パルコール嬬恋スキーリゾート

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パルコール嬬恋スキーリゾート
Palcall Tsumagoi Ski Resort.jpg
所在地 群馬県吾妻郡嬬恋村干俣2401バラギ高原
標高 2,100 m / 1,370 m
(標高差) (730m)
コース面積 85.6ha
コース数 16本
最長滑走距離 4,500m
最大傾斜 24
索道数 5 本
ウェブサイト パルコールつま恋リゾート
ゴンドラパルキャビン

パルコール嬬恋スキーリゾート(パルコールつまごいスキーリゾート)は、群馬県吾妻郡嬬恋村に位置するスキー場。2014-2015シーズンからブリーズベイホテル傘下となっている。

概要[編集]

日本百名山の一つである四阿山の東斜面に開かれたスキー場で、関東地方最大のエリアを誇る。標高差も関東では草津国際スキー場に次ぐ。そのエリアと標高差をカバーするために、これも関東地方最長で3,193mのゴンドラリフト「パルキャビン」がかけられ効率的に広大なエリアと標高差を滑走することが可能となる。最長滑走距離は4,500m。
ゲレンデからは四阿山はもちろん、正面には浅間山、浅間山樹海、榛名山赤城山が見え、ゴンドラからは横手山草津白根山万座山などが見える景観のよいスキー場でもある。

標高が高いため、パウダースノーが楽しめるとされている。近隣の鹿沢スノーエリア同様に晴天率が高いが、風が強くアイスバーンになりやすい。また強風のため、リフトやゴンドラが運休になることも多々ある。

元々、村営(バラギ高原)嬬恋スキー場とパルコール嬬恋スキーリゾートが別々に運営されていたが、現在は村営嬬恋スキー場を運営委託することで統合されている。そのため、村営部分のバラギゲレンデと、パルコール嬬恋エリアのパルコールゲレンデで構成されている。2つのゲレンデは地理的に密接しており、その意味では元々別のスキー場であったような印象は受けない。

全体的に初・中級のコースが多く、コブ斜面といった上級者が楽しめる急なコースはない。バラギゲレンデの麓は初心者向けの緩斜面である。パルコールゲレンデの一部にスキー専用コースがある。

パルコールゲレンデのコース・リフト名称は音楽用語からとっている。運営の統合やリフト整理に伴い、リフト名称がしばしば変更されており混乱も見られる。例えば「フーガ」リフトはフードつきであったことから付けられた名称と思われるが、現在の第4フーガリフトにはフードは無い。

施設[編集]

  • パルコール嬬恋リゾートホテル
  • リフト
ゴンドラ「パルキャビン」 3,193m
クワッドリフト2基
第5カルテット 1,115m (バラギゲレンデ)
第1カルテット 1,262m (パルコールゲレンデ)
ペアリフト2基
第6デュオ 1,370m (バラギゲレンデ ローディングカーペットあり)
第4フーガ 840m (パルコールゲレンデ)
パルコールゲレンデには、オープン当初からフード付き高速ペアリフト(フーガ2,フーガ1)があったが現在は無い(フーガ2は第4フーガに改名・フードなしになり、フーガ1は第3フーガに改名後、廃止)。
バラギゲレンデ山麓にあったペアリフト2基は廃止された。
バラギゲレンデにもう1基あったクワッドリフトは撤去され、第6デュオに架け替えられた。
  • スキーセンター、センターロッジ
  • 四阿山の湯(入浴施設)
  • 仮眠所
  • 併設の設備ではないが、東海大学嬬恋研修センターが隣接しており、宿泊施設として利用可能(一般利用も可能で、東海大学の在学生・OB/OG・教職員は割引料金で利用可)。その他、近隣にペンション等がある。

アクセス[編集]

  • 鉄道
吾妻線万座・鹿沢口駅からタクシーで約20分
  • 自動車
上信越自動車道碓氷軽井沢ICより鬼押ハイウェー約45km
上信越自動車道上田菅平ICより国道144号約27km

沿革[編集]

