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新居浜太鼓祭り

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
新居浜太鼓祭り
山根グラウンドかきくらべ
夜太鼓

新居浜太鼓祭り(にいはまたいこまつり)は、愛媛県新居浜市の秋祭りである。徳島阿波踊り高知よさこい祭りと並ぶ四国三大祭りとしても知られており、日本三大喧嘩祭りとしても数えられている。また祭事そのものの起源は古く平安時代まで遡る。

毎年10月16日から18日(一部地域では10月15日から)までの3日間開催され、新居浜市内の諸地区あわせて全54台の金糸刺繍で彩られた巨大な太鼓台(たいこだい)と呼ばれる山車が練り歩く。

概要

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太鼓台と呼ばれる巨大な山車は高さ6.5メートル、担ぎ棒の長さ12メートル(×4本)、重さ2トンにもなる巨大な太鼓台が200人以上の「かき夫」と呼ばれる男衆によって担ぎ上げられる。

太鼓台の飾りは、最上部の「天幕」は天を表し、四隅の黒い「括(くくり)」は雲を、白い「房」は雨を表している。金糸で刺繍された豪華な飾り幕は、上段の金龍は「布団締め」(昇り龍・降り龍)、中段は「上幕」、下段は「高欄幕」と呼ばれ、計16枚(太鼓台1台あたり)となっている。また、太鼓台上段部の布団締めが飾られている部分を「重」と呼び、朱色の座布団が重ねられており、祭礼中はこの座布団に神様を招き(いただき)、練り歩くという古代からの伝承も残されている。

新居浜市内で運行される太鼓台は54台で、これらは大きく川西・川東・上部の3地区に分けられており、各委員会・協議会(川西・川東・川東西部・中萩・角野・泉川・船木)にそれぞれが所属し、統一された運営のもと祭りが執り行われる。各太鼓台は、地元自治会や、青年団などによって維持管理される。

また地元では太鼓台(たいこだい)を伝統的に「太鼓(たいこ)」と呼ぶ。

歴史

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新居郡の祭礼の起源は平安時代との云われがある。現在の太鼓台が書物に登場する最古のものは江戸時代からであり、初期の祭礼では御神輿のお供をする山車の一種にすぎなかったが、年月を経て祭りの中心的存在となった。瀬戸内海沿岸や近畿地方の地域にも、太鼓台を奉納する類似した祭りがあることから、海上交通・貿易漁業などを通じて各地に拡がり、その土地ごとに様式や運行方法が独自に発達したとも考えられている。太鼓台の記録としては、江戸時代後期の文政年間 (1818年 - 1830年)の物で、当時は「神輿太鼓」の名称であったが、時代を経て「太鼓台」、後年には「太鼓」と表記される様になった[1]

明治初期以降、別子銅山の近代化・海岸部の工場建設などにより新居浜市は経済的にも人材的にも活気づいた。また、太鼓台を運営する地区同士が対抗意識や財力・体力自慢を見せるようになり、太鼓台は巨大化し、金糸刺繍による重厚で豪華な幕で飾るなどして、年々より大きく、より華やかなものへと変貌した。それに伴い重量も増え、かき夫も数を増していき、現在では一台あたり約200人以上のかき夫によって担がれている。 また、現代の新居浜型の太鼓台は周辺の県市町村の太鼓台にも多大な影響を与えており、隣接する四国中央市(土居太鼓祭り)や西条市、また香川県でも新居浜型の太鼓台が使用されている地域がある。

