宮古島まもる君

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宮古島まもる君
宮古まもる君。宮古島市高野の県道83号線にて撮影
多良間空港前に立つ「多良間まもる君」

宮古島まもる君(みやこじままもるくん)は、沖縄県宮古島警察署管内にあたる宮古列島の道路などに設置されている警察官人形の愛称である。宮古まもる君(みやこまもるくん)と呼ばれることもある。2016年現在19基が設置されており[1]、全員が兄弟という設定である[2][注 1]

概要[編集]

身長180cm、体重5kg(足には50kgのおもり装着)。手作業で塗装を行っているため、1基ごとに顔が異なる[3]。伝統的には「キモ」(気持ち悪い、不気味)系の顔であるが、世代の新しいものは美形となる傾向がある[4]。誕生日は「ミヤコ」(385)の語呂合わせで1991年(平成3年)8月5日。2011年には妹まる子が登場している[5]

臨時に振り込め詐欺啓発のために駆り出されたり、一日税務署長を務めたりなど、その注目度を利用した「まもる君」の活動は多岐にわたる[6]

沿革[編集]

1996年[7]に宮古地区交通安全協会宮古島内に5基を設置。1998年には宮古島に15基、伊良部島に1基がさらに設置された。2009年には宮古空港にも1基が設置されているが、この時点で腐食や土台の破損によって合計19基となっていた[3][注 2]。なお、生産していた工場はすでに閉鎖されており、新たなまもる君の設置は難しい状態となっている[7]

2010年3月12日多良間島多良間空港に1基が設置された。これはもともと宮古島の上野の大嶺に設置されていたまもる君が「人事異動」されたもので[9][10]、「多良間まもる君」とも呼ばれている[10][11]。このような「人事異動」は、宮古島市内ではしばしば行われている[注 3]

2012年1月27日には、宮古島市より「宮古島まもる君」と妹の「まる子ちゃん」に特別住民票が交付されている。住所は宮古島警察署の所在地とされた[14]

2013年8月には、東平安名岬入口に「宮古島まもる君」と「まる子ちゃん」の写真撮影用パネルが設置された[15]

2017年3月16日には、宮古島地区交通安全協会の60周年記念事業として、県道78号(城辺線)のあたらず市場前に宮古島まもる君の石像が設置され、除幕式が行われた[16][17]

事件・事故[編集]

2011年9月17日、2体のまもる君の足やヘルメットが壊される事件が発生。棒などで殴るなどの行為を受けたとみられている。宮古島署は器物損壊容疑で捜査を開始した[18][19][20]。その後長年修理に携わってきたボランティアの人物(顔面の修復についてもこの人物による)により、10月6日までに修復は完了した[21][22]

2016年2月2日には、乗用車同士の出合い頭の衝突事故のはずみで、平良下里の交差点に配置されていた1体に車がぶつかり破損[23]、同月22日には市長の下地敏彦黒糖持参で宮古島署に『見舞い』に訪れた。[24]。この「まもる君」は4月8日に復職。この時、立番勤務による交通安全への貢献が評価され、19体全員が警視待遇巡査長から警視待遇巡査部長に昇任した[25]

派生商品[編集]

2009年12月、『宮古まもる君のうた』が発売された。これは下地暁が2007年に宮古島警察署の一日署長を務めたことをきっかけにして作成されたもので、2人の少女[注 4]によるローカルユニット「パニパニJr」のデビュー曲でもあり、「第8回クイチャーフェスティバル2009」でお披露目された。この曲は2010年8月に携帯着うたサイトの「沖縄ちゅらサウンズ」で10週連続1位となり、MONGOL800の「小さな恋のうた」に次いで史上2位の記録を樹立した[26][27]

また、宮古島市では、鉛筆やボールペン等の文房具・携帯ストラップ・クッキー・清涼飲料水等のキャラクター商品が販売されて人気となっている[28][29]

CS放送「ガンバレ日本プロ野球!?」の宮古島キャンプ編では、出演の金村義明によって勝手に「タイラさん」と名付けられ、同番組でオリジナルのTシャツが販売されたこともある。[30]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 名前は「すすむ君」「いさお君」「たかや君」「こうじ君」「りょうぞう君」「まさお君」「かずき君」「たくま君」「ひとし君」「あつし君」「きよし君」「いずる君」「まさかつ君」「てつや君」「まもる君」「じゅんき君」「としお君」「いたる君」「つよし君」と妹の「まる子ちゃん」である。
  2. ^ 『パーフェクトガイド』p.25では1991年に7基設置、1998年に更に10基増員とされている。宮古毎日新聞では1991年に登場し5基設置、2008年に10基増員、さらに2009年に4基増員としている[8]
  3. ^ 『パーフェクトガイド』p.47によれば、同書の取材中にも2件の「人事異動」が行なわれている。そのほか2011年現在長北に立っている「まもる君」は2回の移動が行なわれ、「放浪するまもる君」と呼ばれている(p.23)。2011年11月には、3体の「まもる君」が、長北→海宝館前、東平安名岬入口→恵商店5差路(平良字東仲宗根)、西辺小学校前→ブティックエレム前(平良字下里)にそれぞれ異動した[12]。2016年4月には下里の公設市場から伊良部大橋の伊良部側への異動が行われている[13]
  4. ^ 1997年生まれのミッキーと1999年生まれのなっつ。

