ロンド・ファン・フラーンデレン

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ロンド・ファン・フラーンデレン
最大の難所コッペンベルフを上るロジェ・デフラミンク
概要
開催時期 4月上旬
開催地域  ベルギー
Flag of Flanders.svg フランデレン地域
英語名 Tour of Flanders
地域名 Ronde van Vlaanderen (フラマン語(オランダ語))
Tour des Flandres (フランス語
愛称 RVV
deRonde(de Ronde = en:the Ronde)
クラシックの王様
分野 ロードレース
カテゴリー UCIワールドツアー
形態 ワンデイレース
歴史
初回開催年 1913年
開催回数 101回(2017年)
初代優勝者 ベルギーの旗 ポール・ドマン
最多優勝者 3回:
ベルギーの旗 アシエル・ビュイス
イタリアの旗 フィオレンツォ・マーニ
ベルギーの旗 エリック・ルマン
ベルギーの旗 ヨハン・ムセウ
ベルギーの旗 トム・ボーネン
スイスの旗 ファビアン・カンチェラーラ
直近優勝者 ベルギーの旗 フィリップ・ジルベール(2017年)
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ロンド・ファン・フラーンデレン(: Ronde van Vlaanderen)とは、自転車プロロードレースの一つで、ベルギーフランデレン地域を走るワンデーレースである。1913年から行われており、日本では、フランス語ツール・デ・フランドル(Tour des Flandres)の名前でも知られている。

ロードレース人気の高いベルギーでも特に熱心なファンが多いとされるフランデレン地域における最も格式の高いレースであり、沿道はびっしりと観客によって埋め尽くされ、熱狂的な声援が送られる。

概要[編集]

モニュメント」の一つに数えられるだけでなく、パリ~ルーベと並んでクラシックレースの頂点として存在しており、「北のクラシック」として3月の下旬か4月の上旬の日曜日に開催される。優勝者には最大級の賛辞が与えられるため、地元ベルギー出身の選手やワンデーレースを得意とする選手からは、もっとも勝ちたいレースの一つに挙げられることが多い。

しかしレース内容は、勝利の栄誉に比例するようにきわめて過酷である。250kmを超える長距離[1]に加え、後半からは石畳の急坂が連続して登場し、厳しい勾配や段差による振動で選手たちを苦しめる。さらにこの季節のフランデレン地域に特有な、めまぐるしく変わる天気によって、しばしば氷雨や強風が選手たちに襲い掛かり、レース展開を予想もつかない方向に狂わせる。

幼い頃から石畳の上を走る体験をしているベルギー人に有利なレースとされており、事実2011年までの95回大会のうちベルギー人の優勝は67回を数えている。

レースの特徴[編集]

ミュール[編集]

ヘラールズベルヘンのミュール

本レース最大の特徴は「ミュール(Muur:壁の意)」と呼ばれる、距離にして500m~2km、最大斜度10%以上、時には20%を超える急坂である。

毎年20前後がコースに組み込まれており、その半数は石畳であるため、ロードバイクで走行するのは大変過酷である。アスファルトやコンクリートの舗装に較べると滑りやすいうえ、20%超の勾配ともなると、レース用の細いタイヤでは空転してしまうこともあり、選手は常に転倒の危険にさらされる。加えてこれらの「ミュール」の幅は自動車ではすれ違えないほど狭く、集団後方からの追い抜きは困難を極める。

そのためミュールを集団で通過している際に転倒やメカトラブルなどのアクシデントが起きたことが原因で、そこを先頭とした渋滞が発生してしまい、選手が自転車から降りて坂を登る羽目に陥っている光景が毎年のように見られる[2]

標高差64メートル、長さ600m、平均勾配11.6%、最大勾配22%という石畳の激坂「コッペンベルフ英語版オランダ語版」は特に有名である。 1987年に先頭で逃げていたスプリンターのイェスパー・スキビーが転倒、後続のコミッセールカーに轢かれるという事件[3]が発生してからしばらくコースから除外される事となった。

位置取り争い[編集]

