ピアノ協奏曲第8番 (モーツァルト)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

ピアノ協奏曲第8番 ハ長調リュッツォウ』(Lützow-KonzertK.246は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲したピアノ協奏曲

概要[編集]

1773年ピアノ協奏曲第5番ニ長調 K.175を作曲してから、モーツァルトは3年近くピアノ協奏曲を作曲しなかった。しかし1776年になって立て続けに3曲が作曲された。モーツァルトはこの頃から貴族やブルジョワから作品の注文が多くなったためで、ピアノ協奏曲の他にセレナードなどの機会音楽を注文で作曲している。

第8番は1776年の4月にザルツブルクの音楽愛好家リュッツォウ伯爵夫人からの依頼で作曲された。リュッツォウ伯爵家はザルツブルク大司教ヒエロニュムス・フォン・コロレドの親戚にあたる名家であり(夫人はコロレドの姪にあたる)、その夫人はモーツァルトの父レオポルトからピアノを習っていたという。夫人はアマチュアピアニストであり、そのためモーツァルトはピアノの独奏パートは技巧的に考慮して易しく書かれている。だがモーツァルトはこれをウィーンに出てからも、教材として活用していたようである。また、モーツァルト自筆のカデンツァが3種類残されている。

楽器編成[編集]

オーボエ2、ホルン2、独奏ピアノ、弦5部

構成[編集]

3楽章の構成。演奏時間は約22分(各楽章7分、8分、7分)

  • 第1楽章 アレグロ・アペルト
    ハ長調、4分の4拍子、ソナタ形式。平易とはいえトゥッティの多い楽章である。
  • 第2楽章 アンダンテ
    ヘ長調、4分の2拍子、ソナタ形式。交響曲の緩徐楽章に近い構成法。
  • 第3楽章 ロンドー、テンポ・ディ・メヌエット
    ハ長調、4分の3拍子、ロンド形式。ピアノのソロから始まるソナチネのような平易な音楽。

出典:オイレンブルクのポケットスコア、No.1269