遊☆戯☆王デュエルモンスターズ4 最強決闘者戦記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
遊☆戯☆王デュエルモンスターズ4
最強決闘者戦記
ジャンル 対戦型カードゲーム
対応機種 ゲームボーイカラー専用
開発元 コナミ(現・コナミデジタルエンタテインメント
発売元 コナミ(現・コナミデジタルエンタテインメント)
人数 1人 - 2人(対戦・交換など)
メディア ロムカセット
発売日 日本の旗2000年12月7日
売上本数 日本の旗 250万本(出荷本数)
テンプレートを表示

遊☆戯☆王デュエルモンスターズ4 最強決闘者戦記』(ゆうぎおうデュエルモンスターズフォー バトル オブ グレイト デュエリスト)は、2000年12月7日コナミから発売されたゲームボーイカラー専用の遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズを題材としたゲームソフトである。

概要[編集]

遊☆戯☆王デュエルモンスターズシリーズ第4作目。原作のバトルシティ編の世界観を再現している。このシリーズから番号表記が算用数字となった。250万本を出荷しており、漫画原作のゲームソフトの売り上げ記録としては発売から15年以上経った2016年現在でも1位のままである。「遊戯デッキ」「城之内デッキ」「海馬デッキ」の3バージョンが発売され、バージョンによって使用できるカードが異なる。遊☆戯☆王のゲームでバージョン違いが存在するのは本作のみであり、それぞれのキャラが原作で使用しているカードをメインに使えるようになっている。バージョンによってバランスが大きく異なり、罠カードが多種使える城之内デッキに対して、遊戯デッキは罠カード、フィールド魔法がほとんど使えず、効果モンスターが多く使えるようになっている。基本的なシステム、BGMは前作の流用である。カードの総数は900枚[1]だが、デッキごとに使えないカードの他にCPUのみが使えるカードがあるなど、実際に使える枚数は前作に比べると大幅に減少している。

神のカードが初回特典として付属したが、カードの裏側がOCGと異なるため、OCGで使用することは不可能である。またバージョンごとに付属カードも異なる。それぞれのデッキには5種類のカードのうち3種類が封入されており、付属カードは全18種類となっている[注 1]

パスワードで戦うことのできるデュエリストが増えるが、パスワードは攻略本にしか載っておらず、パスワード無しでは11人しかデュエリストが存在しない。また、パスワードを入力しても「遊戯デッキ」では「やみ・ゆうぎ」、「城之内デッキ」では「マリク」、「海馬デッキ」では「やみ・ばくら」と対戦することはできない。

3バージョンに分けて相互互換のソフトを発売し、神のカードを特典として付加価値を付ける商法を批判する書籍もある[2]

主な変更点[編集]

当時採用されていた新エキスパートルールとは異なり、通常召喚できるモンスターは元々の攻撃力・守備力の数値がともに1400未満のモンスターのみとなっている。それに合わせてモンスターのレベルが全て設定し直されており、どちらかが1400以上になると1体、2050以上になると2体、2800以上では3体のモンスターを生贄に捧げないと召喚できない[3]。「青眼の白龍」は神のカードと召喚条件が同じになり、大変扱い難いものになってしまっている[注 2]。優劣を受けない神魔族モンスターは、一部例外を除き儀式魔法を使うことで召喚可能[4]だが、CPUは儀式魔法無しで召喚・生贄召喚できるという仕様になっている。プレイヤーも、使用するデッキで扱える神のカードのみ、生贄召喚できる。

墓地の概念が登場し、死者蘇生などのカードが追加された。罠カードは発動するまで場に残るようになったが、伏せることのできるカードは1枚のままである[3]。また、モンスターのカードレベルは『II』・『III』と比べて軒並み上昇しているため、デッキキャパシティが限られたルールの存在する通信対戦では、単体で強力なモンスターを入れることが難しくなっている。そのため、低攻撃力のモンスター同士でも強力なモンスターを生み出せる融合召喚の重要性が前作より上昇している[5]。神のカードが初登場した。ただし、「オシリスの天空竜」は遊戯デッキ、「オベリスクの巨神兵」は海馬デッキ、「ラーの翼神龍」は城之内デッキのみそれぞれ使用可能という仕様になっており、しかも自分のバージョンで使用できる神のカードは他のバージョンからの通信交換でなければ入手できない[6]。神のカードを含む特定のカードはペガサスに5回勝つことで使用可能になる。

