天上院明日香

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天上院明日香
遊☆戯☆王デュエルモンスターズGXのキャラクター
登場(最初) TURN-1「遊戯を継ぐ者」
作者 高橋和希
声優 小林沙苗
プロフィール
愛称 オベリスク・ブルーの女王
性別
親戚 天上院吹雪(兄)
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天上院 明日香(てんじょういん あすか)は、アニメ『遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX』およびその派生作品である漫画『遊☆戯☆王GX』に登場するヒロイン。アニメ版の続編『遊☆戯☆王ARC-V』にも登場している。担当声優は小林沙苗

人物[編集]

「サイバー・ガール」および「サイバー・エンジェル」デッキを使用。オベリスク・ブルー所属。

圧倒的なデュエルの実力と気高さから「オベリスク・ブルーの女王」の異名を持ち、学園でもトップクラスのデュエリストである。

凛とした性格で、優しさと気高さを併せ持つ。同じオベリスクブルーのジュンコとももえからは、「明日香さん」「明日香様」と呼ばれ慕われている。短編エピソードでは、吹雪や万丈目に何かと振り回されることが多かった。

ダークネスに連れ去られた後の世界ではデュエルアカデミアの教師になった自分が苦悩している姿が描かれているため、将来の夢はデュエルアカデミアの教師と思われる。

端整な顔立ちと抜群のスタイルから、男子からの人気が高く、ファンクラブも存在する(ちなみに万丈目も所属している)。一年目終盤で万丈目からデートを賭けたラブデュエルを挑まれるが、本人は「デュエルに恋している」と言って、あっさりとあしらった。だが、オシリス・レッドに所属する遊城十代に当初から興味を示し、次第に異性として意識するようになる。

胸が大きくスカートが短い。OPではお色気描写が強調されており、胸が本編以上に大きくスカートも股下が殆どない程短い。

1期目(1年生)[編集]

入学試験でのクロノスとのデュエルを見て十代に興味を示し、万丈目と十代の最初の対戦を観戦して以降、十代とデュエルしたり、タイタンに捕らえられて人質にされたりと、何かと関わることが多くなる。この頃はジュンコとももえと出てくることが多かった。

失踪していた吹雪を探しており、兄の親友である亮と灯台で吹雪に関する情報の交換をしていた。吹雪が戻ってきてからは、自重しない兄を叱咤しながらも、本気で心配する姿が度々見られた。

セブンスターズ編では、因縁のタイタンとデュエルし、吹雪の応援の甲斐もあって勝利する。その後は、アムナエルに敗北し、本の世界に幽閉されるが、アムナエルが十代に倒されたことで救出された。

2期目(2年生)[編集]

クロノスや吹雪に「学園のアイドルになれ」との要請を拒否しブルー寮(女子寮)を離れ、万丈目がレッド寮に作った特設寮に居座る。しかし拒絶したはずのアイドル用の衣装を捨てることなく持ち歩いていたうえ、「拒否したのに何で捨てずに持っているんだ?」という指摘に対し、頬を赤らめて口ごもるなど「アイドルになる自分」に対し少しは興味があった可能性もある。

光の結社に入った万丈目に戦いを挑むも返り討ちにあい、逆に洗脳されて光の結社に取り込まれた。以降は、万丈目同様、十代に刺客を放つ等の行動を行っていたが、万丈目や三沢以上の働きを見せていたシーンも見られる。しかし、明日香は洗脳された後も、完全に冷徹になりきれず「オベリスク・ブルー女子のプライドを守るため」と言い、追いこまれたジュンコとももえを助けたり、彼女達を光の結社への勧誘もしなかった。その後、強力な光の波動に取り込まれた状態で十代との対戦を行うが本来の熱い心を取り戻し、正気に戻った。

3期目(3年生前半)[編集]

ヨハン救出のために兄の制止を振り切ってまで異世界へと向かい、十代対ブロンの決闘中に使用された「邪神教義-悲」の犠牲となった。その後は万丈目達同様、別の次元に幽閉されていたが、事件解決後は元の世界へ戻ってきた。

4期目(3年生後半)[編集]

気を失っている吹雪から強引に事情を聞こうとした十代に戸惑っており、それまで以上に十代を意識している描写が垣間見られる。研究生と海外留学のどちらを取るか進路について悩んでいたが、十代とのペアデュエルを通して居心地の良い学園に留まらず、独立する決意を固めた。ペアデュエル後、十代に思いを伝えようとするが、思いとどまって伝えることはなかった。

