感動ポルノ

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感動ポルノ(かんどうポルノ、英語: Inspiration porn) とは、2012年障害者人権アクティヴィストであるステラ・ヤングが、オーストラリア放送協会のウェブマガジン『Ramp Up』で初めて用いた言葉である[1]

概要[編集]

ステラによれば、この言葉は、障害者が障害を持っているというだけで、あるいは持っていることを含みにして、「感動をもらった、励まされた」と言われる場面を表している[2][3]。そこでは、障害を負った経緯やその負担、障害者本人の思いではなく、ポジティブな性格や努力する(=障害があってもそれに耐えて・負けずに頑張る)姿がクローズアップされがちである。「清く正しい障害者」が懸命に何かを達成しようとする場面をメディアで取り上げることがこの「感動ポルノ」とされることがある[4]。また紹介されるのは常に身体障害者であり、精神障害者発達障害者が登場することがほとんどないとする指摘もある[5]

日本においては2016年8月28日にNHK Eテレが『バリバラ〜障害者情報バラエティー〜』「検証!『障害者×感動』の方程式」で感動ポルノを取り上げ、裏番組に当たる24時間テレビを批判した[6][7]

脚注[編集]

  1. ^ Young, Stella (2012年7月3日). “We're not here for your inspiration - The Drum (Australian Broadcasting Corporation)”. Abc.net.au. 2016年7月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月29日閲覧。
  2. ^ Young, Stella. “Stella Young: I’m not your inspiration, thank you very much | TED Talk”. TED.com. 2015年8月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年8月19日閲覧。
  3. ^ Heideman, Elizabeth (2015年2月2日). “"Inspiration porn is not okay": Disability activists are not impressed with feel-good Super Bowl ads”. 2016年4月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年8月19日閲覧。
  4. ^ 「障害者を感動話に」方程式批判”. 毎日新聞 (2016年8月28日). 2016年8月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年8月28日閲覧。
  5. ^ イシゲスズコ (2016年9月3日). “「障害者の感動ポルノ」を巡る議論で、私たちが見落としていること”. LITALICO. 2016年11月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月24日閲覧。
  6. ^ 岩下恭士 (2016年9月17日). “全盲記者・岩下恭士のユニバーサロン「感動ポルノ」は要らない /東京”. 毎日新聞地方版. http://mainichi.jp/articles/20160917/ddl/k13/070/006000c 2016年9月17日閲覧。 
  7. ^ 今一生. “24時間テレビを感動ポルノと批判した「バリバラ」の快挙”. iRONNA. 2016年9月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月17日閲覧。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]