登場人物[編集]

主人公[編集]

武藤遊戯(むとう ゆうぎ)
遊戯デッキの主人公。プレイヤーが操作することになる。
城之内克也(じょうのうち かつや)
城之内デッキの主人公。プレイヤーが操作することになる。
海馬瀬人(かいば せと)
海馬デッキの主人公。プレイヤーが操作することになる。

ステージ1[編集]

  • 梶木漁太(かじき りょうた)
  • シモン・ムーラン
  • エスパー絽場(エスパーろば)
  • 竜崎(りゅうざき)
  • インセクター羽蛾(インセクターはが)

ステージ2[編集]

  • レアハンター
  • パンドラ
  • イシズ
  • 人形(にんぎょう)

ラスボス[編集]

闇デュエリスト[編集]

ペガサスに5勝後に、パスワードを入力することで戦う相手が変わる[7]

  • 孔雀舞(くじゃく まい)
  • キース
  • 闇遊戯(やみゆうぎ)
    遊戯デッキでは戦うことはできない。
  • 闇獏良(ばくらりょう)
    海馬デッキでは戦うことはできない。
  • マリク・イシュタール
    城之内デッキでは戦うことはできない。

番外ステージ[編集]

闇ステージとは違い、ゲーム開始時でもパスワードを入力することで戦う相手が変わる。

  • カイザー海馬(カイザーうみうま)
  • ごんぶとり遊戯( - ゆうぎ)

その他の登場人物[編集]

  • 真崎杏子(まざき あんず)
    デュエルに勝つとランダムにカードを1枚プレゼントしてくれる。
  • 武藤双六(むとう すごろく)
    パスワードを入力することで、杏子の後にカードをもう1枚プレゼントしてくれるようになる。貰えるカードは魔法・罠・儀式の3種類からランダム。

同梱カード[編集]

「磁石の戦士γ」、「破壊輪」、「マジックアーム・シールド」、「ドラゴンに乗るワイバーン」、「磁石の戦士マグネット・バルキリオン」、「ブラッド・ヴォルス」のパラレルレアは通常版にのみ付属している。

遊戯デッキ[編集]

  • オシリスの天空竜 - 初回特典
  • イタクァの暴風
  • 魔封じの芳香
  • 催眠術
  • 磁石の戦士γ
  • 破壊輪

城之内デッキ[編集]

  • ラーの翼神竜 - 初回特典
  • セベクの祝福
  • 竜殺しの剣
  • 攻撃の無力化
  • マジックアーム・シールド
  • ドラゴンに乗るワイバーン

海馬デッキ[編集]

  • オベリスクの巨神兵 - 初回特典
  • アクアの合唱
  • フォース
  • 旧神の印
  • 磁石の戦士マグネット・バルキリオン
  • ブラッド・ヴォルス

攻略本同梱カード[編集]

  • バフォメット[8] - 上巻同梱カード
  • 有翼幻獣キマイラ[9] - 下巻同梱カード

関連書籍[編集]

  • 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ4 最強決闘者戦記(バトル オブ グレイト デュエリスト)-ゲームボーイカラー版(上巻)キャンペーン攻略極意(Vジャンプブックス-ゲームシリーズ)(2000年12月7日発行、ISBN 978-4-08-779084-9
  • 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ4 最強決闘者戦記(バトル オブ グレイト デュエリスト)-ゲームボーイカラー版(下巻)通信対戦奥義(Vジャンプブックス-ゲームシリーズ)(2000年12月21日発行、ISBN 978-4-08-779088-7

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ すべてのカードを揃えるには最低でも各2本ずつ、計6本購入する必要があった。
  2. ^ 前作前々作と同じく「召喚魔族」というゲームオリジナルのジャンケン要素があるため、苦労して召喚しても通常召喚できるモンスターに負けてしまうことも要因。

出典[編集]

  1. ^ 攻略本上巻85頁。
  2. ^ 株式会社QBQ編 『ゲームボーイクソゲー番付』マイウェイ出版発行、2017年。ISBN 9784865117790 p47
  3. ^ a b 攻略本上巻14頁。
  4. ^ 攻略本下巻59頁。
  5. ^ 攻略本下巻12頁。
  6. ^ 攻略本上巻180頁。
  7. ^ 攻略本上巻67頁。
  8. ^ 攻略本上巻185頁。
  9. ^ 攻略本下巻163頁。