吾峠呼世晴
吾峠呼世晴 | |
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生誕 |
1989年5月5日(35歳) 日本・福岡県 |
国籍 | 日本 |
職業 | 漫画家 |
活動期間 | 2014年 - |
ジャンル | ダーク・ファンタジー |
代表作 | 『鬼滅の刃』 |
受賞 |
JUMPトレジャー新人漫画賞佳作(2013) 野間出版文化賞(2020) 芸術選奨新人賞(2020) |
サイン |
吾峠 呼世晴(ごとうげ こよはる、1989年5月5日[1] - )は、福岡県出身の日本の漫画家である[2]。
経歴
24歳の時に「どうせダメだろう」と処分するつもりだった読切作品「過狩り狩り」を、家族の「どうせならいちばん好きな雑誌に送ってみたら」という後押しを受け『少年ジャンプ』に初めて投稿した[3]。同作は第70回(2013年4月期)JUMPトレジャー新人漫画賞(審査員:篠原健太)の佳作を受賞[4]。『少年ジャンプNEXT!!』(集英社)2014 vol.2に「文殊史郎兄弟」を掲載しデビュー。
第9回金未来杯にエントリーし、『週刊少年ジャンプ』2014年39号で「肋骨さん」を掲載した[5]。だがその後、連載用のネームがなかなか通らない[注 1]時期が続いた。吾峠は「2015年の間に連載を獲れなければ漫画家を辞める」という意気込みで制作にあたったが、「蠅庭のジグザグ」「鈍痛風車(どんつうかざぐるま)」の連載ネームが2作続けて落ちてしまい、もうあとがない状況に陥ってしまう[3][6]。
そこで担当編集の片山達彦から原点回帰を提案され、「過狩り狩り」をベースとしたネーム「鬼殺の流(きさつのながれ)」の第一話から第三話を執筆[6]。最終的な修正を経ていまの「鬼滅の刃」となる。これが連載会議を通過し、『ジャンプ』2016年11号から2020年24号まで連載[7]。「鬼滅の刃」は2019年のテレビアニメ化を起点に、社会現象になるほどの出世作となった[8]。 「鬼滅の刃」のヒットに伴う出版界全体への貢献が評価され、2020年度野間出版文化賞及び芸術選奨新人賞(メディア芸術部門)を受賞した[9][10]。
2021年2月17日、アメリカのニュース雑誌『タイム』において、さまざまな分野で世界をリードすると期待される「次世代の100人」に日本人で唯一選出された[11]。
人物
「眼鏡をかけたワニ」を自画像とすることからワニ先生とも呼ばれる[12][13]。
好きな漫画について、「『ジョジョの奇妙な冒険』から『クレヨンしんちゃん』まで何でも好き」と答えている[14]。その他、『銀魂』が大好きであり[3]、「ジャンプに漫画を送るきっかけは銀魂でした。感謝」とコメントしている[15]。また、ミュージシャンの平沢進の大ファンである[16]。
作品リスト
漫画作品
- 2020年5月現在
- 凡例
- 〈掲載誌〉WJ:週刊少年ジャンプ、NEXT!!:少年ジャンプNEXT!!、J+:少年ジャンプ+(いずれも集英社)。(再):再掲載
- 「収録」欄は収録単行本を「略号-x」の形で示す。略号対応については#漫画単行本を参照
- 「x」は各単行本内での収録順を示す
連載作品 | 読切作品 |
作品名 | 種類 | 掲載誌 | 収録 | 注記 |
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過狩り狩り | 読切 | 雑誌未掲載(2013年投稿) J+ 2016年2月15日(再) |
短-1 | 第70回JUMPトレジャー新人漫画賞佳作受賞作。45頁 |
文殊史郎兄弟 | NEXT!! 2014 vol.2 J+ 2016年2月22日(再) |
短-2 | デビュー作。45頁 | |
肋骨さん | WJ 2014年39号 J+ 2016年2月29日(再) |
短-3 | 第9回金未来杯エントリー作。47頁 | |
蠅庭のジグザグ | WJ 2015年21号 J+ 2016年3月7日(再) |
短-4 | センターカラー。47頁 | |
鬼滅の刃 | 連載 | WJ 2016年11号 - 2020年24号 | き | 初連載 |
書籍
漫画単行本
- 2020年12月現在。
- 「略」欄は上記#漫画作品の収録欄で用いている略号を示す。
連載作品 | 短編集 |
書名 | 発行 | レーベル | 発行年 | 巻 | 略 |
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鬼滅の刃 | 集英社 | ジャンプ・コミックス | 2016年 - 2020年 | 23 | き |
吾峠呼世晴短編集 | 集英社 | ジャンプ・コミックス | 2019年 | 1 | 短 |
脚注
注釈
出典
- ^ ジャンプ展vol.3 公式図録より。
- ^ “累計6000万部超え「鬼滅の刃」-“女性作者”の素顔と“まもなく連載終了”の事情”. 「週刊文春」編集部 (2020年5月16日). 2020年5月19日閲覧。
- ^ a b c “『鬼滅の刃』大ブレイクの陰にあった、絶え間ない努力――初代担当編集が明かす誕生秘話”. 2020年2月5日閲覧。
- ^ “2013年JUMPトレジャー新人漫画賞受賞作”. 集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト. 2016年2月21日閲覧。
- ^ “ジャンプで新鋭が描く心優しき少年の冒険譚、連載記念に過去の読切も公開”. コミックナタリー. ナターシャ (2016年2月15日). 2020年5月26日閲覧。
- ^ a b ジャンプ・コミックス 「鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録」より。
- ^ “「鬼滅の刃」4年3カ月の連載に幕”. コミックナタリー. ナターシャ (2020年5月18日). 2020年5月18日閲覧。
- ^ “『鬼滅の刃』完結?ジョジョ方式で続く?予想合戦が過熱 過去ジャンプ作品から展開考察”. ORICON NEWS (2020年5月15日). 2020年5月18日閲覧。
- ^ “野間出版文化賞 | 講談社”. www.kodansha.co.jp. 2020年11月2日閲覧。
- ^ “令和2年度(第71回)芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞の決定について | 文化庁”. www.bunka.go.jp. 2021年3月3日閲覧。
- ^ "「タイム」誌 次世代の100人 「鬼滅の刃」作者 吾峠呼世晴さん". NHK NEWS WEB. 日本放送協会. 18 February 2021. 2021年2月18日閲覧。
- ^ “【鬼滅の刃 完結】無惨を撃破からラスト6週の盛り上がりを振り返る【ネタバレ注意】”. ねとらぼ. ITmedia (2020年5月18日). 2020年5月26日閲覧。
- ^ “「鬼滅の刃」ワニ先生と「100日後に死ぬワニ」の関係 ツイッターで思わぬ混乱”. J-CASTニュース. 2020年6月3日閲覧。
- ^ 『少年ジャンプNEXT!!』2014 vol.2 p.406.
- ^ 『週刊少年ジャンプ』2018年42号 p484. 目次コメント。
- ^ ジャンプ・コミックス「鬼滅の刃」第5巻 巻末より。