根毛

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若い根毛と根冠

根毛(Root hair)は、維管束植物仮根であり、表皮細胞が毛のように管状に外側に伸びたものである。1つの細胞が横方向に伸びたものであり滅多に分岐しないため、裸眼では見えない。根毛は、根の成熟した領域にのみ見られる。根毛が発達する直前に、ホスホリラーゼ活性が上昇する点がある。

機能[編集]

根毛の機能は、土壌中に含まれる水や栄養分を集め、この溶液を根を通して植物の各部に行き渡らせることである。根毛の細胞は光合成を行わないため、葉緑体は持たない。

形成[編集]

根毛細胞は、根の先端で伸びる。直径は、15-17μmで、長さは80-1,500μmである[1]。成熟領域でのみ見られ、伸長領域では見られない。

重要性[編集]

根毛は、植物が水や栄養分を吸収するための重要な表面を形成する。また、マメ科植物では、根粒の形成に関与している。

根毛は大きな表面積を持ち、浸透を用いて効率的に水や栄養分を吸収する。また、栄養分を吸収しやすいイオンの形にするために、酸(リンゴ酸由来のH+)を分泌している。

寿命[編集]

根毛細胞は、2-3週間生きる。前の細胞が死ぬと同時に新しい細胞が根の先端から形成される。このようにして、根毛は同じ場所を覆い続ける。新しい根毛細胞が成長すると、近い場所の他の細胞が成長しないようにするために、毒を分泌する。このようにして、根毛は等しく効率的に分布する。

植物を植え替えると、根毛はかなり抜けてしまい、そのため植物は一時的に元気がなくなる。

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ Dittmar, cited in Esau, 1965

関連文献[編集]

  • Esau, K. 1965. Plant Anatomy, 2nd Edition. John Wiley & Sons. 767 pp.