ウィケッド (アトラクション)

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ウィケッド
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
エリアランド・オブ・オズ
座標北緯34度40分03.9秒 東経135度25分59.7秒 / 北緯34.667750度 東経135.433250度 / 34.667750; 135.433250
状態閉鎖
オープン2006年7月12日 (17年前) (2006-07-12)
クローズ2011年1月10日 13年前 (2011-01-10)
Replaced byユニバーサル・ワンダーランド(2012年3月16日 - )
主なデータ
種類 ショー・アトラクション
テーマ オズの魔法使い
ウィケッド
音楽 ステファン・シュワルツ英語版
菅野こうめい
ショーごとの収容数 2143名
所要時間 約35分

ウィケッド: Wicked)は、『オズの魔法使い』の裏話として構成されたブロードウェイミュージカルウィキッド』をテーマにしたショー・アトラクションである[1]ユニバーサル・スタジオ・ジャパンではストーリーを再編し、約35分の特別版のショーとして2006年7月12日より上演。ランド・オブ・オズエリアにあったエメラルド・シアターで公演されていた[2]。約5年のロングランの末、2011年1月10日で終演した。

概要[編集]

2006年7月12日に「ランド・オブ・オズ」エリアのオープンと同時に開幕した[3]

『オズの魔法使い』に登場する西の魔女・エルファバと北の良い魔女・グリンダの、若き日の友情を綴る物語りを、ブロードウェイ版を手掛けた脚本家たちがリメイク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの特別バージョンとして、内容を約35分に凝縮して上演された。そのため、マダム・モリブル、Dr.ディラモンド、フィエロ、ボック、ネッサローズなどブロードウェイ版の一部キャラクターは登場しない[1]

エルファバは外国人キャスト、グリンダは日本人キャストが演じており、劇中では日本語と英語が混在していた。

シアターに入る前、当初は英語歌の日本語訳が書かれたガイドが配布されていたが、後になってストーリーガイドが配布されるようになった。

2011年2月15日の「ランド・オブ・オズ」エリアのクローズに先立ちウィケッドは1月10日に終演し、後身のエリアとして「ユニバーサル・ワンダーランド」が2012年3月16日にオープンした[4]

ストーリー[編集]

緑色の肌で生まれたため、誰からも相手にされることなく、孤独に生きてきたエルファバ。対照的に、完璧な容姿や優雅な振る舞いでみんなの羨望を集めるグリンダ。大学で出会った2人は、あまりにも異なった境遇のため反発しあう。しかし、エルファバが周囲に隠していた魔力に気付いたグリンダが賞賛したことから、いつしか親友になる。その魔力をオズの大魔法使いに見てもらおうと、エメラルドシティへ旅立ったことで、2人の運命は大きく変わっていく[1]

主な登場人物[編集]

エルファバ
本作の主人公。緑色の肌で生まれたため、誰からも相手にされることなく、孤独に生きてきた。大いなる魔法の才能があるが、それを隠していた。
グリンダ
完璧な容姿や優雅な振る舞いでみんなの羨望を集める、学園の人気者。魔法に憧れているが、その才能はまったくない。おしゃべりで、少々身勝手でわがままなところがある。エルファバとはシズ大学の同窓生で、無二の親友だが、最初は他の学生達とともにエルファバをのけ者にしていた。
オズの大魔法使い
劇中ではウィザードとも呼ばれる。オズの国中の尊敬と羨望を一身に集める、大魔法使い。しかし、彼はただの人間で、エルファバを利用しようとする。
チストリー
赤黒い。大魔法使いの召使。エルファバの魔法の力を試すため、実験台にさせられる。

使用曲[編集]

  • One Short Day
  • Dear Old Shiz
  • What Is This Feeling?
  • The Wizard and I
  • Popular
  • A Sentimental Man
  • Defying Gravity Part1
  • For Good
  • Defying Gravity Part2

主要キャスト[編集]

1期(2006年7月12日〜2007年2月25日)[編集]

  • グリンダ
    • 1期前半:小笠真紀、谷合香子、高橋あすか
    • 1期後半:小笠真紀[注釈 1]、高橋あすか、篠原沙和実
  • エルファバ
    • 1期前半:ジェマ・リックス(旧姓:ジェマ・スティーブンソン)、ジリアン・ギアッチ、テイラー・ジョーダン
    • 1期後半:ジェマ・リックス(旧姓:ジェマ・スティーブンソン)[注釈 2]、ジリアン・ギアッチ、ユージニア・プリミス
  • オズの魔法使い
    • 1期前半:小林アトム、金澤博、後藤晋彦
    • 1期後半:小林アトム、後藤晋彦、瓜生
  • チストリー[注釈 3]:サム・カーン、マーク・シャンキー、山田拓実、星潤