ダークネス侵攻の際、万丈目と吹雪の作戦で逃げようとするも、待ち構えていたミスターTによってジュンコやももえと共にダークネスの世界に連れ去られた。闇の中で教師となった自分が落ちこぼれ生徒達に対して上手く出来ないといったものを見せられていた。しかし十代の声を聞いたことで、現実世界への帰還を果たした。翔と万丈目と共に卒業デュエルでは最優秀の1人となった。また、卒業式後のパーティーでは吹雪と共に制服ではなくドレス姿で登場した。

使用カード[編集]

サイバー・ガール[編集]

バレリーナフィギュアスケートなどスポーツがモデルとなっているモンスターカード。

サイバー・エンジェル[編集]

「機械天使の儀式」により儀式召喚されるモンスター群。召喚、特殊召喚時に「機械天使の儀式」をデッキからサーチする「サイバー・プチ・エンジェル」なるサポートカードも存在する。

白夜[編集]

光の結社に取り込まれた際、斎王から与えられたカード群。「青氷の白夜龍」を筆頭に氷をイメージに構成されている。漫画版の明日香はこれらのカードのように、氷をテーマとしたデッキを使用している。

漫画版における天上院明日香[編集]

5月5日生まれ。身長170cm、体重53kg。[1]

オベリスク・ブルー所属の女子生徒。冷静沈着な性格をしている。ひょんなことからミス・デュエルアカデミア優勝者となる。アニメ版で使用された「白夜デッキ」と似たプリンセスや女王といった名称のついたモンスターがエースの氷デッキを使用する。デュエルに関する資料を豊富に持っており、よく十代たちに貸し出している。十代とは第6・7話で対戦。ジ・アースを倒すものの、フレイム・ブラストを召喚され敗れる。

その後、行なわれたデュエル大会ではプラネットシリーズ2体に負け越す。

第3章の交流タッグデュエルでは三沢とタッグを組み三沢が残した様々なカードを駆使してヨハン&アモンコンビに勝利した。

遊☆戯☆王ARC-V[編集]

容姿はGXとほとんど変わらないが、制服のデザインが異なるほか唇にはリップを塗っている。

使用デッキはGXと同じくサイバーガール及びサイバー・エンジェル。GX時代に比べ、より儀式召喚に特化した内容になっている。また、反アカデミアの設定上、融合に対するメタカードを複数枚使用している。

初登場は103話。融合次元に飛ばされた柊 柚子の前に現れ、彼女をアカデミアへ連行しようとする補導員3人をバトルロイヤルデュエルで一掃し窮地を救った。その後柚子をアカデミア脱走者と勘違いし、融合次元の遊勝塾に案内し偶然ながら柚子と榊遊勝を引き合わせた。こののち遊勝塾はユーリやデニスの襲撃を受けるも、前者は現場に間に合わず、後者は足の悪い遊勝を支えるためか、デュエルは行わなかった。

デニスを退けた後、遊勝及び合流したユーゴ・カイトと共にアカデミアに向かう。アカデミア内部ではランサーズの赤馬零児や紫雲院素良らとの合流に成功するも、直後にユーリの襲撃を受けたため、遊勝をプロフェッサーの元へ向かわせるべく自身が囮となってユーリとデュエルを行う。

ユーリとのデュエルでは序盤から優等生用の特別デッキを使いこなすユーリの猛攻を受けるも、ユーリの切り札のコントロールを奪うことで優位に立つ。しかし本来の優等生デッキには無い「超融合」を発動され奥の手である「古代の機械究極巨人」の融合を許し、不気味なオーラを纏ったユーリに敗れカードにされた。

アカデミア在籍時は優等生であったとされ、優等生用の特別デッキを支給されるはずだったことや言い寄る男をデュエルで追い返していたことがユーリの口から語られている。また、在籍当時は思想もアカデミアに染まっており、敵のカード化をデュエリスト同士の戦いにおけるやむを得ない結果と考えていたが、実際に戦場に送られた友人が一般人をもカードにするよう命令を受けたことを聞き動揺、さらにその友人がカードにされる姿を目の当たりにしたことでアカデミアとの決別を決意したことが語られている。

デュエリストとしての高いプライドや仲間を想う優しさはGXと同様で、危険を顧みずアカデミアから狙われる者を助け、ユーリがあえて使い慣れないデッキで挑んできた時や初使用を装い自分を騙していたことが発覚した際には怒りを露わにしていた。また、仲間の仇であるユーリに対しても彼を思い改心するよう諭していたが、狂気的な野望を抱いていたユーリにその言葉は届かなかった。

脚注[編集]

  1. ^ 9巻のプロフィールより。