年表・主な出来事

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船御幸(1935年)
多喜浜駅前(1955年)
  • 平安時代鎌倉時代 - 地域の伝承などによると新居郡祭礼の起源は平安時代まで遡るとされている[2]
  • 江戸時代 - 樽神輿や藁神輿などが主であったが江戸時代になると神輿太鼓が登場する(大きさは子供太鼓台程度)。
  • 五穀豊穣・安全祈願として地域の興隆・繁栄に努めた沢津村(澤津)、宇高村(宇高)、垣生村(町・本郷・山端)、松神子村(田の上・松神子)の神輿太鼓が八幡神社の神輿に供奉する山車として八幡神社に宮入(奉納、祭礼行事)をおこなうようになる。
  • 明治時代中期 - 別子銅山開坑により産業が発展し、地域経済が発達するにつれて太鼓台の大型化が進み、明治中期には現在の太鼓台と同じくらいの大きさになり、飾り幕は豪華に、また天幕も膨らみを持ったものを付けるようになる。
  • 1937年(昭和12年)から1939年(昭和14年) - 全太鼓台、出場見合わせ。
  • 1951年(昭和26年) - 新居浜市太鼓台運営協議会、発足。上部地区太鼓台運営委員会が発足、後に各地区でも発足。
  • 1953年(昭和28年) - 昭和天皇を奉迎。
  • 1966年(昭和41年) - 市内各地区で、それぞれで開催されていた日程を、10月16日から18日の3日間に統一され、上部・川西・川東の市内3地区による統一祭りとなる。
  • 1969年(昭和44年) - 日本万国博覧会出演太鼓台の審査会、開催。
  • 1970年(昭和45年) - 大江、江口太鼓台が、日本万国博覧会に出演。これを皮切りに太鼓台の派遣事業を本格的に開始。
  • 1971年(昭和46年) - 市役所通り(現在の県道13号線。平和通りとも)に市内3地区(当時)から20台が集結し、「にいはま太鼓寄せ」を開催。「新居浜太鼓まつり推進委員会」が発足し、平和運行への取り組みがより具体化される。
  • 1972年(昭和47年) - 岸之下、松神子太鼓台が、多喜浜駅前、八幡神社でよさこい鳴子踊りと交歓。
  • 1973年(昭和48年) - 中須賀、東町太鼓台が、阿波踊りと交歓。
  • 1974年(昭和49年) - 新居浜太鼓台保存会、発足。太鼓台の文化・観光価値の向上が目的。船御幸に太鼓台専用船が登場。
  • 1975年(昭和50年) - 統一寄せ、見送り。
  • 1986年(昭和61年) - 市制施行50周年前年祭とし、県道134号に川西地区と上部地区から17台が集結し、合同寄せ開催。北内、新田、松神子太鼓台が、第9回ふるさと世田谷区民祭りに出演。久保田太鼓台が、第28回全国交歓会松山大会に出演。
  • 1987年(昭和62年) - 市制施行50周年を記念し、国領川緑地に29台が集結し、初の市内全地区統一寄せを開催。
  • 1989年(平成元年) - 大江、楠崎、長野太鼓台が、スポレク愛媛89に出演。大江、北内、松神子太鼓台が、プレ国民文化祭に出演。
  • 1990年(平成2年) - 新田、中須賀太鼓台が、丸亀お城祭りに出演。宇高、中筋、西町太鼓台が、第5回国民文化祭・愛媛90に出演。
  • 1991年(平成3年) - 川東地区が分裂運行。これにより、川東西部地区太鼓台運営委員会が発足。浮嶋太鼓台(川東地区)が新設。北内、新田、中筋、高祖太鼓台が、マイントピア別子で、山御幸を開催。
  • 1992年(平成4年) - 岸影太鼓台(大生院地区)が新調。
  • 1993年(平成5年) - 久保田太鼓台が、第21回チンゲイ・パレードに出演。中筋、町太鼓台が、第13回全国豊かな海づくり大会に出演。川東地区でも船御幸が開催。喜光地太鼓台(上部地区)、土橋太鼓台(上部地区)、本郷太鼓台(上部地区)、上本郷(大生院地区)が新設。
  • 1994年(平成6年) - 新須賀太鼓台(川西地区)が新設。上泉太鼓台(上部地区)新調復活。久保田太鼓台(川西地区)、元船木太鼓台(上部地区)が新調。
  • 1995年(平成7年) - 松木坂井太鼓台(上部地区)新調復活。
  • 1996年(平成8年) - 喜来太鼓台(大生院地区)新設。
  • 1997年(平成9年) - 市制施行60周年を記念し、楠中央通りに39台が集結し、2回目の市内全地区統一寄せを開催。上原太鼓台(上部地区)、萩生東太鼓台(上部地区)新設。
  • 1998年(平成10年) - 下泉太鼓台(上部地区)新調復活。
  • 1999年(平成11年) - 北内、萩生東太鼓台が、御堂筋パレードに出演。下郷太鼓台(川東地区)が新設。大江太鼓台(川西地区)、本郷太鼓台(川東西部地区)、白浜太鼓台(川東地区)が新調
  • 2001年(平成13年) - 澤津太鼓台が、地域伝統芸能まつりに出演。長野太鼓台(上部地区)が新調。