前述のようにミュールではアクシデントによる渋滞がしばしば発生する。これに巻き込まれてしまえば、どれほど有力な選手でも渋滞が解消するまでに先頭を走る選手に大きくタイム差をつけられてしまう。そうなれば追撃に余計な体力を使わなくてはならず不利になるうえ、最悪の場合、余力があっても勝機を逃してしまう可能性もあり、ミュールにはなるべく集団の前方で進入していくことが求められる。

そのためミュールの手前では、なるべく前方の有利な位置を確保しようとペースアップやアタックがしばしば発生し、集団が分裂することが繰り返されて人数が絞り込まれていく。

またミュールでのトラブルのほかにも強風や雨などの不確定要素が非常に多いこのレースでは、空気抵抗によって体力を消耗するリスクを冒しても先頭で走るほうが有利と判断した独走力のある選手が、中盤~後半に一人ないし少人数でアタックを仕掛けて逃げ切り勝利を狙うことも多い。

歴代優勝者[編集]

優勝者
2017 フィリップ・ジルベール  ベルギー
2016 ペーター・サガン スロバキアの旗 スロバキア
2015 アレクサンダー・クリストフ  ノルウェー
2014 ファビアン・カンチェラーラ スイスの旗 スイス
2013 ファビアン・カンチェラーラ スイスの旗 スイス
2012 トム・ボーネン  ベルギー
2011 ニック・ニュイエンス  ベルギー
2010 ファビアン・カンチェラーラ スイスの旗 スイス
2009 ステイン・デヴォルデル  ベルギー
2008 ステイン・デヴォルデル  ベルギー
2007 アレッサンドロ・バッラン イタリアの旗 イタリア
2006 トム・ボーネン  ベルギー
2005 トム・ボーネン  ベルギー
2004 シュテフェン・ヴェーゼマン ドイツの旗 ドイツ
2003 ペーター・ヴァン・ペテヘム  ベルギー
2002 アンドレア・タフィ イタリアの旗 イタリア
2001 ジャンルカ・ボルトラーミ イタリアの旗 イタリア
2000 アンドレイ・チミル  ベルギー
1999 ペーター・ヴァン・ペテヘム  ベルギー
1998 ヨハン・ムセウ  ベルギー
1997 ロルフ・ソレンセン  デンマーク
1996 ミケーレ・バルトリ イタリアの旗 イタリア
1995 ヨハン・ムセウ  ベルギー
1994 ジャンニ・ブーニョ イタリアの旗 イタリア
1993 ヨハン・ムセウ  ベルギー
1992 ジャッキー・デュラン フランスの旗 フランス
1991 エドヴィヒ・ファン・ホーイドンク  ベルギー
1990 モレノ・アルジェンティン イタリアの旗 イタリア
1989 エドヴィヒ・ファン・ホーイドンク  ベルギー
1988 エディ・プランカールト  ベルギー
1987 クロード・クリケリオン  ベルギー
1986 アドリ・ファン・デル・プール オランダの旗 オランダ
1985 エリック・ファンデラールデン  ベルギー
1984 ヨハン・ラメルツ オランダの旗 オランダ
1983 ヤン・ラース オランダの旗 オランダ
1982 ルネ・マルテンス  ベルギー
1981 ハニー・クイパー オランダの旗 オランダ
1980 ミシェル・ポランティエール  ベルギー
1979 ヤン・ラース オランダの旗 オランダ
1978 ワルテル・ホデフロート  ベルギー
1977 ロジェ・デフラミンク  ベルギー
1976 ワルテル・プランカールト  ベルギー
1975 エディ・メルクス  ベルギー
1974 セース・バル オランダの旗 オランダ
1973 エリック・ルマン  ベルギー
1972 エリック・ルマン  ベルギー
1971 エヴェルト・ドルマン オランダの旗 オランダ
1970 エリック・ルマン  ベルギー
1969 エディ・メルクス  ベルギー
1968 ウォルテル・ホデフロート  ベルギー
1967 ディノ・ツァンデグ イタリアの旗 イタリア
1966 エドワルト・セルス  ベルギー