  • 1984年(昭和59年) - 12月15日、嬬恋村村営(バラギ高原)嬬恋スキー場が開業[1][2][3]。嬬恋村は7億円をかけペアリフト1基(旧第1ロマンス)、シングルリフト3基、人工降雪機3台を備えた。[1][4]。翌年ペアリフト1基を増設(旧第5ロマンス)。
  • 1988年(昭和63年) - 嬬恋村と紀州鉄道株式会社が出資する第三セクター、嬬恋紀州鉄道リゾート株式会社が設立された。出資比率2.5:7.5[5]
  • 1989年(平成元年) - 村営(バラギ高原)嬬恋スキー場にクワッドリフト(旧第7クワッド、現在の第5カルテット)新設[4]。この年の入り込み数は15万7千人を数えた[6]
  • 1990年(平成2年) - 12月20日、嬬恋紀州鉄道リゾート株式会社によりパルコール嬬恋スキーリゾートが開業[6]。総工費約130億円[5]。村営(バラギ高原)嬬恋スキー場とパルコール嬬恋スキーリゾートは別々の運営で、リフト券も箇別に発売されていた(両スキー場共通リフト券も発売されていた)。
    • 12月30日、パルコール嬬恋スキーリゾートで営業運転中の第1クワッドリフト(現在の第1カルテットリフト)の搬器1基がワイヤーから外れ約6メートル下のゲレンデに落下する事故があり、乗っていた職員が足を骨折し3ヶ月の重傷、弾みで他の搬器が大きく揺れ乗客1人が肩を打ちつけ3週間の怪我を負った。リフトは乗客約100人を乗せたまま停止し、全員の救出まで1時間以上を要した[7]
  • 1991年(平成3年) - 12月、パルコール嬬恋リゾートホテル開業。総額150億を投入したリゾート開発が完了[8]
  • 1992年(平成4年) - 1992-1993シーズンから、村営(バラギ高原)嬬恋スキー場にクワッドリフト(旧第6クワッド、その後第2クワッド→撤去)を新設[9]
  • 1997年(平成9年) - 1997-1998シーズンより、スノーボード全面滑走可能となる[10]
  • 2001年(平成13年) - このころ村営(バラギ高原)嬬恋スキー場のリフト名称が整理され、第7クワッド→第1クワッド、第6クワッド→第2クワッド、第1ロマンス→第1ペア、第5ロマンス→第2ペア となった[11]
  • 2002年(平成14年) - 2002-2003シーズンから、村営(バラギ高原)嬬恋スキー場の麓から白樺コース途中までに架かっていた第2ペアリフト(1,230m 旧第5ロマンス)が廃止された[12][13]
  • 2004年(平成16年) - 2004-2005シーズンから、村営(バラギ高原)嬬恋スキー場を指定管理者制度により運営委託することで、パルコール嬬恋スキーリゾートとして一体運営するようになった[3]。村営嬬恋スキー場は1992年度から赤字転落し、この時点で12億円の累積赤字を抱えていた[14]
    • バラギゲレンデのロマンスコースに架かっていた第1ペアリフト(609m 旧第1ロマンス)が廃止された。バラギゲレンデの第2クワッドリフト(三菱重工/YAN(リフトエンジニアリング))[15]が故障し2004-2005シーズン中はほぼ稼働しなかった。
  • 2005年(平成17年) - 債務超過に陥っていた嬬恋紀州鉄道リゾート株式会社から会社分割の形で設立したパルコール嬬恋株式会社による運営となった[16]
    • 2005-2006シーズンからリフト名称が整理され、フーガ2→第4フーガ、フーガ1→第3フーガ、デュオ→第2デュオ、カルテット→第1カルテット、第1クワッド→第5カルテットとなった。
    • 嬬恋村は第2クワッドリフトを修理不能のため撤去し、代替としてペアリフト(第6デュオ)を建設した(村が補助金を出しパルコール嬬恋株式会社が設置したが、設置場所はバラギゲレンデ内である[17])。
  • 2007年(平成19年) - 2007-2008シーズンまでに、第4フーガリフト(山頂部)はフードがなくなった。2007-2008シーズンから、バラギゲレンデのテクニカルコース(最大斜度26度)がゲレンデマップに記載されなくなった。
  • 2008年(平成20年) 1月2日、ゴンドラリフト「パルキャビン」において、山頂駅で客の降車補助員をしていたアルバイト従業員(63才・埼玉県桶川市)が、客が置き忘れたグローブを取ろうとして自動開閉扉に腕を挟まれ、そのままゴンドラが駅舎を出発して宙づりとなり、約15メートル下の雪面に転落し病院に搬送されたが死亡するという事故が起きた。叫び声に気がついた運転室の従業員が非常停止ボタンを押したが間に合わず、ゴンドラが停止したときは駅舎から約10メートル進んだ地点だった。ゴンドラには扉に異物が挟まると停止する安全装置が付いていたが、事故当時は作動しなかった[18]
  • 2010年(平成22年) - 2010-2011シーズンまでに、第3フーガリフト(ラルゴコース沿い)は運行されなくなっている[19][20]。にもかかわらず2017-2018シーズンに至るまで、スキー場ホームページ等ではラルゴコースを「フード付きリフト沿いのコース」と紹介し続けていた。
  • 2014年(平成26年) 3月31日、パルコール嬬恋株式会社が東京地裁へ民事再生法の適用を申請。スポンサーとして名乗りを上げたブリーズベイホテルの傘下となった[16]。表記はパルコールつま恋リゾートとなり、運営会社はパルコール嬬恋株式会社から商号変更したブリーズベイオペレーション6号株式会社となった(バラギゲレンデ部分が村有・指定管理者制度による運営委託となっている形態には変わりがない[21][22])(なおパルコール嬬恋株式会社は本スキー場・ホテルのほかに、10kmほど離れた場所にあるパルコール嬬恋ゴルフコースも経営していたが、ブリーズベイホテルから株式会社マックアースへ譲渡され、北軽井沢嬬恋ゴルフコースと名を変えている)。
    • 2014-2015シーズンから、パルコールゲレンデの第2デュオリフトが運行されなくなり、2017-2018シーズン現在と同じゴンドラ1基・クワッドリフト2基・ペアリフト2基のリフト構成となっている。
  • 2017年(平成29年) - 9月、バラギゲレンデ部分のブリーズベイオペレーション6号株式会社への3年間の運営委託が基本合意。今後は指定管理ではなく普通財産としての運営委託となる[23]