  • 2002年(平成14年) - 宇高太鼓台が、2002 FIFAワールドカップ開会式前夜祭に出演。庄内太鼓台(川西地区)、東雲太鼓台(川東西部地区)が新設。田の上太鼓台(川東地区)が新調。
  • 2003年(平成15年) - 宇高、垣生本郷、町太鼓台が松山春まつりに出演。久保原太鼓台(上部地区)が新設。元船木太鼓台(上部地区)、高祖太鼓台(上部地区)が新調。
  • 2004年(平成16年) - 川東地区の6台(阿島、楠崎、白浜、新田、東浜、又野)が9月の豪雨被害により運行自粛。
  • 2005年(平成17年) - 松乃木太鼓台(川東西部地区)が新設。角野新田太鼓台(上部地区)、中須賀太鼓台(川西地区)、西町太鼓台(川西地区)が新調。
  • 2006年(平成18年) - 口屋太鼓台(川西地区)が新設。
  • 2007年(平成19年) - 市制施行70周年を記念し、国領川緑地にて3回目の統一寄せを開催。上部地区は参加せず、山根公園で市制施行70周年記念統一かきくらべを実施。この様子は、NHK BS2で全国放送された。
  • 2008年(平成20年) - 川西地区で、1966年以降初の週末開催(10月第3金土日)、実施。一宮の杜ミュージアムと名付けられた一宮神社参道に南北120メートルの桟敷席、設置。東田太鼓台(上部地区)が新設。萩生西太鼓台(上部地区)、又野太鼓台(川東地区)が新調。
  • 2009年(平成21年) - 江口太鼓台(川西地区)、東浜太鼓台(川東地区)が新調。
  • 2010年(平成22年) - 新居浜市太鼓祭り推進委員会が、平成22年度高円宮殿下記念地域伝統芸能 活用賞を受賞し、「第18回地域伝統芸能全国フェスティバルにいがた」及び「第10回地域伝統芸能による 豊かなまちづくり大会にいがた」に、岸之下太鼓台が出演。上部地区で週末開催(10月第3金土日)。
  • 2011年(平成23年) - 川東地区から、松神子太鼓台・下郷太鼓台・又野太鼓台が脱会。上部地区で2度目の週末開催実施(10月第3金土日)。
  • 2012年(平成24年) - 上部地区太鼓台運営委員会が解散し4地区太鼓台運営委員会に分裂(但し、山根グラウンド統一かきくらべは実施する)。船木地区太鼓台運営委員会(5台)、角野地区太鼓台運営委員会(4台)、泉川地区太鼓台運営委員会(4台)、中萩地区太鼓台運営委員会(6台)。川東地区(6台)、川東西部地区(8台)、下郷・又野・松神子地区(3台)の計17台による多喜浜駅前かきくらべ、八幡神社かきくらべが復活。
  • 2013年(平成25年) - 震災復興プロジェクトとして宮城県気仙沼市のみなとまつりに口屋太鼓台が参加。川東地区(6台)、川東西部地区(8台)、下郷・又野・松神子地区(3台)の計17台による河川敷公園かきくらべが復活。宇高太鼓台(川東西部)、西原太鼓台(川西)が新調。金栄太鼓台(川西)が新設。
  • 2015年(平成27年) - 治良丸太鼓台(上部)が新設。川東地区では異例の分離開催となる(分裂騒動の深刻化)。
  • 2016年(平成28年) - 上部地区の中筋太鼓台、池田太鼓台、治良丸太鼓台が新調。(旧中筋太鼓台を購入)
  • 2017年(平成29年) - 市制施行80周年を記念し、川西地区、川東地区(川東・川東西部・下又松)、大生院地区による記念行事を実施。本町太鼓台(川西地区)が新設(上部地区の旧池田太鼓台を一式購入)。澤津太鼓台と山端太鼓台が新調。映画も作成
  • 2018年(平成30年) - ふるさと祭り東京に口屋太鼓台が出場。
  • 2019年(平成31年・令和元年) - 川東地区の「下郷・又野・松神子太鼓台運営委員会」と「川東太鼓台運営委員会」が「川東太鼓台運営協議会」として再編。大江太鼓台(川西地区)、多喜浜新田太鼓台(川東地区)、上本郷太鼓台(大生院地区)、喜来太鼓台(大生院地区)が新調。ふるさと祭り東京に庄内太鼓台、金栄太鼓台が出場。
  • 2020年(令和2年)- ふるさと祭り東京に萩生西太鼓台・萩生東太鼓台・岸之下太鼓台が出場。新型コロナウイルス感染症の感染予防のため開催中止。
  • 2021年(令和3年)- 新型コロナウイルス感染症の感染予防のため開催中止(一部で太鼓台展示などを実施)。
  • 2022年(令和4年)- 3年振りの開催(新型コロナウイルス感染症の感染予防のため一部制限)。西町太鼓台(川西地区)、岸之下太鼓台(上部地区)、松木坂井太鼓台(上部地区)が新調。
  • 2023年(令和5年)- コロナ禍終焉による通常開催。庄内太鼓台(川西地区)が新調。上原太鼓台、唐木が新調。
  • 2024年(令和6年) - 岸影太鼓台 (大生院地区) が新調。担ぎ手が事故死。
  • 2025年(令和7年) - 大阪関西万博にて萩生東、岸之下、口屋太鼓台が出場[3]。工場前かきくらべ中止[4]。担ぎ手が二年連続で事故死。

