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(2012年2月 )
複素平面 (ガウス平面)上の虚数単位
i 。横軸は
実数 全体を表し、それ以外の部分が
虚数 である。
虚数単位 (きょすうたんい、英 : imaginary unit )とは、−1 の平方根 (2乗 して −1 になる数 )である2つの数のうちの1つの数のことである(どちらかを特定することはできない)。そのような数を記号で
i
{\displaystyle i}
または
−
1
{\displaystyle {\sqrt {-1}}}
で表す。
i
2
=
−
1
{\displaystyle i^{2}=-1}
任意 の実数 の2乗は0 以上なので、虚数単位は実数でない。虚数単位は、実数の概念を複素数に拡張するための数である。
虚数単位の記号
i
{\displaystyle i}
は imaginary の頭文字から採られている。ただし、
i
{\displaystyle i}
を別の意味(電流 など)の記号として使う場合は、虚数単位を
j
{\displaystyle j}
などの i 以外の文字で表す(その場合にはどの文字を用いるかを初めに必ず宣言する)。
積 の交換法則 が成り立たないこと(非可換体 )を許容すると、異なる3個以上の虚数単位からなる数の体系(多元数 )を考えることができる。
四元数 の場合は3個の虚数単位
i
,
j
,
k
{\displaystyle i,j,k}
、八元数 の場合は7個の虚数単位
i
1
,
⋯
,
i
7
{\displaystyle i_{1},\cdots ,i_{7}}
、十六元数 の場合は 15個の虚数単位
i
1
,
⋯
,
i
15
{\displaystyle i_{1},\cdots ,i_{15}}
を実数体 に添加する。
虚数単位 i とは、2次方程式 x 2 + 1 = 0 の2つの解 のうちの一方のことであり、
i
2
=
−
1
{\displaystyle i^{2}=-1}
あるいは
i
=
−
1
{\displaystyle i={\sqrt {-1}}}
とも表すことができる。解の一方を i とすれば、(x + i )(x − i ) = 0 より、解の他方は −i である。
「実数 体 に虚数単位 i を添加してできた拡大体 」を複素数体 、その元(要素) を複素数 という。特に実数でない複素数を虚数 という。
同様に、「複素数体に、虚数単位 i とは異なるもう一つの虚数単位 j を添加してできた拡大体」を四元数体 といい、その元を四元数 という。このとき、ij = k とおくと、k も虚数単位である。すなわち を満たす。この i , j , k をそのまま虚数単位とすることもできるが、複素数体の場合に −i を i と置き直しても同じ構造であるのと同じように、四元数体 H においても、虚数単位を取り直すことができる。すなわち、R 3 の正規直交基底 を一組選び、
f
:
R
3
→
H
(
(
a
,
b
,
c
)
↦
a
i
+
b
j
+
c
k
)
{\displaystyle f:\mathbb {R} ^{3}\to \mathbb {H} \quad ((a,b,c)\mapsto ai+bj+ck)}
によって写した像を新たに i , j , k とおいて虚数単位としてもよい。ただし、基底を左手系に取ると ij = −k となってしまうので、数学的な必然性はないが、慣習として右手系 が選ばれる。
つまり虚数単位は、複素数 ・四元数 の範囲を、実数部分と虚数部分に分けた時の、後者の方の基本単位である。八元数 ・十六元数 はさらに多くの虚数単位を持つ。
行列表現 [ 編集 ]
線型代数学 (あるいは線型表現 )の知識を用いると、虚数単位が複素二次正方行列 で表される。実際、
J
=
(
0
−
1
1
0
)
{\displaystyle J={\begin{pmatrix}0&-1\\1&0\end{pmatrix}}}
で定義される行列 J は、J 2 = −E (E は 2 次単位行列)という性質を持つ。これは、虚数単位 i の左からの積が引き起こす複素数体 C の一次変換 を、表現空間 C を2次元実ベクトル空間 R 2 と見て行列表現することにより得られる。
四元数についても同様に、四元数体 H における積を C 2 に対して引き起こされる一次変換と見なすことにより
J
1
=
i
σ
3
=
(
i
0
0
−
i
)
,
J
2
=
i
σ
2
=
(
0
1
−
1
0
)
,
J
3
=
i
σ
1
=
(
0
i
i
0
)
{\displaystyle J_{1}=i\sigma _{3}={\begin{pmatrix}i&0\\0&-i\end{pmatrix}},\quad J_{2}=i\sigma _{2}={\begin{pmatrix}0&1\\-1&0\end{pmatrix}},\quad J_{3}=i\sigma _{1}={\begin{pmatrix}0&i\\i&0\end{pmatrix}}}
という3つの虚数単位の行列表現を考えることができる。また、C 2 と見なすのでなく R 4 と見なせば、4 次の正方行列 として表現することもできる。詳しくは四元数 の項を参照されたい。
行列の積は結合的 であるので、八元数や十六元数では(結合法則 を満たさないため)このような表示はできない。
虚数単位の演算 [ 編集 ]
n
{\displaystyle n}
を整数、
e
{\displaystyle e}
をネイピア数 とする。
虚数単位の累乗
i
n
=
{
1
,
if
n
≡
0
(
mod
4
)
i
,
if
n
≡
1
(
mod
4
)
−
1
,
if
n
≡
2
(
mod
4
)
−
i
,
if
n
≡
3
(
mod
4
)
{\displaystyle i^{\,n}={\begin{cases}1,&{\mbox{if }}n\equiv 0{\pmod {4}}\\i,&{\mbox{if }}n\equiv 1{\pmod {4}}\\-1,&{\mbox{if }}n\equiv 2{\pmod {4}}\\-i,&{\mbox{if }}n\equiv 3{\pmod {4}}\end{cases}}}
虚数単位の虚数単位乗
i
i
=
e
−
(
1
2
+
2
n
)
π
{\displaystyle i^{\,i}=e^{-\left({\frac {1}{\,2\,}}+2n\right)\pi }}
[1]
1の虚数単位乗
1
i
=
e
−
2
n
π
{\displaystyle 1^{i}=e^{-2n\pi }}
[2]
虚数単位の自然対数
log
i
=
(
1
2
+
2
n
)
π
i
{\displaystyle \log i=\left({\frac {1}{\,2\,}}+2n\right)\pi i}
[3]
^ ポール・J・ナーイン 『虚数の話』 pp. 270–271、青土社 、2008年。
^ 表実 『理工系の数学入門コース5 複素関数』 p. 115、岩波書店 、1988年。
^ 岸正倫・藤本担孝 『複素関数論』 p. 45、学術図書出版社 、1980年。
参考文献 [ 編集 ]
ポール・J・ナーイン 『虚数の話』 青土社、2008年
関連項目 [ 編集 ]