上した。

2007年モデルのレベル3クワッドクーペにはフロントバンパー、およびリアバンパー、サイドモール、楕円形フォグランプ、クロームエキゾーストチップのデザインを変更した「アピアランスパッケージ」が設定された。レッドラインの布製シートはブラックレザーに変更され、パッセンジャーセンサーシステムが装備された。

2007年3月29日に2007年モデルで生産終了。後継にはベルギーから輸入されたオペル・アストラHバッジエンジニアリング車であるサターン・アストラが導入された[4]。アイオンはテネシー州スプリングヒル工場にて生産されたサターンブランド最後の乗用車となった。

レッドラインエディション

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2004年から2007年にかけて、サターンはレッドライン・スポーツ・コンパクトも生産された[5][6]。このエンジン/パワートレインの組み合わせは、シボレー・コバルトSSスーパーチャージドエディションと共通である。レッドラインエディションは、リアシートへのアクセスを可能とする為のリアクラムシェルドアを含め、標準仕様のクワッドクーペが装備する殆どを備える[7]

リコール

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2010年以降、アメリカ道路交通安全局は、アイオンのパワーステアリングの不具合により衝突事故が発生しているとして調査を実施していたが、2014年に発生したゼネラルモーターズ大規模リコールにおいて、原因となったイグニッションのほかパワーステアリング機構も対象に含まれたことから調査は終了した[8]

出典

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  1. ^ GM Hopes to Win over Drivers with Saturn Ion”. Detroit Free Press. 2013年9月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月13日閲覧。
  2. ^ 2003 Saturn Ion First Drive” (英語). Car and Driver (2002年10月1日). 2024年8月13日閲覧。
  3. ^ 2006 Saturn Ion Overview”. Cars.com. 2011年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月13日閲覧。
  4. ^ Ion makes room for the Astra”. San Francisco Chronicle. 2012年10月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月13日閲覧。
  5. ^ Cole, Steven (2005年10月15日). “Saturn's Ion Red Line offers fun, good mileage | The San Diego Union-Tribune”. Signonsandiego.com. 2012年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月24日閲覧。
  6. ^ Saturn Announces Ion Red Line Pricing”. GM Media Online (2004年3月30日). 2007年2月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月24日閲覧。
  7. ^ John, Phillips (2000年5月). “Saturn Ion Red Line”. Caranddriver.com. 2024年9月24日閲覧。
  8. ^ “米当局がGM「サターン・アイオン」調査打ち切り、リコール受け”. ロイター (ロイター通信社). (2014年4月22日). https://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTJEA3K01H20140421 2014年4月22日閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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