特徴・見どころ

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かきくらべ

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新居浜太鼓祭りの見どころの一つに「かきくらべ」がある。通常は車輪で運行されており、宮入やかきくらべ会場ではその車輪が外されて重さ2トンの太鼓台を200人以上のかき夫の力で担がれる。そして、天高く担ぎ上げる「差しあげ」や、房の割れ方、地面に降ろさずに担ぎ上げている耐久時間などのパフォーマンスを競う。かきくらべは、主に既述した5地区でそれぞれ開催されるほか、2地区以上で合同開催されることもある。また、市内全地区統一寄せも市制施行の10年ごとの周年行事として計画されている。

主要なかきくらべ会場

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  • 川西地区
    • 一宮神社(一宮の杜ミュージアム)(13台)
    • 大江浜多目的広場(13台)
  • 川東地区
    • 多喜浜駅前(17台)
    • 八幡神社(17台)
    • 国領川河川敷(17台)
    • 天神浜通り(9台)
  • 上部地区
  • 大生院地区
    • クスリのアオキ大生院店(11台)
    • 渦井川原(4台)※西条市の太鼓台7台も参加

太鼓台のかき方(担ぎ方)

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寄せがき(山根グラウンド 2019.10.17)
  • 房割り(太鼓のリズムに合わせて太鼓台を揺すり房の先端を割るように揺らす。)
  • 差し上げ(指揮者の合図と太鼓のリズムに合わせて一斉に太鼓台を頭上高く掲げる。)
  • 差し上げ房割り(太鼓台を頭上高く掲げた状態で房割りをする。)
  • 一発差し(太鼓台を担いだ状態から一気に頭上高く掲げる。)
  • 除輪(太鼓台の車輪を外す。)
  • 小勇み(車輪の弾力を利用してかき棒を手で上下し太鼓台を小刻みに揺らす。)
  • 大振り(遅太鼓のリズムに合わせて大きく太鼓台を揺らす。着輪時は差し上げの状態の時のみ出来る。)
  • 差し回し(差し上げの状態を維持しながら太鼓台を回転させる。)
  • 放り投げ(差し上げた状態からさらに高く太鼓台を数回放り上げる。)
  • 差し回し房割り(差し上げの状態を維持し房を割りながら太鼓台を回転させる。)
  • 放り差し(何回か放り上げたあとピタッと差し上げた状態で止める。)
  • 寄せ回し(寄せがきの状態を維持しながら回転する。大回転とも言う。)
  • 寄せがき(2台以上の太鼓台を外側のかき棒を合わせた状態で一斉に差し上げる。)
  • 放り回し(差し上げた状態から何度も太鼓台を連続で放り上げながら差し回しをする。)

船御幸

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船御幸(ふなみゆき)は、豊漁と安全祈願を祈念する行事である。小型船に乗せられた神輿を先導に、大型の専用台船に乗せられた太鼓台が新居浜港本港地区内を一周しながらかきくらべ(さしあげ)などのパフォーマンスを行うこの行事は、新居浜本港周辺にて川西地区が行っている。なお、この船御幸専用台船には、運航関係者とかき夫以外の乗船は禁止されている。

内宮神社石段かきあげ神事

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新居浜太鼓祭りは内宮神社の「太鼓台石段かきあげ神事」からはじまる。毎年10月16日午前4時の早朝から氏子中、「中筋」「北内」「角野新田」「喜光地」の4台の太鼓台が1年おきに奉納の順番を交代しながら内宮神社大鳥居をくぐる。