出典[編集]

  1. ^ 交通安全協会と「まもる君」に地域貢献賞 宮古新報、2016年10月19日
  2. ^ 『パーフェクトガイド』p.5
  3. ^ a b 警官ロボ 空港に“配置” 19基目の「宮古まもる君」 - ウェイバックマシン(2010年1月14日アーカイブ分) 沖縄タイムス、2009年12月15日
  4. ^ 『パーフェクトガイド』p.46
  5. ^ 「宮古島まもる君」20歳に 妹も着任 - ウェイバックマシン(2011年9月25日アーカイブ分) 沖縄タイムス、2011年8月14日
  6. ^ 『パーフェクトガイド』p.41
  7. ^ a b 「宮古島まもる君」受難なぜ? 落書き、破損“つらさ耐え”立ち番 琉球新報、2011年9月24日
  8. ^ “観光客に大人気/宮古島まもる君です”. 宮古毎日新聞. (2011年1月1日). http://www.miyakomainichi.com/2011/01/12476/ 2011年10月9日閲覧。 
  9. ^ 『パーフェクトガイド』p.36・45
  10. ^ a b 多良間「まもる君」設置、飲酒運転の根絶訴え 宮古新報、2010年3月13日
  11. ^ 『パーフェクトガイド』p.47 - 顔写真に添えて、「ボクが多良間島まもる君です」と表記がなされている。
  12. ^ 「まもる君」3体に異動辞令/地区安全協と宮古島署 宮古毎日新聞、2011年11月10日
  13. ^ まもる君、立番勤務に復職/けがから回復 宮古毎日新聞、2016年4月19日
  14. ^ 宮古島まもる君ら住民登録、宮古島市民に 宮古新報、2012年1月28日
  15. ^ まもる君・まる子ちゃん」設置/東平安名崎入口 宮古毎日新聞、2013年8月11日
  16. ^ まもる君の石像除幕/安協60周年記念事業 宮古毎日新聞、2017年3月17日
  17. ^ 宮古島まもる君の石像設置 宮古新報、2017年3月17日
  18. ^ “「宮古島まもる君」2体に“暴行” 署が捜査”. 沖縄タイムス. (2011年9月18日). http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-09-18_23604/ 2011年10月9日閲覧。 
  19. ^ 『琉球新報』2011年9月18日
  20. ^ “無残、「まもる君」壊される/交通安全のシンボル”. 宮古毎日新聞. (2011年9月19日). http://www.miyakomainichi.com/2011/09/23731/ 2011年10月9日閲覧。 
  21. ^ “「宮古島まもる君」徐々に回復”. 沖縄タイムス. (2011年9月22日). http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-09-22_23781/ 2011年10月9日閲覧。 
  22. ^ “壊された2体の修復完了/宮古島まもる君”. 宮古毎日新聞. (2011年10月9日). http://www.miyakomainichi.com/2011/10/24539/ 2011年10月9日閲覧。 
  23. ^ 宮古島まもる君、身をていして人命守る? 沖縄タイムス、2016年2月3日(2016年2月29日閲覧)
  24. ^ 入院中の宮古島まもる君、市長がお見舞い 沖縄タイムス、2016年2月23日(2016年2月29日閲覧)
  25. ^ 「まもる君」が昇任/宮古島署 交通安全功労を評価/辞令交付し復職祝う 宮古毎日新聞、2016年4月9日
  26. ^ 夢は武道館ライブ 紅白に出場 携帯着うた10週1位 パニパニJr 琉球新報、2010年8月3日
  27. ^ 『パーフェクトガイド』pp.14-15
  28. ^ 宮古島キャラ商品続々 「まもる君」「みーや」人気 琉球新報、2010年8月13日
  29. ^ 『パーフェクトガイド』p.28
  30. ^ がんばれ日本プロ野球TJ SPORTS online shopスタッフブログ、2009年1月20日(2017年1月17日閲覧)

参考文献[編集]

  • 長濱稔、モリヤダイスケ(編)、2011、『宮古島まもる君パーフェクトガイド』、あどびず

外部リンク[編集]