笑劇

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ブランドン・トーマス作の笑劇『Charley's Aunt』の1892年初演で主役を演じたW. S. Penleyを描いたAlfed Bryanの絵

笑劇(しょうげき、farce: 英語よみ:ファースフランス語よみ:ファルス道化芝居とも訳される)とは、観客を楽しませることを目的とした、演劇または映画のために書かれた喜劇の1形態。ヴォードヴィルと並んで最も低級なものと言われる[1]


概略[編集]

笑劇の特徴としては、以下のことが挙げられる。

  • 現実には起こりそうもない突飛なシチュエーション。
  • 変装と人間違い。
  • 様々な程度に洗練された言葉によるユーモア。それは性的なほのめかしや言葉遊びを含むかも知れない。
  • 早い展開の筋。普通、物語が進むにすれ、どんどん早くなり、エンディング(凝りに凝った追跡シーンを含むことが多い)でその頂点を極める。

多くの笑劇はクライマックスに向けて慌ただしいペースで動く。その中で、最初にあった問題は最後には解決されるが、デウス・エクス・マキナはひねりが加えられている。一般にはハッピーエンドで幕を閉じる。勧善懲悪のしきたりは普通見られない。主人公は、たとえそれが犯罪になろうとも、必死に隠そうとしたものを持って逃げることがある。

たいていの笑劇は逸脱したふるまいに非常に寛大で、「人間」をつまらない・不合理・金に弱い・幼稚・無意識の行動(automatic behavior)に走りがちの存在として描写する傾向がある。この点で笑劇は自然と風刺と較べられる。実際、笑劇は単なる1ジャンルではなく、たとえばロマンティック・コメディといった他の形式と組み合わせて起こる、フレキシブルなドラマ様式である。笑劇は演劇の伝統と見なされている。

ばかげてありえないシチュエーション、当意即妙の応答、幅の広い即物的なユーモアに関係する限りでは、笑劇は広くテレビシチュエーション・コメディサイレント映画スクリューボール・コメディの中で使われてきた。(Bedroom farceも参照)

笑劇の例[編集]

とくにコメントしていないものは舞台作品。

イギリス[編集]

フランス[編集]

ドイツ[編集]

  • Carl Laufs & Wilhelm Jacoby『Pension Schöller』(1890年)
  • Franz Arnold & Ernst Bach『Weekend im Paradies』(1928年)[2]

イタリア[編集]

ロシア[編集]

アメリカ合衆国[編集]

日本[編集]

脚注[編集]

  1. ^ アンリ・ベルクソン『笑い』第三章

関連項目[編集]

外部リンク[編集]