鳶口

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鳶口(江戸時代)

鳶口とびぐち)とはトビ(くちばし)のような形状の鉄製の穂先を長い柄の先に取り付けた道具[1]

丸太原木など木材の移動・運搬・積み上げや、木造建築物解体や移動(曳き屋)に使用される。古くは鳶職を中心に組織された町火消の消防作業に使われた。このため鳶職という名が冠されたともいわれる。

用途[編集]

長さ1.5〜2mほどの木製の棒の先に、名前の由来となったトビの嘴の様な金属製の金具が取り付けられている。木材運搬では先端部や小口や末口に引っかけて運搬作業を行うが、製材された木材には傷がつくので原則使用されない。現在でも手作業の必要性のある木造解体や移動、消防作業では消火作業での障害物の除去や解体に使われる。江戸時代には鳶口で出火した周りの建物を引き倒すように破壊して火事の延焼を防いだり、梯子を支えるために使われたが現在の曲芸としての梯子乗りでも同様に使われる。

なお、穂先を木材に打ち込むほかに梃子のようにして木材を移動させるのにも用いられる[1]

木遣り[編集]

鳶口を使って木材や丸太・原木などを動かすことを「木を遣り廻す」、または「木遣り」という。このことから仕事をこなすのを遣り回しということもあり、鳶職や大工たちが主役であった、祭り山車などの移動操作をすることも遣り回しという。鳶口を使って木を遣り回す時に、唄われたものが木遣り唄になり、現在の鳶職に受け継がれている。

備考[編集]

現在でも消火活動で使用されるため、消防操法の大会においても道具として鳶口が使用される。

出典[編集]

  1. ^ a b トビ口 関ケ原町歴史民俗資料館

関連項目[編集]