リミットレス

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リミットレス
Limitless
監督 ニール・バーガー
脚本 レスリー・ディクソン
原作 アラン・グリン英語版
ブレイン・ドラッグ英語版
製作 レスリー・ディクソン
スコット・クルーフ
ライアン・カヴァノー
製作総指揮 タッカー・トゥーリー
ブラッドリー・クーパー
ジェイソン・フェルツ
出演者 ブラッドリー・クーパー
ロバート・デ・ニーロ
アビー・コーニッシュ
音楽 ポール・レナード=モーガン英語版
撮影 ジョー・ウィレムズ
編集 ナオミ・ジェラティ英語版
トレイシー・アダムズ
製作会社 ローグ英語版
配給 アメリカ合衆国の旗 レラティビティ・メディア
日本の旗 プレシディオ
公開 アメリカ合衆国の旗 2011年3月18日
日本の旗 2011年10月1日
上映時間 105分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $27,000,000[1]
興行収入 $161,849,455[1]
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リミットレス』(原題: Limitless)は、2011年アメリカ合衆国テクノスリラーサスペンス映画アラン・グリン英語版による2001年の小説『ブレイン・ドラッグ英語版』を基に、レスリー・ディクソンが脚本を書き、ニール・バーガーが監督を務めた。

ストーリー[編集]

ニューヨークに住む作家エディ・モーラは恋人のリンディに別れを告げられ、そのショックを引きずり仕事でも失敗する。ある日彼はヴァーノンという売人から「NZT-48」というスマートドラッグを手に入れる。エディは普段は20%しか使われていない脳の能力を100%活用させるというその薬を飲むと、効き目は確かで、一晩で本を書き上げてしまうことができた。しかしエディは、さらなるNZTを求めてヴァーノンの部屋を訪れたところ、ヴァーノンが殺されているのを発見する。

キャスト[編集]

※括弧内は日本語吹替

その他の声の吹き替え
山本兼平東正実原島梢高橋里枝大羽武士川島悠美中西俊彦中尾一貴田中雅之

製作[編集]

レスリー・ディクソンは自ら原作の権利を購入して脚本を書いた。ディクソンは映画のプロデューサーに名を連ねることで、通常より少ないコストで脚本を仕上げることができた[2]。ディクソンとスコット・クルーフニール・バーガーに監督を依頼した。バーガーにとって他人が書いた脚本を手がけるのはこれが初となった[3]。当初はユニバーサル・ピクチャーズが企画を進め、2008年4月にシャイア・ラブーフの主演として発表された[2]

その後企画はレラティビティ・メディアローグ・ピクチャーズ、およびリチャード・ブランソンヴァージン・プロデューストの下に移り、2009年11月、ブラッドリー・クーパーがラブーフに代わり主演を務めることが発表された[4]。2010年3月、ロバート・デ・ニーロの出演が決定し、同年5月、フィラデルフィアで撮影が始まり[5]、その後ニューヨークでも撮影が行われた[3]マセラティプロダクトプレイスメントへの「ゲリラ的アプローチ」として、高級車の使用が検討されていたプエルトバヤータ英語版でのカーチェイスシーンの撮影にマセラティ・グラントゥーリズモ2台を無償で提供した[6]。2010年12月までに正式なタイトルは『The Dark Fields』から『Limitless』へと変わった[7]

科学的整合性[編集]

「人間の脳はある一定の割合しか使われていない」というこの物語の前提は完全な神話 (迷信) である (en:10% of brain myth)[8][9]

ミネソタ大学物理学教授ジェームズ・カカリオス英語版によると、医学によって知能を向上させることはもっともらしいが、現在の神経化学はそこまで到達していないという。また、作中の「人間は脳の2割しか使うことができない」という考えについては、脳の100%が時を異にして使われていると語った。カカリオスは、もしそのような薬が存在したら、使用者は薬を切らすとリバウンド現象に遭う可能性を述べた[10]。映画では主人公の元妻がドラッグが切れると10分以上集中を持続することができないと語る箇所がある。

公開[編集]

2011年3月8日、ニューヨークでワールドプレミアが行われた[11]Box Office Mojoは本作を興行成績の予想が難しい映画と位置づけていたにもかかわらず[12]、2011年3月18日に北米2,756館で公開されると、3日間で1890万ドルを売り上げ、週末の興行成績で同週公開の『リンカーン弁護士』『宇宙人ポール』や、3週目の『ランゴ』、2週目の『世界侵略: ロサンゼルス決戦』らを押し退けて首位に立った[13]。 また、DVDおよびBlu-ray版の発売の際には、特典として別エンデングの収録や、海外では劇場公開時にR指定を考慮してカット修正された、暴力・セックスシーン等の描写等が修正無しで入っているバージョンも存在する。

