アジメドジョウ
アジメドジョウ | |||||||||||||||||||||||||||
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アジメドジョウ Cobitis delicata
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保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Cobitis delicata Niwa, 1937[2][3] | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
Niwaella delicata (Niwa, 1937)[4]
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||
アジメドジョウ[3] | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Ajime-loach[4] Delicate loach[1] |
アジメドジョウ(味女泥鰌、Cobitis delicata)は、条鰭綱コイ目ドジョウ科シマドジョウ属に分類される淡水魚。日本固有種。
分布
日本(大阪府、岐阜県、京都府、滋賀県、富山県、長野県、福井県、三重県)
形態
全長は約10cm。他のドジョウと比べ体形は細い。シマドジョウに似ているが、目を通る線状の模様がないことで見分けられる。体側中央から背面にかけて暗色の虫食い状の斑紋が入る。生息地域や個体によって変異が多い。雲状や点列になることもある。腹側は白色である。
口は頭部の下に位置し、半月型で唇が厚く吸盤状になっている。その口で石に吸い付くように伝い泳ぎをする。口ひげは3対。背鰭、胸鰭、臀鰭は体の後方にある。
分類
1937年、丹羽弥によりシマドジョウ属Cobitisの1種として記載された[2]。のちにアジメドジョウ属Niwaella Nalbant, 1963に移されたが、この属はシマドジョウ属のシノニムと考えられている[5]。
生態
底質が礫の河川の上、中流域に生息する。冬季になると伏流の水底に潜り越冬する。
繁殖形態は卵生。不明な点が多いが、1月から3月頃に伏流水中で産卵すると考えられている。
オスは2.5年、メスは3.5年で性成熟する[6]。寿命は長く、10年以上生きる例もある[4]。
保全状態評価
- LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))[1]
- 絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)[4]
開発により生息地が減少し、生息数が減少している地域もあることから、環境省レッドリストでは絶滅危惧II類として掲載されている[4]。一方で2019年のIUCNレッドリストでは低懸念として評価されている[1]。
人間との関係
食用とされることがある。藻類食のため泥臭さがないとされ、ドジョウ類のなかでは一番味が良いとされる。調理法としては焼き干しで作る吸い物等がある。長良川では、石を伝いながら上流へ登ろうとするアジメドジョウを筒へ導いて採る、登り落ち漁が行われている。
観賞魚として飼育されることもあるが、高水温には弱いため注意が必要である。ペットショップ等で販売されることもあるが、日本に分布する種で生息数が減少しているとはいえ、遺伝子汚染や病気の伝播等が考えられるので野外への流出のないように管理することが指摘されている。
出典
- ^ a b c d Mukai, T., Watanabe, K. & Taniguchi, Y. 2019. Cobitis delicata. The IUCN Red List of Threatened Species 2019: e.T114827383A114827396. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2019-2.RLTS.T114827383A114827396.en. Accessed on 25 October 2022.
- ^ a b c Hisashi Niwa, “A New Species of Cobitidae from Japan (Cobitis delicata),” Zoological magazine, Volume 49, No. 2, Zoological Society of Japan, 1937, Pages 71-74.
- ^ a b 本村浩之「アジメドジョウ」『日本産魚類全種目録 これまでに記録された日本産魚類全種の現在の標準和名と学名』鹿児島大学総合研究博物館、2020年、28頁。
- ^ a b c d e 平松和也・北川忠生「アジメドジョウ」、環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室 編『レッドデータブック2014 4 汽水・淡水魚類』ぎょうせい、2015年、272-273頁。
- ^ Milton Tan & Jonathan W. Armbruster, “Phylogenetic classification of extant genera of fishes of the order Cypriniformes (Teleostei: Ostariophysi),” Zootaxa, Volume 4476, No. 1, Magnolia Press, 2018, Pages 6–39.
- ^ Yuichi Kano, “Age and growth of the Ajime-loach, Niwaella delicata, in the Yura River, Kyoto, Japan,” Ichthyological Research, Volume 47, No. 2, Ichthyological Society of Japan, 2000, Pages 183–186.
参考文献
- 『原色ワイド図鑑5 魚・貝』、学習研究社、1984年、14頁。
- 『小学館の図鑑NEO 魚』、小学館、2003年、41頁。