1965 ヨ・デ・ロー オランダの旗 オランダ
優勝者
1964 ルディ・アルティヒ ドイツの旗 ドイツ
1963 ノエル・フォレ フランスの旗 フランス
1962 リック・ファン・ローイ  ベルギー
1961 トム・シンプソン イギリスの旗 イギリス
1960 アルテュル・デ・カボーテル  ベルギー
1959 リック・ファン・ローイ  ベルギー
1958 ヘルマン・デライク  ベルギー
1957 フレット・デ・ブリュイヌ  ベルギー
1956 ジャン・フォレスティエ フランスの旗 フランス
1955 ルイゾン・ボベ フランスの旗 フランス
1954 レイモン・アンパニ  ベルギー
1953 ウィム・ファン・エスト オランダの旗 オランダ
1952 ロジェ・デコック  ベルギー
1951 フィオレンツォ・マーニ イタリアの旗 イタリア
1950 フィオレンツォ・マーニ イタリアの旗 イタリア
1949 フィオレンツォ・マーニ イタリアの旗 イタリア
1948 ブリック・ショット  ベルギー
1947 エミール・ファイフナールト  ベルギー
1946 リック・バンステーンベルヘン  ベルギー
1945 シルヴァン・フリソル  ベルギー
1944 リック・バンステーンベルヘン  ベルギー
1943 アシエル・ビュイス  ベルギー
1942 ブリック・ショット  ベルギー
1941 アシエル・ビュイス  ベルギー
1940 アシエル・ビュイス  ベルギー
1939 カレル・カールス  ベルギー
1938 エドガール・ド・カリュヴェ  ベルギー
1937 ミシェル・ドーヘ  ベルギー
1936 ルイ・アルディクス  ベルギー
1935 ルイ・デュエルロー  ベルギー
1934 ガストン・ルブリ  ベルギー
1933 アルフォンス・スヘペルス  ベルギー
1932 ロマン・ヘイセルス  ベルギー
1931 ロマン・ヘイセルス  ベルギー
1930 フランス・ボンデュエル  ベルギー
1929 ジェフ・デルヴァース  ベルギー
1928 ヤン・メルテンス  ベルギー
1927 ジェラール・デバーツ  ベルギー
1926 デニス・フェルスヒュエレン  ベルギー
1925 ジュリアン・ドルベック  ベルギー
1924 ジェラール・デバーツ  ベルギー
1923 ハイリ・ズーター スイスの旗 スイス
1922 レオン・デ・フォス  ベルギー
1921 ルネ・フェルマンデル  ベルギー
1920 ジュール・ファン・ヘヴェル  ベルギー
1919 アンリ・ファン・レルベルヘ  ベルギー
1914 マルセル・ビュイス  ベルギー
1913 ポール・ドマン  ベルギー

女子部門[編集]

優勝者 国籍
2004 ズルフィヤ・ザビロワ ロシアの旗 ロシア
2005 ミリャム・メルヘルス=ファン・ポッペル オランダの旗 オランダ
2006 ミリャム・メルヘルス=ファン・ポッペル オランダの旗 オランダ
2007 ニコール・クック イギリスの旗 イギリス
2008 ユーディト・アルント ドイツの旗 ドイツ
2009 イーナ=ヨーコ・トイテンベルク ドイツの旗 ドイツ
2010 フラス・フェルベック  ベルギー
2011 アネミック・ファン・フルテン オランダの旗 オランダ
2012 ユーディト・アルント ドイツの旗 ドイツ

関連項目[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 近年、ステージレースでは1日の走行距離は概ね200km未満であり、200kmを超えるようなステージは上りらしい上りのない平坦ステージとなることが多い
  2. ^ これだけの勾配となると、勢いがある状態なら駆け上がることもできるが、いったん自転車から降りてしまうと、再発進しようとペダルを踏んでも前輪が浮き上がってしまう。
  3. ^ カメラマン、コール・ヴォスによる写真