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ドロテ

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ドロテ
2008年
基本情報
出生名 Frédérique Hoschedé
生誕 (1953-07-14) 1953年7月14日(71歳)
フランスの旗 フランスパリ
ジャンル フレンチ・ポップス, アニメソング
職業 歌手, テレビパーソナリティー
担当楽器 ボーカル, ギター
活動期間 1973年 – 2010年
レーベル AB Disques
公式サイト dorothee-officiel.com

ドロテDorothée1953年7月14日 - )は、フランス歌手[1]女優[1]、テレビパーソナリティーである。

来歴・人物

フランスのパリに生まれ[1]、パリ南郊オー=ド=セーヌ県ブール=ラ=レーヌで育つ。本名はフレデリク・オシェデ(Frédérique Hoschédé)[1]

1973年から「ドロテ」の芸名で芸能活動を始め[1]1980年から歌手としてアルバムも出しており、総売り上げは11年間で1300万枚に達した[2]。「Hou! la menteuse」「C'est un poète」「T'es pas cap」といった若者の恋愛感情を歌った楽曲を多く発表しているほか[2]、テレビアニメ『キャンディ・キャンディ』の日本版主題歌にフランス語の歌詞を載せた「Au pays de Candy」などのアニメソングも歌っている[2]。フランス国内では小中学生を中心に絶大な人気を誇った[2]

パーソナリティーとして担当した子ども番組で、日本製のアニメを多く紹介した(後述)。

テレビ番組

1975年からフランスの公共放送テー・エフ・アン(TF1)にて放送された子供向け番組、『水曜日のお客様』(Les Visiteurs du mercredi)でパーソナリティーを務めた[1]

1978年7月3日から1987年まで、公共放送アンテンヌ2(Antenne 2)にて放送された子供向け番組、『レクレA2』(Récré A2)でメインのパーソナリティを務めた[1]。フランス国外の子ども向け番組を紹介する番組であったが、特に日本のアニメ特撮テレビドラマを多く放送し、関連キャラクター商品が爆発的にヒットするなど、日本アニメブームを起こした。

主な放送作品

1987年9月8日から1997年8月30日まで、民営化されたフランスのテレビ局テー・エフ・アン(TF1)にて、自らの名前入りの子供向け番組、『クラブ・ドロテ』(Club Dorothée)が放送された。

レクレA2同様、ドロテが日本のアニメ・特撮を紹介し、子どもたちの評判を呼んだが、親である大人世代からは厳しい批判にさらされた。番組内で紹介された『キン肉マン』のブロッケンJrが、ヨーロッパではタブーであるナチスをモチーフにし、しかも正義のヒーローとして描かれていたことや、同作及び『ドラゴンボール』『聖闘士星矢』など格闘系のアニメが暴力的である、などがその主なものであった。その批判は、最も過激な描写の『北斗の拳』の登場で、一挙に暴力アニメ排斥運動へ盛り上がり、その結果、1997年をもってクラブ・ドロテは放送を終了することとなった。

主な放送作品

『クラブ・ドロテ』のダイジェスト版として、番組制作会社・ABプロダクション(AB Productions)の子会社から週刊誌『ドロテマガジン』(Dorothée Magazine)が発行されていた[2]

来日

ドロテが番組内で紹介した日本作品は東映作品の比率が高いが、これは東映動画国際部の積極的な営業の成果であった。東映作品のヨーロッパにおける普及に大きな功績を果たしたことから、ドロテは1988年に日本に招待されており、この時、当時制作されていた特撮ドラマにゲスト出演している。

  • 仮面ライダーBLACK - 45話「妖花ビシュムの死」料理教室の講師(らしき)役。
  • 超獣戦隊ライブマン - 30話「今ここに5人の戦士が」国連の女性科学者ドロテ博士役。スタッフロールでは「特別出演 ドロテ」とクレジットされている。『ライブマン』のプロデューサー鈴木武幸によれば、ドロテが出演を希望したため、ノーギャラでの出演となったとしている[1]
  • 世界忍者戦ジライヤ - 29話「0点小僧の忍者オリンピック」で外国人旅行者として登場。31話「パリで見つかった武田信玄の愛刀」にてその正体であるパリ警視庁捜査官で女忍者カトリーヌを演じる。

バーチャル アイドル

2005年にイローナ・ミトレシーが「Un Monde Parfait」で3次元アニメーションのミュージック・ビデオを作成して、成功したのを皮切りに、フランスでは子供向けの歌を3次元アニメーションのミュージック・ビデオで発表することが増えている。ドロテも 「Hou! La menteuse」、「La valise」、「Allo, allo Monsieur l'ordinateur (2006)」をセルフカバーで発表した。

映画出演

脚注

  1. ^ a b c d e f g h 鈴木武幸「初登場!5体の合体ロボ 『超獣戦隊ライブマン』」『夢を追い続ける男』講談社、2018年12月2日、265-266頁。ISBN 978-4065137628 
  2. ^ a b c d e 西森眞「教材としてのドロテの歌,エレーヌの歌 : 最大多数の学生にモチベーションを与えるために」『フランス語教育』 23巻、1995年、日本フランス語教育学会、68-71頁, doi:10.24495/efj.23.0_68