有馬敲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

有馬 敲(ありま たかし、1931年12月17日- )は昭和・平成期の詩人作家。関西詩人協会代表。京都文学研究所代表。全国生活語詩の会代表。元日本モンゴル協会会長。

1931年12月17日生まれ。京都府亀岡市出身。本名、西田綽宏。同志社大学経済学部卒業。

経歴[編集]

同志社大学経済学部在学中に「同志社文学」を発行、実存主義の影響を受ける。卒業後、京都銀行に勤めながら詩作を続け、詩誌「ノッポとチビ」「ゲリラ」などを発行する。昭和40年代に盛んになったフォークソング運動では、高石友也岡林信康らと交流、創作わらべうたなどがフォークシンガーたちによって歌われ、〝オーラル派〝と呼ばれる。1977年には京都銀行金閣寺支店長からタカラブネに転職、1982年には役員となった。

この間、創作活動を続け、詩集『終りのはじまり』『迷路から』『白い闇』『よそ者の唄』『東西南北』『インドの記憶』『有馬敲詩集』、創作わらべうた集『らくちゅうらくがいらくがき』、合唱曲集『ちいさなちきゅう』、評論集『定住と移動』『京の夢・異郷の夢』『現場と芸術』、小説『芦生の森』など詩、小説、評論などを発表し、2000年からそれらを収録した『有馬敲集』全25巻(編集工房ノア・未踏社)を刊行中。詩集は英語など30数か国語に訳されている。1995年日本モンゴル協会会長。また1990年から国際詩大会に参加し、詩朗読を提唱。世界各国で開催される大会で自作の詩を朗読。2002年スペインのグラン・カナリア国際詩人祭の国際詩人賞・アトランチダ賞を東洋人で初めて受賞した。

その後、インド、モンゴル、ギリシャなどの国際詩賞も受賞。また、国内では、創作わらべうた「せみ」「かもつれっしゃ」などが国語教科書に採用されている[1]。さらに2000年以降は生活語詩を提唱し、詩集『浮世京草子』(2002)『古都新生』(2009)などを出版するとともにアンソロジー『現代生活語詩集』(2007)ほか数冊を編集して、全国的な話題となっている。平成25年度、京都市芸術振興賞受賞。

代表作・作品名[編集]

  • 詩集
    • 『変形』(1957)
    • 『薄明の壁』(1959)
    • 『新篇わらべうた』(1963)
    • 『贋金つくり’63』(1963)
    • 『ぼくのしるし』(1966)
    • 『海からきた女』(1967)
    • 『わたしのげんまん』(1967)
    • 『くりかえし』(1971)
    • 『ありがとう』(1981)
    • 『糺の森』『有馬敲全詩集』(2010)
    • 『晩年』(2013)
    • 『新編 有馬敲 詩集(日本現代詩文庫)』(2013)
    • 『ほら吹き将軍』(2014)
    • 『有馬敲詩集(現代詩文庫)』(2016)
  • 小説
    • 『バグダッドへの道』(2003)
    • 『レマン湖の月』『京の森の物語』(2007)
  • 評論集

受賞歴[編集]

  • 中部日本詩人賞努力賞(第8回)〔1960年〕(詩集『薄明の壁』にて)
  • サンケイ児童出版文化賞・推薦賞〔1982年〕
  • アトランチダ賞(第5回)〔2002年〕
  • マイケル・マドスダン賞(第28回)〔2003年〕
  • モンゴル国文化基金賞〔2004年〕
  • サラミナ詩文学翻訳賞〔2005年〕(『孤独な遍歴者』にて)
  • 京都市芸術文化協会賞〔2008年〕

音楽との関係[編集]

  • 1967年関西フォークソング運動に参加。自作の詩のうち、30余の詩に作曲家、ミュージシャンが曲をつけて様々なアーティストが歌い、レコード、CDとなっている。
  • 1970年代から京都のコーヒーハウス「ほんやら洞」などを拠点にして、秋山基夫、片桐ユズルらとオーラル派を結成[2]。全国各地で自作詩の朗読キャラバンをつづけた。秋山、 片桐の3人によるポエトリー・リーディングの実況録音盤「ほんやら洞の詩人たち」(URC)が1975年にリリースされた。
  • 「値上げ」、「年輪」などを高田渡が作曲・歌唱し、自身のアルバムに収録。
  • 「180°回転」に高田渡が曲をつけ、第1回全日本フォークジャンボリー中川五郎が歌う。
  • 創作わらべうた「まつかさ」、「ゆあそび」など子ども向けの詩に岩井宏らが曲を付けて、バラーズ、マヨネーズ(坂庭省悟中嶋陽二ら)が歌い、1970年に「ぼくのしるし わらべうた24」(URC)として、レコード化している。
  • 他に、小椋佳、杜こなてらが作曲している。
  • 岡林信康の楽曲など関西フォークでしばしば見られた替え歌を紹介した「時代を生きる替歌・考 諷刺・笑い・色気」(人文書院、2003年)を上梓。

出典[編集]

  1. ^ 以上、『20世紀日本人名事典』 (日外アソシエーツ編集発行 発売元紀伊国屋書店)および「関西詩人協会会報」(創刊号~第56号)参照
  2. ^ OSAKA ART FILE 有馬敲の項目

関連人物[編集]

関連項目[編集]