2期(2007年2月26日〜2008年2月26日)[編集]

  • グリンダ
    • 2期前半:谷合香子、杉本朝陽、可知寛子
    • 2期後半:高橋あすか、杉本朝陽、可知寛子
  • エルファバ
    • 2期前半:ユージニア・プリミス、ララ・ジャニン、エリン・コーネル、ジリアン・グリーン
    • 2期後半:テイラー・ジョーダン、エリン・コーネル、ジリアン・グリーン、ジェマ・リックス(旧姓:ジェマ・スティーブンソン)
  • オズの魔法使い:後藤晋彦、瓜生、林信行
  • チストリー:ヒース・キーティング、リー・スライトホルム、山田拓実、星潤

3期(2008年2月27日〜2009年1月6日)[編集]

  • グリンダ:可知寛子、佐久間智恵、谷村心
  • エルファバ
    • 3期前半:チャリティー・スミス、キャスリーン・ヘネシー、キャシー・マクアイヴァー、アントニア・エミリー・マー
    • 3期後半:チャリティー・スミス、キャシー・マクアイヴァー、アントニア・エミリー・マー
  • オズの魔法使い:瓜生、林信行、鰐淵勝
  • チストリー
    • 3期前半:ダニエル・テリエン、クリストファー“エンジェル”フィッシャー、山田拓実
    • 3期後半:ダニエル・テリエン、クリストファー“エンジェル”フィッシャー、ブレア・ジョンストン

4期(2009年3月8日〜2010年1月11日)[編集]

  • グリンダ:可知寛子、佐久間智恵、藤原麻友美
  • エルファバ
    • 4期前半:チャリティー・スミス、キャシー・マクアイヴァー、ジェシー・イェーツ、アントニア・エミリー・マー
    • 4期後半:エリン・コーネル、キャシー・マクアイヴァー、ジェシー・イェーツ
  • オズの魔法使い:瓜生、林信行、鰐淵勝
  • チストリー:ダニエル・テリエン、ティミー・ブラウン、ブレア・ジョンストン、ブライアン・オギブニー

5期(2010年3月5日〜2011年1月10日(千秋楽))[編集]

  • グリンダ:杉本朝陽、藤原麻友美、鶴岡由佳子、佐久間智恵
  • エルファバ
    • 5期前半:チャリティー・スミス、エリン・コーネル、マリア・ティペット、リー・ハッシマン
    • 5期後半:エリン・コーネル、マリア・ティペット、リー・ハッシマン、キャシー・マクアイヴァー
  • オズの魔法使い:瓜生、石黒説、林信行、村上宏一郎
  • チストリー:ティミー・ブラウン、ジェイ・ロドリゲス、ブレア・ジョンストン

ブライアン・オギブニー、松本トモ、中尾たかし

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン版スタッフ[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 小笠真紀は劇団四季の東京公演「WICKED」のネッサローズ役で出演した。(2009年3月頃)。
  2. ^ ジェマ・リックス(旧姓スティーヴンソン)はオーストラリア・メルボルンで2008年7月から始まったWICKEDのエルファバ役の代役を務めた。その後、シドニーで2009年9月から始まったWICKEDでは本役でエルファバ役を演じている。
  3. ^ BroadwayのWickedにチストリー役でサム・カーンが出演した(2009年2月現在)。現在はマーク・シャンキーが出演中。

出典[編集]

  1. ^ a b c 窪田聡(編)『ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 公式ミニブック【2010‐2011改訂版】』、株式会社角川グループパブリッシング、大阪府大阪市西区江戸堀2-1-1 江戸堀センタービル15F、2010年4月26日、2020年8月16日閲覧 
  2. ^ 井村日登美 (2006年8月11日). “USJで「オズの魔法使い」の世界へ”. All About. 2022年9月8日閲覧。
  3. ^ Company, The Asahi Shimbun. “朝日新聞デジタル写真特集「USJの14年の歩みを写真で」”. asahi.com. 2021年2月11日閲覧。
  4. ^ USJの「ランド・オブ・オズ」、新エリア建設に伴い来年2月15日に終了”. ORICON NEWS (2010年12月1日). 2021年2月11日閲覧。