マゼンタ
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16進表記 | #FF00FF |
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RGB | (255, 0, 255) |
CMYK | (0, 100, 0, 0) |
HSV | (324°, 100%, 93%) |
マンセル値 | 5RP 5/14 |
表示されている色は一例です |
マゼンタ(JIS慣用色名) | ||
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マンセル値 | 5RP 5/14 |
マゼンタ(マジェンタ、中国語: 洋红色、英語: magenta)は色の一つで、明るく鮮やかな赤紫色。紫がかかった濃いピンクのことを表し、紅紫色(こうししょく)とも呼ばれる。色の三原色のひとつにもマゼンタがある。
色のマゼンタは、染料の唐紅(とうべに。マゼンタ、フクシン)にちなんでマゼンタと名付けられた。なおマゼンダは誤記(曖昧さ回避「マゼンダ」)。
物体色としてのマゼンタ
印刷技術におけるマゼンタ
マゼンタは色料の三原色のひとつであり、カラー印刷でのインク・トナーに使われる。通常、シアン(cyan)・イエロー(yellow)・キープレート(key plate)と共に使われるため、CMYKと呼ばれる[1]。
ちなみにCMYK値で表すと「C=0 M=100 Y=0 K=0」となる。
JIS規格におけるマゼンタ
JISでもマゼンタの色が定義されている。しかし、この色はカラー印刷におけるマゼンタとしても使われるレーキレッドCなどよりは紫味の強い色である。
光源色としてのマゼンタ
Magenta (webcolor) | ||
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16進表記 | #FF00FF |
光の三原色である赤 (#FF0000) と青 (#0000FF) を一対一の割合で混合した色に該当し、RGB値では
(R, G, B) = (255, 0, 255)
で表される。ウェブカラーでMagentaを指定すると、#FF00FFと同等に扱われる。これは、fuchsiaと指定したものと同じ色である。
マゼンタの色料
唐紅 Magenta
唐紅は、1852年にイタリアでナタンソンがアニリンと塩化エチレンを原料に赤色の物質を基として1859年に商品化されたカルボニウム系に属する染料である。アルコール・アセトン・水性溶液に溶解する。現在でも製造されており、レーキ顔料としても使用されている。1859年のマジェンタの戦い (La Battaglia di Magenta) においてイタリア(サルデーニャ王国)とフランスの連合軍がオーストリア=ハンガリー帝国軍に勝利をおさめた。そのため、この戦勝とほぼ同じ時期に発見されたこの染料は、戦勝地マジェンタ(Magenta)にちなんでマゼンタと名づけられた。また、最後の戦勝地にちなんでソルフェリーノ(solferino)とも呼ばれる。当時は第二次イタリア統一戦争の影響下であった。唐紅はフクシアの花の色に因んでフクシンとも言われることがある。異名(いみょう)が大変多い。
近似色
脚注
参考文献
- ホルベイン工業技術部編『絵具材料ハンドブック』中央公論美術出版社 ISBN 4805502878
- 近江源太郎・監修 『色々な色』 光琳社出版 1996年 ISBN 4771302324
- 清野恒介・島森功 『色名事典』 新紀元社、2005年7月。ISBN 4-7753-0384-8。
- 永田泰弘・監修 『新版 色の手帖』 小学館 2002年 ISBN 4095040025
- 福田邦夫・著 『色の名前はどこからきたか』 青娥書房 1999年 ISBN 4790601803
- 福田邦夫・著 『色の名前507』主婦の友社 2006年 ISBN 4072485403
- 藤井健三・監修 『京の色事典330』 平凡社 2004年 ISBN 4582634125