Ko Tanaka

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Koこう Tanakaたなか
生誕 佐賀県
出身地 日本の旗 日本
学歴 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国バークリー音楽大学
職業 作曲家

Ko Tanaka(コウ タナカ)は日本の作曲家[1]。HAL名古屋 ミュージック学科 2013年卒業。バークリー音楽大学 CWP専攻2020年卒業。

略歴[編集]

16歳で吹奏楽部へ入部したことをきっかけに音楽を、17歳より独学で作曲を開始。

19歳よりプロ活動を開始し26歳で渡米、現在に至る。

2010年、HAL名古屋 ミュージック学科入学。

2011年、演出家 渡部剛己の目にとまり演劇の作曲活動を開始。 2014年より音楽クリエイターとして日本企業で勤務。数々のタイトルに携わり、プロデュースや音響演出法を学ぶ。

並行して舞台作曲も継続、日本最大の国際芸術祭”あいちトリエンナーレ”(2013, 2019)等への出展公演を続け演劇に長く携わる。

この頃スティーブン・ソンドハイムのミュージカル「イントゥ・ザ・ウッズ」の緻密な音楽性に衝撃を受け、ミュージカル作曲を志す。[2]

退社後、自身の活動を米ミュージカル界に定め、2016年末に初のミュージカル作品『ある怪物の』を自主上演。

その後奨学金を得て渡米、バークリー音楽大学へ入学。

渡米後、ブロードウェイでの舞台演出・音楽技法や英作詞法をマイケル・ワトフスキーに学び、トニー賞受賞編曲家のビル・エリオットらに作編曲を、ピーター・コキニアス、グラミー賞受賞指揮者のエリック・スタンなどに指揮法を長期にわたり師事。

この頃、数多くのミュージカル執筆作業に参加し米国式のコラボレーションプロセスを学ぶ。

2019年バークリー・ミュージカルシアター・オーケストラの指揮者に抜擢。オリジナルミュージカル『ある怪物を』を英訳した"The Monster"を自身の指揮にて米初演。

終演後、ボストン交響楽団レジデンス作曲家のジュリアス・ウィリアムスから連絡を受け、無償個人レッスンをオファーされるなど学内外で高い評価を得る。

同年11月、全米演劇著作者組合(Dramatists Guild of America)へ、ファーストクラスメンバーとして加入。

2020年、絵本『えんとつ町のプペル』の著者・西野亮廣を原作・脚本に迎えた完全英語のオフブロードウェイミュージカル『Poupelle of Chimney Town』の作曲・音楽監督に抜擢。タイトル曲"Halloween in Chimney Town"などで国内外のクリエイターから注目を集める。

同年、ほとり企画『劇的茶屋 謳う死神』作曲にて2020年All About ミュージカルアワード スタッフ賞を受賞。

以降、多くメディアに取り上げられ、日米のミュージカル・歌劇作品の作編曲を広く手がける。

2021年、NYマンハッタンに本拠地を移し、ミュージカル・演劇の名門校である米エマーソン大学アメリカン大学等からの委託によりアレンジャーとして活動を開始。米ブロードウェイカンパニーLive & In Colorの主催するシアターイベントに楽曲提供など米国での活動を広げる。

音楽制作の傍ら、音楽理論系Youtubeチャンネル 『いきいき音楽科[3]』、国際音楽ソフトウェアフェスIMSTA FESTA等でのマスタークラスを担当。またボストン・ジャパン映画祭の映画選考メンバーとして活動するなど文化面で日米をつなぐ活動に力を入れる。

2021年版『Poupelle of Chimney Town』 東京公演[4]作曲・音楽監督を担当

同年、エレクトロニックミュージックデザインの第一人者であるHiro Iida氏率いる米サウンドプロダクションチームStrange Cranium(Mean Girls, The Band's Visit, ダイアナ・ロス, マイケル・ジャクソンなど)にアソシエイトプログラマーとして加入。現在、複数のブロードウェイショーでサウンドプログラムを担当中。

2025年、「大劇場版『えんとつ町のプペル』」[5]に作曲・音楽監督として参加

受賞歴/作歴[編集]

受賞歴

  • 学生作曲家選手権2012 佳作 (2曲同時受賞)
  • 江崎グリコ 社歌アレンジコンテスト 最優秀賞受賞
  • バークリー音楽大学 北米奨学金ツアー 奨学金受賞
  • バークリー音楽大学 Contemporary Writing and Production Spring 2019 Achivement賞受賞
  • 2020年All About ミュージカルアワード スタッフ賞受賞
  • 米グラミーアワード2022 ” Caroline or Change”キャストアルバム (オンサイトエレクトリックサウンドデザイナーとして一部参加)ベストミュージカルアルバム ノミネート