新居浜市内の太鼓台

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川西地区13台(川西運営協議会所属)

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  • 大江、東町、久保田、新田、江口、西町、中須賀、西原、新須賀、庄内、金栄、本町、口屋

川東地区17台(川東運営協議会、川東西部所属)

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  • 下郷、田之上、松神子、又野、楠崎、新田、白浜、東浜、阿島、町、本郷、山端、浮嶋、澤津、宇高、東雲、松乃木

上部地区20台(船木、角野、泉川、中萩委員会所属)

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  • 長野、池田、久保原、元船木、高祖、新田、中筋、北内、喜光地、上泉、下泉、東田、松木坂井、土橋、上原、本郷、治良丸、萩生東、萩生西、岸之下

大生院地区4台

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  • 上本郷、岸影、喜来、下本郷(隣接する西条市の太鼓台と飯積神社祭礼へ参加)

観光イベントとしての太鼓祭り

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新居浜太鼓祭りは、毎年十数万人の観客で賑わう。このため、祭りを観光資源として活用しようとする動きは昭和時代からある。しかしながら神社の例大祭として地域祭礼及び宗教行為としての側面もあるため行政機関が直接関与することは難しく、このため地方の観光イベントとして広報活動などを行っている。

2007年には愛媛県、新居浜市、及び関連の事業者・団体により、観光資源としてグレードアップを図ろうと、「えひめの祭り観光ブランド化モデル事業」が始まった。これは、全国に誇れる祭りとして情報発信の強化、都市圏域からの観光客数の増大、広域観光ネットワークの形成を狙いとし、入込客数を約30万人~約50万人にしようという構想である。それらの取り組みが、旅行会社による新居浜太鼓祭り見学ツアーの商品化に繋がり、市外からのさらなる観光客増が期待されている。

また、新居浜太鼓祭りは各地の祭りやイベントに参加するなどPRに余念がない。1970年(昭和45年)に大阪府で開催された日本万国博覧会に参加したのを皮切りに、国内外を問わず太鼓台の派遣を行う。

さらに、開催日を従来の固定制から土日を含んだ週末開催に変更し、市外からの観光客の増加を図ろうとする議論がある。2008年(平成20年)は、多くの反対があるなか川西地区が週末開催を実行したが、以降は従来の日程に戻っている。

上部地区でも2011年(平成23年)に週末開催を実行したが、従来の開催日(10月18日)に行われる、氏神である萩岡神社の神輿渡御に参加を決定した岸之下と萩生西の2台を、中萩の運営委員会が除名するなど問題が残った。

祭りと市民気質

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新居浜市出身者は、他地域の大規模な祭りの例にもれず 何よりも祭りを優先し、「盆・暮れ・正月は帰らなくとも、祭りには休みを取ってでも帰省してくる」として祭りに対する強い思い入れを抱く市民が多い。このため かき手たる男性の気合の入った装束のみならず、女性も華々しく着飾って見物するなど、市民にとって一種のハレの場となる。 古くから新居浜太鼓祭りはその歴史的経緯から、自治会間の対抗意識が強く、太鼓台の巨大さ・豪華さを常に競い合っている。また他地区の中古の太鼓台を購入してでも新たに太鼓台を持つ自治会も増えており、年々祭りの規模は増大している。

近年では地域間の対立が加熱して住民同士の激しい口論、ついには祭りの最中に太鼓台を他の太鼓台にをぶつける危険行為が何度も確認され、2025年には地面に降ろされ動けない状態の大江太鼓台に中須賀太鼓台を繰り返し衝突させ大江太鼓台を破損させたとして暴力行為等処罰法違反の疑いで30~40代の中須賀太鼓台の指揮者5名が逮捕される事態となった。近年の対立がエスカレートする傾向に対し行政・警察のほか、市内企業からも懸念や遺憾の意を示されており、2025年には新居浜市内に拠点を持つ住友グループ4社が「参加者のうち、暴力行為に加わった取引企業の従業員が確認された場合は、その企業との取引を停止する」警告を事前に発していたが、騒動を防ぐことはできなかった[5]

