カンザス計画

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ニュー・コーク

カンザス計画(カンザスけいかく)は、コカ・コーラ1985年に一度だけ、その味を改革した試み。

改革への着手[編集]

事の発端は、1970年代に起こったペプシ・コーラのブラインド・テスト・コマーシャル(目隠しした消費者にペプシ・コーラとコカ・コーラを飲み比べてもらい、美味しいと思う方を指し示す)だった。この企画は「ペプシチャレンジ」と呼ばれ、テキサス州を最初に全米を飲み比べて回った。大半の人がペプシを選び、実際にコカ・コーラ社内で実験したところコカ・コーラの社員でさえペプシを指し示すという有様に、ロベルト・ゴイズエタ英語版会長を中心とする経営陣が味の改革を決断した。

ペプシ・コーラはコカ・コーラよりも甘味と爽やかさが強いとされており、新しいコカ・コーラは旧来のものよりも甘味・爽快感を強めたものとして開発されていった。合わせて、好感触を得られるように市場テストも繰り返し行った。

発売から終焉まで[編集]

1985年4月23日、新しい味になったコカ・コーラはCOKEの書体も一新し、「ニュー・コーク」(NEW Coke)という名で大々的なキャンペーンと共に登場した。しかし、新旧の味を併売せずに全て新しいフレーバーに入れ替えたため、消費者から「昔の味を返せ」と抗議が殺到。わずか3ヶ月後の同年7月10日には、元の味のコカ・コーラが「コカ・コーラ・クラシック」として再発売される結果となった。

この時ペプシは、スーパーの売り上げでコカ・コーラを抜いた。それに合わせ旧コカ・コーラに味の近い「サバンナ・コーラ」の開発が行われていたが、原材料の問題から発売されずに終わっている。

その後「ニュー・コーク」は多くの市場から姿を消したが、人気のあった一部地域では販売が継続され、1992年には「COKE II」に改称し、2002年7月まで販売されていた。

なお、「ニュー・コーク」の販売終了後も「コカ・コーラ・クラシック」の名称はそのままとなっていたが、2007年4月にカナダにおいて元の名称である「コカ・コーラ」に変更され、他の地域でも2011年までに変更された。

備考[編集]

日本コカ・コーラ2013年より販売開始した「爽健美茶 すっきりブレンド」は、本計画の教訓から新旧の味を併売したうえで「爽健美茶 国民投票」を実施し、同年5月20日の結果発表で「爽健美茶すっきりブレンド」がより多くの支持を集めたことを以て正式に発売している[1]

脚注[編集]

  1. ^ 2つの爽健美茶!新製品戦略もA/Bスプリットの時代?(All About)