久永実木彦

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久永 実木彦ひさなが みきひこ
誕生 東京都
職業 小説家
国籍 日本の旗 日本
活動期間 2017年 -
ジャンル SF小説ホラー小説幻想文学
主な受賞歴 第8回創元SF短編賞
デビュー作 「七十四秒の旋律と孤独」
ウィキポータル 文学
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(ひさなが みきひこ、4月9日 -)は、日本小説家SFホラー幻想文学作家東京都出身。日本SF作家クラブ会員。

経歴・人物[編集]

2017年久永み公彦名義で応募した「七十四秒の旋律と孤独」にて第8回創元SF短編賞を受賞しデビュー。受賞を機に筆名を久永実木彦にあらためる。

2021年、受賞作を表題とした初の単著『七十四秒の旋律と孤独』にて第42回日本SF大賞最終候補。2022年、『紙魚の手帖 vol.06 AUGUST 2022』に掲載された短編「わたしたちの怪獣」にて第43回日本SF大賞最終候補。2023年、同候補作を表題とした作品集『わたしたちの怪獣』にて第44回日本SF大賞最終候補となる。三年連続の最終候補選出は、日本SF大賞史上初の快挙である。

詩的な文体、幻想的かつ文学的な作風を持つ。ゲームクリエイター小島秀夫は、「詩的な文体で新時代の物語と現代人を語る。(中略)彼はキング村上春樹に感染して産まれた小説界のデル・トロだ」と評している。[1]

2019年より2022年まで、小説執筆の傍ら、オーディオブック配信サービスのKikubonにてインターネットラジオ番組「読んで実木彦」[2]のパーソナリティーを務めた。

エピソード[編集]

  • 好きなクリエイターとして、小説家にスティーヴン・キング、村上春樹、映画監督にM・ナイト・シャマラン、漫画家に荒木飛呂彦を挙げている[3]
  • 愛妻家、愛猫家であり、著書やWebサイトのプロフィールに小説家の表記と併記するのが恒例となっている[4]
  • 愛猫の名前はおやつである[5]

受賞・候補歴[編集]

  • 2017年、「七十四秒の旋律と孤独」(短編)で第8回創元SF短編賞を受賞[6]
  • 2021年、『七十四秒の旋律と孤独』(作品集)で第42回日本SF大賞最終候補[7]
  • 2022年、「わたしたちの怪獣」(短編)で第43回日本SF大賞最終候補[8]。(「短編作品単体での最終候補」および「雑誌掲載のみで書籍化されていない作品での最終候補(選出時点)」の二点において日本SF大賞史上初)
  • 2023年、『わたしたちの怪獣』(作品集)で第6回飯田賞受賞[9]
  • 2023年、『わたしたちの怪獣』(作品集)で「ヒデミス!2023 小島秀夫が選んだミステリー・ゴールデン・ダズン」選出[1]
  • 2023年、『わたしたちの怪獣』(作品集)で第44回日本SF大賞最終候補[10]。(三年連続の最終候補選出は日本SF大賞史上初)

作品リスト[編集]

単著[編集]

アンソロジー掲載作品[編集]

雑誌等掲載作品[編集]

小説
  • 「口風琴」 - 『Webミステリーズ!』(東京創元社、2019年6月28日配信)
  • 「わたしたちの怪獣」 - 『紙魚の手帖』vol.06 AUGUST 2022(東京創元社)
  • 「天国には行けないかもしれない」 - 『Kaguya Planet』(VG+、2023年3月25日配信)
エッセイ
同人誌
  • 「帳尻が合う」 - 『ウカイロ9号 "THE END IS THE BEGINNING IS THE END"』(ウカイロ(同人誌)、2019年8月11日)
  • 「ガラス人間の恐怖」 - 『Sci-Fire 2021』(Sci-Fire(同人誌)、2021年11月23日)
  • 『パトリックのためにも』(久永実木彦個人サークル ヨーグルトに咲く花(同人誌)、2022年11月20日)

  【収録作品】パトリックのためにも/PADS/宇宙の果てのソファ/他、全21編

  • 「鼻の猫」 - 『猫についての話』(ふわふわでとてもえらい(同人誌)、2023年5月21日)

朗読用作品[編集]

  • 「猫にレンズ」 - 『オンラインde朗読祭り』(NPO法人声物園、2021年2月21日配信)

出演配信[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b ヒデミス!2023 小島秀夫が選んだミステリー・ゴールデン・ダズン
  2. ^ 読んで実木彦
  3. ^ 日本SF作家クラブ会員情報|久永実木彦
  4. ^ 久永実木彦(@10tombs)-Twitter
  5. ^ 『わたしたちの怪獣』著者あとがきより。
  6. ^ 第8回創元SF短編賞
  7. ^ 第42回日本SF大賞
  8. ^ 第43回日本SF大賞
  9. ^ 第6回飯田賞贈呈式
  10. ^ 第44回日本SF大賞

外部リンク[編集]