後藤啓二

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後藤 啓二(ごとう けいじ、1959年7月30日 - )は、日本弁護士。兵庫県弁護士会所属。ECPAT/ストップ子ども買春の会の顧問弁護士。全国犯罪被害者の会顧問弁護士。Think Kids(シンクキッズ)こどもの虐待・性犯罪をなくす会代表理事。

経歴[編集]

兵庫県神戸市出身。灘高校東京大学法学部を経て1982年警察庁に入庁。大阪府警察本部生活安全部長、愛知県警察本部警務部長、内閣官房内閣参事官を歴任。

在職中の1992年、4度目の挑戦で司法試験に合格。2005年5月に警察庁を退職。8月に弁護士登録し西村ときわ法律事務所に入所、その後、2008年7月に後藤コンプライアンス法律事務所を設立。

2010年7月に行われた第22回参議院議員通常選挙みんなの党から比例代表で出馬するも落選。

活動[編集]

児童買春・ポルノ禁止法を改正し、児童ポルノの単純所持や、18歳未満のキャラクターの性描写を含んだマンガやアニメ(後藤はこれらを「準児童ポルノ」と呼称している)の製作と販売の禁止を訴えている[1][2][3]。また東京都青少年問題協議会の委員として、18歳未満のキャラクターの性描写を含んだマンガやアニメを青少年に販売することを禁止するとした東京都青少年健全育成条例改正案(2010年)の草案作りにも携わった[4]

反児童ポルノ活動のきっかけは、1998年、フランスにて開催された国際刑事警察機構の会議に参加した時、司会者から「児童ポルノ大国から1人でやって来た勇敢な人物」と紹介され、各国の捜査関係者らに頭を下げる他に無かったという経験であると語っている[3]

児童虐待死ゼロをめざして署名活動を行い、3万5千人の署名と要望書を安倍晋三宛てに提出するなど、児童虐待防止に必要な法改正を役所や政党に働きかけている[5]

主義・主張[編集]

2016年9月の日本経済新聞の記事で、後藤は児童虐待防止に関しては以下のように主張している。

虐待抑止に最も効果的なのが児相と警察の情報共有と連携の強化である。しかし、情報共有も連携しての活動もほとんどない。昨年に東京都足立区でウサギ用ケージに3歳児を監禁し虐待死させた事件では児相は十分な家庭訪問をせず、警察に通報したのは殺害された1年以上も後だった。当初から情報共有し連携して家庭訪問していれば悲惨な虐待死は防ぐことができた。この事件の起訴直後に東京都に要望書を提出したが、それでも情報共有は進まない。役所は縦割りで、他機関の関与を嫌う。あるいは情報共有すると責任を負うことになると懸念する。子どもの命など眼中にないようだ。通報があって1回だけ訪問して虐待がなくなるわけがない。虐待にはそれぞれの家庭事情がある。虐待のエスカレートを防ぐには、数多く訪問して子どもの安否を確認し、親を指導・支援する必要がある。しかし児童福祉司1人当たりが抱える虐待は約140件に上る。児相の職員は少なく、ほとんどが家庭訪問すらできない。英国や米国の児童相談所にあたる児童保護部局は日本の児相の20~30倍の体制を整えた上で、虐待情報を警察と全件共有し原則共同で活動している。子どもへの虐待は一機関だけで対応できるほど甘いものではない。2016年5月成立の改正児童福祉法・児童虐待防止法には、厚生労働省と警察庁の反対で児相と警察の情報共有を盛り込むことができなかった。ただ各党に働きかけた結果、参院厚生労働委員会が「漏れなく確実に(情報)共有されるよう必要な検討を行う」という付帯決議を全会一致でつけてくれたのが救いである。そもそも児相と警察の情報共有は自治体でできる話だ。高知県は2008年から実施している[5]

著書[編集]

  • 『会社法・施行規則が定める内部統制 取締役会・取締役・監査役のための実務対応』(中央経済社、2006年)
  • 『企業コンプライアンス』(文藝春秋、2006年)
  • 『なぜ被害者より加害者を助けるのか』(産経新聞出版、2008年)
  • 『リスク要因からみた企業不祥事対応の実務』(中央出版社、2008年)
  • 『日本の治安』(新潮社、2009年)

脚注[編集]

外部リンク[編集]