脚注・出典[編集]

  1. ^ a b “オープン(15日)やきもき”. 上毛新聞 (上毛新聞社): p. 19. (1984年12月14日) 
  2. ^ 群馬県吾妻郡嬬恋村議会 (PDF)”. 全国町村議会議長会 (2017年2月6日). 2018年4月1日閲覧。
  3. ^ a b 月刊『地方財務』2016 年 12 月号掲載 財政再建への道のりーどん底からどのように抜け出したのか 第16回 群馬県嬬恋村:キャベツとともに歩く (PDF)”. キヤノングローバル戦略研究所 (2017年1月6日). 2018年3月31日閲覧。
  4. ^ a b 『鉄道要覧 平成3年版』 電気車研究会、1991年9月ISBN 4-88548-059-0
  5. ^ a b “スキーポート・シズカ(草津) パルコール嬬恋(嬬恋) 吾妻に新スキー場”. 上毛新聞 (上毛新聞社): p. 6. (1990年12月21日) 
  6. ^ a b “滑り出し不調スキー場”. 上毛新聞 (上毛新聞社): p. 1. (1990年12月13日) 
  7. ^ “リフト外れ6メートル落下 嬬恋のスキー場 運転中、2人けが”. 上毛新聞 (上毛新聞社): p. 16. (1990年12月31日) 
  8. ^ “嬬恋にリゾートホテル あすオープン ディスコやプール設備”. 上毛新聞 (上毛新聞社): p. 6. (1991年12月16日) 
  9. ^ 『鉄道要覧 平成10年版』 電気車研究会, 鉄道図書刊行会、1998年9月ISBN 4-88548-091-4
  10. ^ 『skier '98 全国スキー場ガイド』 山と渓谷社、1997年10月10日、203頁。ISBN 4-635-92835-7
  11. ^ 『スキーマップル関東甲信越 南東北 '99』 昭文社、1998年12月1日、79頁。ISBN 4-398-22660-5
  12. ^ 『スキーマップル関東甲信越 南東北 2001版』 昭文社、2000年12月1日、282頁。ISBN 4-398-22921-3
  13. ^ 『スキーマップル関東甲信越 東北 2002』 昭文社、2001年12月1日、125頁。ISBN 4-398-23049-1
  14. ^ “三セクが統合運営 嬬恋村営スキー場 累積赤字12億円 16コース、屈指の規模に”. 上毛新聞 (上毛新聞社): p. 1. (2004年10月21日) 
  15. ^ 道のむこうに main > 索道 > パルコール嬬恋スキー場” (2003年3月31日). 2018年3月31日閲覧。
  16. ^ a b TSR速報(大型倒産情報・注目企業動向) > パルコール嬬恋(株)”. 東京商工リサーチ (2014年4月1日). 2018年3月30日閲覧。
  17. ^ 平成28年第6回定例会 嬬恋村議会会議録 (PDF)”. 嬬恋村議会 (2017年1月18日). 2018年3月31日閲覧。
  18. ^ “嬬恋のスキー場 ゴンドラから転落死”. 上毛新聞 (上毛新聞社): p. 27. (2008年1月4日) 
  19. ^ 『鉄道要覧 平成22年版』 電気車研究会、2010年9月ISBN 4-88548-116-3
  20. ^ 鉄道要覧 平成21年版までは掲載されていたが、平成22年版からは掲載されていない。
  21. ^ 平成28年第7回定例会 嬬恋村議会会議録 (PDF)”. 嬬恋村議会 (2017年4月13日). 2018年3月31日閲覧。
  22. ^ 嬬恋村スキー場の設置及び管理に関する条例”. 嬬恋村 (2017年3月17日). 2018年3月31日閲覧。
  23. ^ 議会だより No.196 (PDF)”. 嬬恋村議会 (2017年10月16日). 2018年3月31日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]