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'''ウィークボソン''' (Weak boson) は[[素粒子物理学]]において、[[陽子]]の約80倍~90倍の質量を持つ粒子で[[弱い相互作用]]を伝播する、[[スピン角運動量|スピン]]1の[[ボース粒子|ボソン]]。[[ベータ崩壊]]を引き起こす。[[中性子]]の崩壊をクォークで見ると、中性子の中の1つの[[ダウンクォーク]]がウィークボソンを放出して[[アップクォーク]]に変わり、ウィークボソンは直ちに[[電子]]と[[反ニュートリノ]]に崩壊する。ウィークボソンはあまりにも重いのであっという間に他の粒子に崩壊してしまう。
'''ウィークボソン''' (Weak boson) は[[素粒子物理学]]において、[[陽子]]の約80倍~90倍の質量を持つ粒子で[[弱い相互作用]]を伝播する、[[スピン角運動量|スピン]]1の[[ボース粒子|ボソン]]。'''弱ボソン'''とも。[[ベータ崩壊]]を引き起こす。[[中性子]]の崩壊をクォークで見ると、中性子の中の1つの[[ダウンクォーク]]がウィークボソンを放出して[[アップクォーク]]に変わり、ウィークボソンは直ちに[[電子]]と[[反ニュートリノ]]に崩壊する。ウィークボソンはあまりにも重いのであっという間に他の粒子に崩壊してしまう。


電荷を持つ'''Wボソン''' (正の[[電荷]]をもつ'''W<sup>+</sup>'''とその[[反粒子]]'''W<sup>-</sup>''')と電荷を持たない'''Zボソン''' ('''Z''') の総称である。
電荷を持つ'''Wボソン''' (正の[[電荷]]をもつ'''W<sup>+</sup>'''とその[[反粒子]]'''W<sup>-</sup>''')と電荷を持たない'''Zボソン''' ('''Z''') の総称である。

2010年3月9日 (火) 03:28時点における版

ウィークボソンの性質[1]
粒子 電荷 質量 スピン
W± ±1 80.398(25) GeV 1
Z 0 91.1876(21) GeV 1

ウィークボソン (Weak boson) は素粒子物理学において、陽子の約80倍~90倍の質量を持つ粒子で弱い相互作用を伝播する、スピン1のボソン弱ボソンとも。ベータ崩壊を引き起こす。中性子の崩壊をクォークで見ると、中性子の中の1つのダウンクォークがウィークボソンを放出してアップクォークに変わり、ウィークボソンは直ちに電子反ニュートリノに崩壊する。ウィークボソンはあまりにも重いのであっという間に他の粒子に崩壊してしまう。

電荷を持つWボソン (正の電荷をもつW+とその反粒子W-)と電荷を持たないZボソン (Z) の総称である。

1968年に理論で存在が予言され、1983年にその存在が確認された。

脚注

  1. ^ [1]

関連項目