祭りにおける事件

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2025年の新居浜太鼓祭りで、10月17日に複数の太鼓台関係者らがトラブルとなり入り乱れる騒ぎが発生。通報を受け愛媛県警察が出動したところ、トラブル当事者の男性の一人が、警察官の胸倉を掴んだり頭を叩いたりした。県警はこの男性を、公務執行妨害現行犯で逮捕した[6]。また、同年、太鼓台を他の太鼓台にをぶつける危険行為により、指揮役5名が暴力行為等処罰法違反容疑で逮捕された[7]11月7日、西条区検は暴力行為等処罰法違反の罪で指揮役ら6人を略式起訴した。同日、西条簡裁は2人に罰金20万円、他4人に罰金15万円の略式命令を出した[8]

批判とアンチ層の存在

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ここまで挙げたように東予地方の主要イベントとして定着する一方、事件・事故が絶えず開催に伴う周辺地域への負担も見られる。そのため批判的な意見やアンチ層の存在なども見られる。 市にも主に・・・

  • 特に早朝や夜間において、事前練習も含め太鼓や笛の音がうるさい。[9]
  • 太鼓台が多すぎる。[10]
  • 「危険行為、喧嘩に関する取り締まりや制裁が甘い。」[11]
  • 参加者やギャラリーの粗暴な振る舞い、マナー違反が目に余る。ポイ捨ての処理に辟易している。[12]
  • 交通障害が大きすぎる。[13]
  • 交通アクセスが悪い。[14]

・・・といったパターンの太鼓祭りに関する批判意見が寄せられており、その結果・・・

  • これらを含め、祭りが嫌いな新居浜市民やその意見が無視されている。[15]
  • これらのことから、「危ないから祭を見に行くな」としている、「祭り離れした」という意見。[16]
  • これらのことから「新居浜市民、愛媛県民として恥ずかしい」、「我が子に新居浜から脱出してほしい」などとする意見。[17]
  • これらのことから、太鼓祭り廃止を望む意見。[18]
  • これらのことから、「もはや暴力団の抗争」とする意見。[19]

・・・といったように、アンチ層もでてきているのが現状である。

学校での祭り集会と子供太鼓台

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新居浜市内の全小学校と上部地区の中学校には、太鼓台が入り「お祭り集会」が開催される。また、「上部地区山根グラウンド統一かきくらべ」では、普通の太鼓台の前座として子供太鼓台が披露される。また、毎年5月の連休に「春は子ども天国」と称して子供太鼓台の運行が行われる。

子供太鼓台は、通常の太鼓台に比べ大きさは小さく、他地域の太鼓台とほぼ同様であるが、指揮者など太鼓台における役割分担はほぼそのまま踏襲されている。

子供太鼓台との区別のため、地元では通常の太鼓台を「大人太鼓台」と呼ぶのが一般的である。

子供太鼓台は文字通り子供が主体となるものの、大人がサポートに入る他、大人がかくこともある。

地方祭休業

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新居浜では、祭り期間中の「地方祭休業」が通例化している。地元企業を中心に休業、病院や診療所は休診、学校は休校となるところが多い。元日に近い様相になるが、官公庁、銀行などは通常業務を行う。ただし、有給休暇を消化し祭りに参加する市民も多く、行政でも地方祭での有給休暇消化を奨励している。ちなみに、新居浜市・西条市は相互で越境しての通勤者がままある都市であるが、隣市の西条祭りの参加者は、新居浜市の地方祭休業との日程差を有給休暇の消化で穴埋めする。したがって、この祭りの期間中は、休業状態となる企業や各部署も少なくない。

交通への影響

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かきくらべ会場などの付近は、太鼓台の進入路を確保する目的などで車両進入禁止の臨時の交通規制が行われる。それ以外にも、かきくらべ会場周辺では太鼓台が道路を塞ぐ上[注 1]、県外、市外からの見物客の車両などによる大渋滞が毎年発生している。

路線バスは迂回運行、臨時運休となる便が出る他、近年では太鼓台の運行状況によっては経路変更や区間運休を行う可能性があると示した「条件付き運行」が行われるうえでの運行ダイヤの大幅な改変や遅延も頻繁に発生している。

一方、新居浜市では祭り期間中にも帰省ラッシュが発生する。せとうちバスは例年この時期、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始同様、関東・関西方面からの高速バスを増便して対応しており、また日時や時間帯により新居浜インターチェンジを先頭に渋滞が発生している。

また、新居浜市を走る予讃線平成に入り電化が行われたが、新居浜市内では架線の下を太鼓台が通れるよう、高い位置に架線を引いている[20]

