ポータブルコンピュータ
ポータブルコンピュータ(英:portable computer)とは、ある場所から別の場所へ、ディスプレイやキーボードを含め容易に移動させることが出来、複数の場所で使用できるよう設計されたコンピュータである。
コンピュータは大きくて容易に持ち運べないことが当然だと思われていた1970年代に初めて持ち運べるサイズ・重量・一体性を備えたコンピュータが登場し、それが画期的だと考えられた時代にそれを指すために作られた用語である。
基本的には1970年代から1990年代の一部のコンピュータを指す用語であり、2000年代のさらに小型・軽量化が進んだコンピュータ(ノートサイズ以下)を指すための用語ではない。
歴史
[編集]ラガブル時代
[編集]最初は、ポータブルと言っても、ラガブル(英:luggable)つまり「どうにか持ち運べる」重さのコンピュータをポータブルコンピュータと呼んだ。

世界初の市販ポータブルコンピュータは1975年発売の、重さ50ポンド(約 22〜23 キログラム)のIBM 5100である[1]。
IBM 5100のCPUは、当時IBMは「マイクロプロセッサ」と呼んでいたが、これは「マイクロコードを実行するプロセッサ」という意味の、IBM独自の用語であり、実際にはCPUは1枚のボード(基板)によるものだった。つまりIBM 5100はCPUがマイクロプロセッサ化される以前のポータブルコンピュータである。
次にメジャーになったのは、1981年発売で、重さ24ポンド(約 10.7 キログラム)のOsborne 1であった[1]。CPUはマイクロプロセッサのZ80を採用。OSはCP/Mを搭載。
旅客機の座席下に入れられる唯一のコンピュータ、と宣伝された。
だが翌1982年にはOsborne 1に重さやサイズが類似し、画面が大きくて表示能力が増したKayproが競合機として登場した。

3番目のメジャーなポータブルコンピュータは、1983年発売で重さ28ポンド(約 12.7 キログラム)のCompaq Portable である[1]。IBM PC互換[1]。
最初のポータブルコンピュータIBM 5100だけは例外的にCPUがボード(基板)でできていたが、2番目以降のポータブルコンピュータは全てCPUがマイクロプロセッサのマイクロコンピュータである。
これらラガブル(どうにか持ち運べる)コンピュータは基本的に、バッテリを搭載しておらず、電源プラグをコンセントに挿して使うコンピュータだった。
より持ち運び易くなった時代
[編集]より小型化しバッテリーを備えたコンピュータは、ラップトップやハンドヘルドコンピュータとなっていった[1]。
Appleの最初のポータブル機は1989年9月発売のMacintosh Portableだった[2]。
当然ながらユーザは小型化、軽量化、バッテリーの大容量化を求めたので、当時 「ものづくり」の技術を誇り小型化・軽量化・大容量化を得意とした日本の部品や技術が各国のポータブルコンピュータで採用された。
その後
[編集]現代では、ポータブルコンピュータより小型化が進んだコンピュータは、モバイルコンピュータと呼ばれる。モバイルコンピュータは、ラップトップからノートPC、PDA(スマートフォン)、ウェアラブルコンピュータとさらに小型化していっている[3]。
脚注
[編集]- 1 2 3 4 5 Shanna Freeman. “What was the first portable computer?”. 2018年12月10日閲覧。
- ↑ “Apple Introduced Its First 'Laptop' 25 Years Ago and It Was Totally Awful”. 2026年7月26日閲覧。
- ↑ Petre, Reza Rawassizadeh, Blaine A Price, Marian. “Wearables: Has the Age of Smartwatches Finally Arrived? | January 2015 | Communications of the ACM”. cacm.acm.org. 2017年5月5日閲覧。