誰がために鐘は鳴る

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誰がために鐘は鳴る
For Whom the Bell Tolls
著者 アーネスト・ヘミングウェイ
発行日 1940年
発行元 チャールズ・スクリブナーズ・サンズ
ジャンル 戦争文学
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
形態 文学作品
前作 The Fifth Column and the First Forty-Nine Stories
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誰がために鐘は鳴る』(たがためにかねはなる、For Whom the Bell Tolls)は、アーネスト・ヘミングウェイの長編小説。スペイン内戦を舞台とし、ロバート・ジョーダンとマリアの恋を描く。

題名は17世紀のイギリスの詩人ジョン・ダンの説教「ゆえに人を遣わして問うなかれ、誰がために鐘は鳴るやと、そは汝のために鳴るなれば」の一節を引用している。[1]1939年3月にこの作品を書き始め、翌1940年に発表された。

あらすじ[編集]

若いアメリカ人ロバート・ジョーダンは、大学のスペイン語の講師だが、1936年スペイン内戦の勃発で、共和政府軍に反ファシスト軍として参加した。この小説は、彼が命令を受けて、単身敵の背後に潜入し、反乱軍英語版の前進の要所に当たる橋梁を爆破するまでの四日間たらずの出来事をたどるものである。彼は任務を背負い、パブロが率いるゲリラ隊に協力を求めた。そこでファシストに両親を殺され、ゲリラ隊にかくまわれていた娘・マリアと知り合い、恋に落ちた。やがて、彼は作戦を進めていくうちに、敵の作戦が変更となり、自分の任務である橋梁の爆破が無意味になることを知った。しかし連絡の不備から作戦は中止されず、彼は無駄になったことを知りながら橋梁を爆破し、瀕死の重傷を負い、仲間を逃がして自分は死に臨んだ。

関連作品[編集]

1943年ゲイリー・クーパーイングリッド・バーグマンの主演で映画化された(これの邦題は『誰が為に鐘は鳴る』と、が漢字になっている)。

1978年には宝塚歌劇団によってミュージカル化された。2010年2011年に再演。

脚注[編集]

  1. ^ ジョン・ダン『誰がために鐘は鳴る』”. 磐上教会. 2023年12月15日閲覧。