おがくず

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おがくず
オガ炭

おがくず(大鋸屑、: sawdust[saw鋸+dust屑])とは、ノコギリなどで木材を加工するときに生じる目の細かい木屑。鉋で削った屑はカンナクズとも言う。製材所などでは製材により原料材の約7%はおがくずとなるため、日常的に大量に発生する。

高度成長期はオガライトへ加工されることによって一定の消費が見られたが、石油ガスエネルギー需要が移ってしまったことにより、多くが焼却処分せざるを得ない状況が続いている。現在は法令等の強化に伴い処分や利用方法などが課題となっている。

用途[編集]

  • 燃料としても注目され、固形化されたオガライトは、風呂などの燃料として戦後は普通に目にする存在だった。その後、家庭用ガスや灯油などの普及により需要は激減した。オガライトを木炭化したオガ炭は、昨今、炭火焼をセールスポイントとする飲食店での需要が高まっているが、製造コストの点から、多くが中国やその他アジア各国産炭であり、国内産は高品質であるが製造流通量は少ない。
  • 顔だけ出しておがくずに埋まる酵素浴に使用される。
  • クワガタムシ等の甲虫類の飼育にも使用される。クワガタムシが多くの場所で採集ができた昭和の時代には、夏休みになると子供達が木工所におがくずを貰いにいくのが日常だった。
  • エノキタケナメコシイタケなどのキノコ栽培の培地などにも用いられているが、大手メーカーでは品質を安定させるために、特定の樹種を1本丸ごと粉砕し、最初からおがくずとして製造されているものを用いる場合がほとんどである。
  • おがくずを貯めた場所は湿度がある程度一定に保たれるため、エビカニが比較的長時間生きており、出荷に使われている。
  • ペレット化して、畜産やペットの敷物としての利用もある。
  • 梱包の際に緩衝材として使われることもある。しかし、化学薬品には可燃物と接触すると発火するものもあり、実際に硝酸をおがくずで梱包した荷物が発火したことで、ニューヨークからグラスゴーへ向かっていたパン・アメリカン航空ボーイング707貨物機がボストン墜落事故を起こしている(1973年11月3日、3名死亡)。
  • 鉄道では、嘔吐物の処理に使用するため常備している。嘔吐物に撒いて水分を吸わせ清掃する[1]

なお、おがくずには多種の天然の化学物質が含まれ、国際がん研究機関 (IARC) では木工粉塵 (Wood dust) を「グループ1:発がん性がある」物質と認定(詳細はIARC発がん性リスク一覧を参照)しており、取り扱いには注意すべきである。

脚注[編集]

関連項目[編集]