主な作品

  • 『女中たち』 (体現帝国、作曲) 2012年
  • 『覗 ―peepingtom―』 (マイマイカーニバル、作曲)
  • あいちトリエンナーレ2013』 バレエ組曲《Canal Art》作曲 2013
  • 『病―contagion of city―』 (マイマイカーニバル)2014 作曲・出演
  • 『家へ』 (LENS、作曲) 2015
  • 『充足』 (さくらいさはら、楽曲提供) 2015
  • 『影の劇場―door to a theater―』 (LES、作曲)2015
  • ミュージカル 『ある怪物の』 (原作・脚本・作曲・演出・出演)2016
  • 『白雪姫』 (体現帝国、作曲) 2016
  • ミュージカル『Believe』(バークリー48時間ミュージカルフェス、作曲) 2018
  • ミュージカル 『サムライ・ガール』(バークリーミュージカルシライティング、原作・作曲)2019
  • コンサート 『椎名林檎トリビュート (バークリー椎名林檎トリビュートバンド、音楽監督・編曲・キーボード)2019
  • 『しっぽを掴まれた欲望』 (体現帝国、作曲・音楽監督) 2019
  • 『The Golden Age of Broadway -"The Man of La Mancha"-』 (バークリーミュージカルシアターオーケストラ、指揮・音楽監督) 2019
  • 『The Golden Age of Broadway -"The Monster Suite"-』(バークリーミュージカルシアターオーケストラ、原作・脚本・編曲・指揮・音楽監督)2019
  • ミュージカル『障子の国のティンカーベル』 (体現帝国、作曲・音楽監督)2019
  • オフブロードウェイミュージカル 『Poupelle of Chimney Town(えんとつ町のプペル)』オンライン配信版[6](作曲・音楽監督)2020
  • ワークショップ発表公演『MONEY』 (体現帝国、楽曲提供)2020
  • 『無限劇の扉』(体現帝国、楽曲提供) 2020
  • 『しっぽを掴まれた欲望(パブロ・ピカソ)』 (体現帝国、楽曲提供) 2020
  • ミュージカル『劇的茶屋 ”謳う死神”』 (ほとり企画、作曲)2020
  • ミュージカル「走れメロス」 (岡山シンフォニック管弦楽団、作曲)2020
  • ミュージカルプロジェクト "Golden Rules" (エマーソン大学、編曲・オーケストレーション)2020
  • ミュージカルプロジェクト "Magic Wonk Bus" アメリカン大学、編曲・オーケストレーション)2020
  • ミュージカルプロジェクト "Into the Dawn" (メリーマウントマンハッタン大学、編曲・オーケストレーション)2020
  • ミュージカル企画 "Have your happy holiday" (米演劇団体 Live & In Color 編曲・エンディングテーマ提供)
  • コンサート "2020 CONTINUE?" (ジャニーズ A.B.C.-Z、オープニングOverture 作曲)2020
  • 『Gulliver-不安の島-』 (体現帝国、作曲) 2020
  • "デジタルオーケストレーション" (IMSTA FESTA Tokyo 2020、マスタークラス講師)2020
  • 日本テレビ系報道番組 (楽曲提供) 2021
  • 東海テレビ系報道番組 (楽曲提供) 2021
  • アリーナツアー "2021 SPRING「Hoopla!」" (スターダスト 超特急、オープニングOverture 作曲)2021
  • アイドルユニット Ange☆Reve (オープニングOverture 作曲)2021
  • ブロードウェイミュージカル "Hairspray" (北米ツアー、サウンドプログラミング)
  • オフ・ブロードウェイミュージカル "BEDWETTER" サウンドプログラミング2021
  • ブロードウェイミュージカル "MJ the Musical" (サウンドテクニカル サポート)2021
  • ミュージカル『Poupelle of Chimney Town(えんとつ町のプペル)』(西野亮廣演出・東京公演、作曲・音楽監督)[7]2021
  • ミュージカルドキュメンタリー映画 "RUDY! A DOCUMUSICAL" (サウンドテクニカル サポート)2022
  • オフ・ブロードウェイミュージカル "BEDWETTER" (アソシエイト サウンドプログラマー)2022
  • Stop AAPI Hate テーマ曲 "WE ARE WATER" (共同作曲)2022
  • ミュージカル "1776" (ボストン、アソシエイト サウンドプログラマー)2022
  • ジョン・バティステ "アメリカンシンフォニー#1" (ニューヨーク カーネギーホール、アソシエイト サウンドプログラマー)2022
  • 子供劇 ”えんとつまちのぷぺる” (作曲・オーケストレーション) 2022
オフ・ブロードウェイミュージカル "Between the Lines" (アソシエイト サウンドプログラマー) 2022
  • ミュージカル 29h Reading『Poupelle of Chimney Town(えんとつ町のプペル)』 (作曲)2022
  • テレビ出演 ”日テレ ZIP!” (トニー賞受賞作品に関するインタビュー、テレビ出演)2022
  • ミュージカル『Poupelle of Chimney Town(えんとつ町のプペル)』 (高橋伊久磨演出・大阪公演、作曲)2022
  • ミュージカル "A Man of No Importance" (NY オフブロードウェイ、アソシエイト サウンドプログラマー) 2022
  • ショートミュージカル ”Yokohama Short Stories” (ウキヨホテルプロジェクト、作曲)2022
  • ミュージカル "1776" (全米ツアー、アソシエイト サウンドプログラマー)2023
  • バレエ ”えんとつ町のプペル”(新宿文化センター) (作曲)2023
  • 踊るハロウィンナイト(幕張メッセ) "ミュージカル えんとつ町のプペル プレビューショー" (作曲)2023
  • ミュージカル ”悪魔と契約した男” (作曲・オーケストレーション) 2023
  • ミュージカル ”Samurai of Blue Eyes” (NY オフブロードウェイ、ミュージックスーパーバイザー)2023
  • ミュージカル 『Poupelle of Chimney Town(えんとつ町のプペル)』 (NYC 作品デベロップキャンプ、作曲)2023
  • ブロードウェイミュージカル "Days of Wine and Roses" (アソシエイトサウンドプログラマー)2024
  • ミュージカル 『Poupelle of Chimney Town(えんとつ町のプペル)』(NYC 投資家/プロデューサー向けプレミア、作曲)2024

脚注[編集]

出典[編集]

外部リンク[編集]