テレビ中継・特集など

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NHKや民放各社(フジテレビ、日本テレビ、TBS、テレビ朝日系列など)でこれまでにも多くの新居浜太鼓祭りの特集が放映されている。

脚注

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注釈

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  1. 太鼓台はかきくらべ会場などへの移動に、交通への影響が大きい片側一車線の幹線道路(国道11号など)をさけ、裏街道や2車線以上の太い道路を運行するようにしているが、地理上幹線道路の通行を避けて通れない場合がある。

出典

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  1. 新居浜市「太鼓台の歴史概説」
  2. 山城国祇園をルーツにした祭礼が起源と伝わる。(昭和20年代発刊の「写真で見る日本」では新居郡祭礼の起源として「嵯峨天皇尊崇」と掲載されている。)祭興舎
  3. 2025大阪・関西万博太鼓台派遣”. 新居浜市 (2025年5月9日). 2025年10月3日閲覧。
  4. 市長「平和運行の徹底を要請」新居浜市太鼓祭り16日開幕 住化愛媛工場前はルート外れる【愛媛】”. テレビ愛媛 (2025年10月1日). 2025年10月3日閲覧。
  5. 住友4社が「取引停止」警告の新居浜太鼓祭り、それでも突進し暴力発生…「明日覚えとけよ」と怒号も”. 読売新聞オンライン (2025年10月19日). 2025年10月19日閲覧。
  6. FNNプライムオンライン 2025年10月18日
  7. 住友4社が警告した新居浜太鼓祭り、担ぎ手をあおり太鼓台に50回衝突させた疑いで指揮役5人逮捕”. 読売新聞オンライン (2025年10月19日). 2025年10月19日閲覧。
  8. “新居浜太鼓祭りで危険行為 中須賀太鼓台指揮者ら6人略式起訴”. 愛媛新聞. 2025年11月7日. 2025年11月10日閲覧.
  9. 新居浜市:みなさんからのご意見と回答 2016年10月「新居浜太鼓祭りについて」・2019年9月「山根公園の太鼓台練習について」・2022年10月「山根公園での太鼓練習について」・「新居浜太鼓祭り前の練習について」・2024年10月「太鼓祭りを止めろ について」・「太鼓台の騒音公害について」
  10. 新居浜市:みなさんからのご意見と回答 2016年10月「新居浜太鼓祭りについて」
  11. 新居浜市:みなさんからのご意見と回答 2016年10月「新居浜太鼓祭りについて」・2022年10月「新居浜太鼓祭りの在り方」・「本年度祭りに関して」・「新居浜太鼓祭りへの提言」・2024年10月「新居浜太鼓祭り(川西地区)について」・「あかがねミュージアムにおける東町太鼓台の展示についての抗議文」・「新居浜太鼓祭りについて」・「新居浜太鼓祭りについて」
  12. 新居浜市:みなさんからのご意見と回答 2016年10月「新居浜太鼓祭りについて」・2022年10月「昭和通りについて」・「本年度祭りに関して」・「新居浜太鼓祭りへの提言」・2024年10月「新居浜太鼓祭り(川西地区)について」・「新居浜太鼓祭りについて」
  13. 新居浜市:みなさんからのご意見と回答 2016年10月「新居浜太鼓祭りについて」
  14. 新居浜市:みなさんからのご意見と回答 2022年10月「新居浜太鼓祭りへの提言」・「新居浜太鼓祭りへの提言」
  15. 新居浜市:みなさんからのご意見と回答 2019年9月「山根公園の太鼓台練習について」・2022年10月「山根公園での太鼓練習について」・2024年10月「太鼓祭りを止めろ について」
  16. 新居浜市:みなさんからのご意見と回答 2024年10月「新居浜太鼓祭り(川西地区)について」・「新居浜太鼓祭りについて」
  17. 新居浜市:みなさんからのご意見と回答 2022年10月「本年度祭りに関して」・2024年10月「新居浜太鼓祭り(川西地区)について」・「新居浜太鼓祭りについて」
  18. 新居浜市:みなさんからのご意見と回答 2024年10月「太鼓祭りを止めろ について」
  19. 新居浜市:みなさんからのご意見と回答 2024年10月「新居浜太鼓祭りについて」
  20. JR予讃線 電化30年を振り返る NHK松山放送局、2023年3月23日(2023年6月29日閲覧)。

参考文献

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  • 新居浜市 『―勇壮華麗な男祭り― 新居浜太鼓祭り』 新居浜市、2007年。

関連項目

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外部リンク

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