評価[編集]

本作は批評家から概ね高い評価を得た。Rotten Tomatoesは174個のレビューに基づき、本作の支持率を70%、評価の平均を6.4/10としている[14]Metacriticは37個のレビューに基づき、59/100という評価の加重平均値を示している[15]

シカゴ・サンタイムズ』のロジャー・イーバートは2.5/4個の星を与え、「すごくいいというわけではないが、触れ込みは興味をそそる」といい、また「ニール・バーガーは独創的な視覚効果を行っている」、そして結びに「『リミットレス』は15、あるいはせいぜい20パーセントしかその脳を使っていない。それでも、ほかの映画よりもずっと多くの脳を使っている」と書いた[16]

ドラマ版[編集]

2015年1月に、米CBS局での同作のテレビシリーズ化に向けて、ドラマ版のパイロット版が製作されるとThe Hollywood Reporterより報じられた。このドラマ版は映画版の続編という設定であり、主人公もエディ・モーラに代わってブライアン・フィンチという男が設定される。彼がNZT-48を使い、強化された能力を用いてFBIに事件解決に協力するという筋立てになっており、前作の主人公だったエディ・モーラも、大統領候補の上院議員として登場し、映画版と同じくブラッドリー・クーパーが演じる。制作陣は、海外ドラマ『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』を手がけたクレイグ・スウィーニーが脚本と製作総指揮を務め、映画版の脚本を執筆したレスリー・ディクソンと製作のスコット・クルーフもプロデューサーとして参加する。

参考文献[編集]

  1. ^ a b Limitless” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2011年7月31日閲覧。
  2. ^ a b Siegel, Tatiana (2008年4月13日). “Shia LaBeouf visits 'Dark Fields'” (英語). バラエティ. リード・ビジネス・インフォメーション. 2011年7月31日閲覧。
  3. ^ a b Macaulay, Scott (2011年1月24日). “Possible Side Effects” (英語). Filmmaker. 2011年7月31日閲覧。
  4. ^ Siegel, Tatiana (2009年11月5日). “Bradley Cooper 'Fields' film offer” (英語). バラエティ. リード・ビジネス・インフォメーション. 2011年7月31日閲覧。
  5. ^ Siegel, Tatiana (2010年3月3日). “De Niro to star in 'Fields'” (英語). バラエティ. リード・ビジネス・インフォメーション. 2011年7月31日閲覧。
  6. ^ Miller, Daniel (2011年3月11日). “How Maserati Landed Spots in 'Limitless' and 'Entourage' for Free” (英語). ハリウッド・レポーター. 2011年7月31日閲覧。
  7. ^ Puente, Maria (2010年12月17日). “First look: 'Limitless' power comes in the form of a pill” (英語). USAトゥデイ. Gannett. 2011年7月31日閲覧。
  8. ^ Boyd, Robynne (2008年2月7日). “Do People Only Use 10 Percent Of Their Brains?” (英語). サイエンティフィック・アメリカン. Nature America. 2011年7月31日閲覧。
  9. ^ Beyerstein, Barry L. (1999). “Whence Cometh the Myth that We Only Use 10% of our Brains?”. In Sergio Della Sala. Mind Myths: Exploring Popular Assumptions About the Mind and Brain. Wiley. pp. 3–24. ISBN 0-471-98303-9. 
  10. ^ Bahn, Christopher (2011年3月7日). “'Limitless' brainpower plot isn't all that crazy” (英語). TODAY Movies. msnbc.com. 2011年7月31日閲覧。
  11. ^ Schaefer, Stephen (2011年3月9日). “'Limitless' bow reaches full potential” (英語). バラエティ. リード・ビジネス・インフォメーション. 2011年7月31日閲覧。
  12. ^ Subers, Ray (2011年3月2日). “March 2011 Preview” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2011年7月31日閲覧。
  13. ^ McClintock, Pamela (2011年3月18日). “Friday Box Office: Relativity Media's 'Limitless' No. 1 with $6.6 Million” (英語). ハリウッド・レポーター. 2011年7月31日閲覧。
  14. ^ Limitless (2011)” (英語). Rotten Tomatoes. Flixster. 2011年7月31日閲覧。
  15. ^ Limitless” (英語). Metacritic. CBS Interactive. 2011年7月31日閲覧。
  16. ^ Ebert, Roger (2011年3月16日). “Limitless” (英語). rogerebert.com. シカゴ・サンタイムズ. 2011年7月31日閲覧。

外部リンク[編集]