フェルギュス

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『Roman de Fergus』の挿絵(14世紀頃)

フェルギュス (Fergus) は「アーサー王物語」に登場する騎士。歴史上の人物であるギャロウェーの領主ファーガス英語版(1161年没)がモデルであると考えられている[1]

ギヨーム・ル・クレール英語版の『フェルギュス』(Roman de Fergus。13世紀中頃)によると、農夫の息子として生まれたフェルギュスは、騎士たちを目撃した後、アーサー王に仕えたく思う。様々な冒険を経た後、幽閉されていた姫君ガリエンヌ (Galiene) を救出する。フェルギュスはアーサー王一行の臨席のもと、ガリエンヌと結婚して幕となる。『フェルギュス』で特徴的なのは、挿話の多くの部分がスコットランドを舞台としている点である。その筋書きには、クレティアン・ド・トロワの『聖杯の物語』とその続編群の影響が認められる。

脚注[編集]

  1. ^ 『オックスフォード ブリテン諸島の歴史4』p.224

参考文献[編集]