景気後退

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景気循環

景気後退(けいきこうたい、Recession、リセッション)とは、景気循環の局面のうち、景気が下降している状態を言う。景気循環の考え方によって、1つの循環を2局面(景気拡張期、景気後退期)と4局面(好況、後退、不況、回復)で分割する考え方があるが、2局面で考えた場合の景気後退期、4局面で考えた場合の後退と不況[1]がこれにあたる。

概要[編集]

景気後退とは、上述の通り景気が下降している状態を言う。より状態が悪いものを不況不景気)と言い、一般的にはこちらのほうが馴染み深い用語である。さらに深刻な状態にあることを恐慌と言う。

景気後退の定義は考え方によって様々であるが、日本の場合は景気動向指数ディフュージョン・インデックス (DI) を見て判断するのが一般的である(DIが50%を割るのが景気後退の目安)。その他、以下のような定義がある。

伝統的なマクロ経済学
一年のうち、ある国の実質国内総生産が2四半期以上連続して減少(対前期比)したとき。欧州ではこれをリセッションの定義として採用している[2]。(ただし、これは日本ではあまり一般的な考え方ではない)。
全米経済研究所
重要な経済活動の衰退が経済全体に広がり、それが数カ月以上続いているとき。

影響[編集]

経済学者のギウリアーノとスピリンバーゴはアメリカのデータを基に、若い頃の不況経験が、価値観に影響を与えることを実証的に明らかにしている[3]。18-25歳の間に不況を経験するかどうかで、その世代は価値観に大きな影響を受けるとしており、この価値観は、その後年齢を重ねてもほとんど変わらないとしている[3]

石橋湛山は不景気とは、富の唯一の源泉である労働を有効に利用しないことを意味することから「人間社会最大の罪悪」であると述べている[4]

脚注[編集]

  1. ^ ただし、後退のみをいう場合もある。
  2. ^ 欧州ではリセッションはどう定義されるか
  3. ^ a b 大竹文雄 『競争と公平感-市場経済の本当のメリット』 中央公論新社〈中公新書〉、2010年、18頁。
  4. ^ 岩田規久男編 『昭和恐慌の研究』 東洋経済新報社、2004年、85頁。

参考文献[編集]

関連項目[編集]